2011年4月27日水曜日

菅総理の政治家本望に国民は我慢するのか



国会審議でも菅総理の辞任を要求する発言が多くなったが、その度に菅総理は「復旧・復興の目処、財政再建の目処を付けるのが政治家の本望だ」と答え、引き続き政権の座に居ることを主張した。国民は、菅総理の政治家本望を達成するために、もう少し我慢しろと言うのか。

NHKの国会中継を見ていると情けなくなる。野党の追及に言い訳一辺倒で反省する気は毛頭無い。おまけに辞任要求には「やるべきコトは、しっかりやっている」と反論する菅総理、これでは「復興対策に野党も参画を」と言っても誰も信用しない。

今、菅総理が責任追及されている主なモノに、大震災の対応のミス、原発震災に対する不手際、避難勧告のやり方、「10年、20年は住めない」発言、震災対応会議の乱立による指揮命令系統の不明朗、復興財源としての増税、統一地方選での民主党敗北の責任そして自身の外国人による違法献金問題などが挙げられる。

福島第一原発で3号機のベントが遅れ水素爆発を招いた原因は、菅総理の不必要な現地視察があったためではないかと毎回追求されているが、菅総理は否定し、官邸は早い時期にベントするよう指示を出していたと説明、参考人の東電清水社長も「劣悪で、暗闇の環境での作業に時間がかかった」と苦しい弁解していたが、菅総理の現地視察が影響した疑いが大きい。

内閣府参与との「10年、20年住めない」発言も菅総理は否定し、問題の大きさに驚いた参与の訂正の記者会見も不自然さが伺える。

どういう訳か、民主党政権の総理の言動は軽すぎる。総理の資質が問題になっても仕方ないが、これも政治主導のパフォーマンスか。

ところで、菅総理批判が続く中で、「やることはしっかりやっている」、「部分的には問題があると思うが、全体としては間違っていない」と弁解できる理由は何処にあるのか。国会審議で質問者が更に追求しないので分らないが、実効性は別として震災対策、復興に向けた多くの会議を立ち上げている。原発震災では東電と合同対策本部を立ち上げた。自衛隊員10万人を災害派遣している。

菅流政治主導の弊害はあるモノのコレと言った大きな失政はないだろうと言うことか。

度重なる辞任要求に、菅総理は「復旧・復興への道筋、財政再建への道筋を付けるのが政治家として本望である」と続投の意思を表明する。

復旧・復興、財政再建への道筋と言ってもいろんな意見があり、安易な増税には抵抗が大きい。いわんや復興財源を考えると財政再建なんて言っていられないのではないか。

世論調査では菅総理に「指導力があるとは思えない」が80%でも、菅総理でも仕方ないと思っている。目処が立つまで菅政権で国民は我慢すべきだというのか。

折しも、政権与党内からも「菅降ろし」の気運が高まってきた。統一地方選の敗北の責任も絡んで辞任しろと言うのだ。

菅総理は、敗北の原因として震災への対応は相当がんばっており、影響はしていない。寧ろ政権交代への期待に応えていないことを挙げている。

統一地方選で求心力を失った菅総理にこのまま任せて良いのか。野党を含め多くの国民の不安要因だろうが、世論調査で70~80%の人が「しっかりやっていない」と判断していることに菅総理は「何故だ」と言いたいのだろう。

菅総理でなく、「谷垣総理ならうまくいくのか」とい問えば「?」と言うことに政治への不安は払拭できない。


写真:NHK国会中継 2011.4.26

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