白川前祖ぷ歳は「マイナス金利政策の導入など大規模な金融緩和は壮大な実験」と言い、「インフレへの影響や経済成長への効果は控えめ」という論文を発表した。だから金湯緩和の枠組みも再考する時で「今は変化の時」という。
民主党野田政権まで日銀総裁の座にあったが、政権に返り咲いた自民党安倍政権は、円高、株安、デフレ対策に異次元の量的緩和策を導入し市場にカネを流し当初は成功するかに見えたが、アベノミクスの成果ではなかった。
安倍政権樹立前から欧州の市場は日本市場に狙いを定め人mの受けしようとしていた。そのタイミングをたまたまあっただけだ。アベノミクスが効果がなかったことは、それ以降の経済でよくわかる。
金利を下げたが、起業家は投資を増加させなかった。ある起業家はもうかる仕事があれば借金してでも投資すると言った。「2年で2%物価上昇」を謳ったが、物価目標は物価を下げる目標で、上げる目標ではないこともわかっていた。長期にわたり金融緩和を続けたが、要は政府の財政赤字を補うための財政ファイナンスであり今も続いている。
その財政ファイナンスが財政赤字を積み上げ、今1000兆円を超え、対GDP比200%を超える。賛否もあるが財政健全化は大きな課題だ。
さらに低金利を維持するために起業家はそれに慣れ、経営感覚を狂わす結果になった。ゼロ金利が当たり前でそれを前提に経営していた。そして法人税など優遇税制で儲けながらも相当の税金を納めない状況が続いている。
こういった状況が何時までも続くわけではなく、出口戦略が課題になり、その時は国民に大きな負担を強要することになる。
世界の経済状況と日本の状況は違っているのか。同じような金融政策を採用しながら欧米はインフレの恐れが出てきて縮小、利上げへ、一方日本は相変わらず理想的物価上昇ではないと量的緩和策の継続だ。今、インフレになっているが物価上昇のためではない。
白川さんは、長期の金融緩和は根本的な改革には応急処置として役立ったが、高齢化、人口減などへの対応を遅らせていると批判する。
日本は欧米に比べてすでに成熟社会に入ったのではないか。経済成長を論じる社会ではない。2%物価目標も見直すべきだ。
法人税などの税制見直し、財政健全化、派遣労働者制度の禁止、撤廃、など福祉社会の構築も考えるべきではないか。グローバリゼーションで海外と競争する必要もあるだろうが、過去に海外が恐れた「日本式経営」に見直すべきではないか。
それよりも前に、量的緩和策、アベノミクスの検証が必要と思うが、安倍さんの亡き後、今も自民党を牛耳ている安倍派の存在が気になる。脱安倍が一番の政治課題ではないか。
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