2009年8月9日日曜日

現実を重視するも将来を見据えた政策を


各党のマニフェストが出そろい、比較論争が活発に行なわれているが、先発の民主党に公約修正も出てきて、逆に自民党が「敵失」ととらえて色めき立っているという。 
 多義にわたる政策課題、政権についていない民主党にあっては見落とされたり、意識的に十分な議論をしないままのテーマ、他党との政権協力に向け煮詰まっていないテーマが出てきても仕方ないことである。
 
私は、マニフェストは一発出せば、それに固定されるモノではないと思う。小泉さんはかって、「大きな政策を達成するためには、この程度の公約の未達成は仕方ない」という意味の答弁を国会でやって、顰蹙を買ったことがある。ここまでは言ってはいけないが、修正や停滞は仕方ないことである。

 PDCAで修正、見直しをしながら国民の期待する政策実現に向けて行けばいいと思う。
「ブレた」と批判されるかも知れないが、それは間違いだ。民主党の修正に「政権につこうと思うと考えがブレても良いのか」との批判も出ているが、そこのところを国民にしっかり説明する度量がなければならない。

 どの政党を選択しても、これで良いんだという政策はない。何らかの不満は出てくるのはドウしようもないことだ。

 読売新聞の「衆院選」第3回全国世論調査(2009.8.8)を見ると、支持政党、小選挙区の政党候補者、比例区の政党候補者そしてどちらが首相に相応しいかでは、民主党が圧倒的に強いが、政策面でインド洋での自衛隊による給油活動では民主が分が悪い。外交問題では、民主党も困る場面が多く見受けられる可能性がある。政局混乱の原因になるかも知れない。

 政策推進能力でも、民主党の政権担当が未知数のところがあり、民主党に分が悪いが、全体的には民主党政権への期待が大きい。

 民主党は「現実を重視しつつも、将来を見据えた政策」を期待するしかない。

 詰まるところ、考え方が異なるグループが混在する民主党が、第一党或いは政権の座に就いたとしても国民が期待する多義にわたる政策に答えられる可能性はない。一方の自民党も構造改革推進かどうか、リーダーの問題も含めて各派、派閥横断の各グループが蠢いている。

 自民か民主化の選択ではダメなのだ。
 
 そこで、「連立政権か新しい枠組みの政権再編か」が課題になるし、世論調査でも60%足らずの人が望んでいる。

 有権者が候補者を選ぶときに、「自民党政権か民主党政権か、連立か政権再編を考えているのか」を考えて選ばなければ、結果的に騙されたという事になりかねない。

 政権選択選挙に向けて、候補者の国家観、マニフェスト、改革への意気込みなどしっかり確認する必要があり、有権者の質が問われている。地域の代表を選ぶのではなく、全国民の代表を選ぶのだ。

 世論調査によると、「必ず投票に行く」が70%を越えている。「なるべく行くつもり」を入れると、95%が投票の考えがあるという。投票率が上がれば、圧倒的に民主が優位になる。政権交代は目前だ。

2009年8月7日金曜日

高い水準の犯罪件数 人間力の低下が原因か


こう毎日、新しい事件の発生が報道されると犯罪が多発しているように感じるが、実際には認知件数は減少しているのだという。
 
 警察庁犯罪白書で認知件数の経過を見ると、刑法犯全体では平成18年は前年比7.9%減、19年は前年比6.5%減で2,690,883件。このうち道路上の交通事故関係を除いた一般刑法犯は18年は前年比9.6%減、19年は前年比6.9%減で1,909,270件。このうち窃盗を除いた一般刑法犯は18年は前年比5.1%減、19年度は前年比7.2%減で479,314件。

 全体で考えると、平成14,15年頃のピークから減少傾向にあるのだ。

 問題の殺人の認知件数は、横ばい傾向にあり16年以降4年連続でやや減少し、19年は前年比8.4%減の1,199件だったという。一日平均3件強の発生だから目立つのも当然だろう。

 親が子供を殺したり、子供が親を殺し尊属殺人、生活の貧困からか金の貸し借りでの殺人事件、非社会的な行為を注意して殺される事件、最近多くなった大麻やMDMSなど大麻や麻薬取締法違反事件、高齢者を狙った振り込め詐欺事件、生活保護を逆手にとったと思われる詐欺まがいの事件、それぞれ世相を反映した事件が多発している。

 犯罪白書では減少しているのに、どうして私達は治安が悪くなっていると思うのか。これを「体感治安」と言うらしい。

 河合幹雄桐蔭横浜大学教授はその原因を、以前は「犯罪の起きる場」として盛り場が多かったが、最近は住宅街で昼間からのひったくりや空き巣の犯罪が増え、誰でもどこでも犯罪に合うかも知れない状況になったことが要因の一つだという(朝日新聞 2007.1.22)。

 私の住んでいる田舎町でも、焼肉店周辺での暴力団抗争による殺人事件からアパート街での痴情のもつれによる殺人事件も発生し、NHKで報道されると遠い親戚でも知る事件となった。何時どこで起こっても不思議ではない状況だ。

 事件を未然に防ぐ抑止効果がないのか。

 私達が小さい頃は、祖父、祖母、親、叔父、叔母など大家族で生活していた。何か悪いことをすると祖父から「こんな事はやってはダメだ」と懇々と説教されたモノだ。家族みんなでお互いに注意し合っていた。
しかし、核家族になり、生活のために親が忙しくなると子供と接する機会が少なくなってきた。お互いに何をしているか知らない生活になった。

 「こんな事をしたら、親が怒るだろう」という「家族の抑止力」が働いていたが、今は親が子供を殺したり、子供が親を殺す事件が多い。社会の基本単位である「家族」という組織が崩壊しているのだ。「親が困るだろう」「家族が困るだろう」なんて考えもつかないのだろう。
 
 「人間力」も劣化している。「人間力」と言っても定義は分からないが、「常識を持って社会生活が出来る能力」とでも言うのだろう。

 学校で、道徳教育を受ける。評判が悪かった「ゆとり教育」は、子供が大人になり生活していく上での力を付ける教育だと聞いていたが、教育内容をしっかり検討する前に、学力低下の元凶と見なされ廃止になった。

 大きい企業にはいると、社員教育がある。「我が社に相応しい行動を」と教育される。何かやらかすと、会社の幹部が記者会見で謝罪する例もある。しかし、学校を中退したり、正規社員として入社しなければ、社員教育の機会はない。

 十分な社会人教育も受けないままに大人になり、子育てをすることになる。

 有名人の大麻、MDMSなどによる麻薬取締法違反事件は、ことさらやっかいな事件である。何故この犯罪行為が非社会的行為であるかが分からないのか。

 押尾容疑者の場合、MDMSが違法なモノであるとは知らなかったと言っているようだが、こんなに有名な麻薬を知らなかったとは驚くが、「問題はどういう目的で飲んだか」だ。更に人間力を疑う。自分のやった結果に「どうして良いか分からず、マネージャーを呼んで現場をはなれた」と言う。30歳も過ぎてそんなことも分からないなんて一児の親として恥ずかしい。

 酒井容疑者も、夫が覚せい剤取締法違反現行犯で逮捕されて、「この辱めをどうしてくれる」と泣き崩れ、子供を連れて失踪した事件と同情を買っていたが、何の事はない、自分も
覚せい剤所持で逮捕状が出たという。逮捕を逃れるため、逃げ回っている立場になった。

 有名人である以上、一般人に比べても社会的責任は大きいが、どうしてやってはいけないという抑止力がはたらかったのか。人間としての未熟さか、夫もやっている事だし、見つからなければいいという安堵からか。有名人になる事は、それなりの責任がある。

 こんなことも言えるのだろう。「やってはいけないこと」という規範意識は、それとなく持っているが、自分の行為が「重大な結果を招く」という「想像力」が低下しているのかも知れない。
それは社会人教育だ。企業や芸能プロダクションなど所属組織がしっかり具体的に教育しなければいけない。

 犯罪を起こせば、被害者側はさることながら、加害者側にも自分自身は勿論のこと、家族、親兄弟、親戚にはバラバラになり、それぞれの家庭が崩壊する過大な影響が出てくる。

 昨日は、普段であれば余り注目もされない殺人事件が、裁判員制度第一号の裁判と言うことで注目された。「身勝手で極めて短絡的な殺人」と言うことで、検察の求刑16年に対して15年という量刑になった。専門家は13~15年考えていたので、ほぼ妥当な量刑と評されているが、重すぎるという批判もあるらしい。

 この被告人は、被害者を斬りつけて殺す前に、何故、「相手側、自分も含めて結果がどうなるか」考えなかったのか。被害者の言動も問題で、自分の考えが受け入れられていない批判しているらしいが、「想像力」にかける行為であった。

 「想像力」、「我慢する力」は「人間力」として重要である。家庭でも、会社でもしっかり教育しなければならない。

2009年8月6日木曜日

政治にも「山本勘助」のような軍師が必要なのだ

「山勘」が当たり、興奮した経験は誰にも一度はあるだろう。

 ギャンブルの世界では、勘が冴えて大儲けした人もあるだろう。その経験がなかなか忘れられず、ズルズルはまってしまう人もあるだろう。

 私の場合は、大学学部の定期試験でかなり山が当たった経験がある。大学では、A4の紙が一枚配られ、「○○○○について記せ」と黒板に2~4問ほど問題が出て、90分で答案を書く形式だった。 講義でメモったノートを見て、どの辺が試験に出るか当てるのだ。その講義テーマの内容、ノートに占めるページ数などから、この辺だと察しを付けるのだ。山があたると、答案を書く時間は早い。試験が始まって20分ほどで答案用紙を提出することになる。

 しかしこういったことは、往々にして運の要素が強く、能力によるモノと信ずると失敗するものだ。

 当時、「山勘」とは戦国の軍略家で山本勘助という武将がおり、やることなすことすべての作戦が当たって成功した事から、「山勘」と言われるようになったと聞いているが、実在するかどうかは不明で、歴史小説上の架空の武将だという説もあった。

 ところが最近、山本勘助が実在の武将であったことを示す書状が、群馬県安中市の旧家から見つかり、今、安中市ふるさと学習館に展示されている。

 天文17年(1548年)武田春信(信玄)判物と呼ばれる書状だ。

 それによると、武田春信が、山本菅介に対して、信州伊那郡における働きを賞し、恩賞として黒駒(笛吹市御坂町)の関銭のうち百貫文をあておこなったという。春信の花押しも入っており、本物と鑑定されている。

 ところが、当てずっぽうな勘で幾多の戦を勝ち抜くことは無理だろう。いろんな状況をしっかり把握して、何が今大事か、相手のどこが欠点かを見極める目を持たなければ不可能だ。

 そして国を統治しようとする場合も、優れた戦略家が必要なのだ。

 麻生政権も浮き草のように浮ついた政権のように見えるが、その裏にはこれと言った軍師がいないことだ。長年にわたる政策の制度欠陥は別として、百戦錬磨の軍師が自民党にいなくなったことが、党の凋落に関係していると思えるのだが、一方の民主党は小沢さんという策士がいて、政権が目前に迫ってきている。

 しかし、民主党は、運が良かったから政権に付けるところまで来たが、決して能力があるからではない。マニフェストの欠陥が明らかになってくると、有権者の見る目も変わってくる.
 民主党にも、どんな軍師が出てくるかが、政権寿命を左右する。

2009年8月5日水曜日

必勝ダルマの製造も大忙し


告示日も迫り、各候補者も暑い戦いに入っている用だが、ここ高崎市藤塚町のダルマ製造会社大門屋も大忙しだ。全国の70~80%のダルマが生産されている高崎ダルマも「必勝祈願一致団結」、「必勝ダルマ」の製造負われている。

厳しい選挙戦を戦い抜くには、達磨大師の強靱な精神力に支えられなければならない。

シーンと静まりかえった天井の高い広い作業場には、従業員がダルマを動かす音しか聞こえない。時々親子連れの見学者が入ってきて、一瞬賑やかになるが、従業員は見向きもしないで、作業に打ち込んでいる。当選を念じながらダルマを作っているのだ。

昨日、室内乾燥中であった、ダルマが今日はない。北海道の候補者に発想されたのだ。近隣県は勿論のこと、全国から注文が来る。小さいダルマから大きいダルマまで5種類、12,000~35,000円の値幅がある。

今日は小さいダルマの絵入れ作業が行なわれている。黒ペンキで1個70秒で書き上げていく。人出作業であるが、コンピューターで画くように正確だ。

赤い見慣れたダルマが主流ではあるが、カラーもいろいろ選べ、候補者の好みのカラーで制作できる。

 必勝ダルマは選挙には欠かせない。当選し右に目を入れることが出来るのは480人だ。暑い厳しい選挙になる。それだけ体力、気力のある議員が選ばれてくるのだろう。

2009年8月4日火曜日

総選挙:1人4億円の高い買い「者」、議員数を減らし節約を


選挙がある度に考えることは、議員数が多すぎることだ。今、国会議員の数は722人、世界的にも多いと言われている。
 そのため、かかる費用は莫大だ。議員年収約2000万円に、数々の非課税特権、政党交付金などを入れると年間一人1~1.2億円かかるという。衆議院で言うと4年間で4億円に上る税金からの支出である。

 更に、選挙制度もおかしい。衆議院は小選挙区300議席、比例区180議席。どうしてこんな制度になったか分からないが、運用面でおかしい。比例区に小選挙区の候補者が重複立候補し、小選挙区でNOを突きつけられた候補者が、比例区でYESでは小選挙区での有権者の判断が何だったのかと疑いたくなる。

 政党側に立ってみれば、中選挙区制をやっているようなものだ。小選挙区で負けても、比例区で復活できれば2政党がそれぞれ1議席ずつ確保したことになる。コスタリカ方式をとっている政党などは、2つの議席も可能性がある。

 政権与党の自民党は、国会議員数削減や参議院を廃止して一院制をマニフェストに記載しようとしたが、反対に遭い屈した。国会議員自ら自分たちの地位、身分に不利益な政策を推進することは不可能であることは自明である。

 国民が削減や一院制を望んでも、それに向け、手続きを進めるのは私達が負託した国会議員である。憲法改正など大きな問題を含んでおると、ほとんど期待できない。

 そこで、有権者が立ち上がる必要がある。

 まず、比例区の投票を「白紙」または「不必要」と書いて「無効」にしよう。

 投票自体を棄権するのは、一番ナンセンスだ。今の私達は投票でしか意思表示できない。

2009年8月3日月曜日

マニフェスト熱はさめ、民主、自民拮抗が理想か




衆議院投開票の予想は、圧倒的に民主党優勢で、雪崩的な政権交代が目前に迫ったかに思える。
 民主党は、自民党長老議員や問題議員の選挙区に女性「刺客」候補をたてて、政界革新、新陳代謝を目論んでいるようにも思えるが、自民党議員は相当の危機感を持っているようで、何十年もやったことのない「ドブ板」選挙の姿がメデイアでも報道されている。

 今まで、地域の有力者や奥さんの運動に任せっきりで有権者との接触もなく、選挙に勝ってきた自体がおかしい。そう言う面を考えると、良い傾向ではないかと思う。一方で、改革を訴える民主党が4年前の自民党の小泉手法を使っているのに、首をかしげざるを得ない。

 だが、「あいさつ」と「握手」責め、盆踊りでの選挙運動が主流とは情けなさ過ぎないか。以前は、候補者が一堂に集まって「立会演説会」が行なわれていた。私も一度行ってきたことがあるが、最近では有権者が集まらないので廃止になった。しかし、その必要性はあると思う。最近は、縁もゆかりもない落下傘候補と言われる人が、急に選挙区で立候補してくる。

 政党支部の現役議員が強力に推薦するので、ついつい入れてしまうが、本当に国民の代表者に適しているかは分からない。その人の「国家感」「政策」人物像など有権者は確認する必要はないか。

 国会議員は、地域の代表者ではない。憲法では、全国民の代表者である。その地域に知名度があれば良いという者ではない。他選挙区の人にも恥ずかしくない人を選ばなければならない。

 今は、選挙予告され、各党のマニフェストが出そろったのでマニフェスト論争が起こっている。「実現に向けた財源はどうするんだ」、「個々の政策の違い?」などメデイアは比較表をつくり、キャスターや政治評論家、政治部記者は喧々囂々であるが、他のコメンテーターは、相づちを打ったり、読んでいるのかどうか分からない、ありふれたコメントをしている。

 こんな状態は、何時までも続かない。そのうちにマニフェスト論争は下火になるだろう。

 次は、問題・注目選挙区での選挙戦の報道だ。自民、民主の候補者だけでは、まずいので、他候補者の状況も簡単に触れるやり方だ。やり方によっては、選挙結果を誘導する危険な行為で、視聴者はしっかり吟味しなければならない。

 民主党の攻勢に対して、守勢の自民党候補者は、保湯板の悪い自民党マニフェストに替えて、自分流のマニフェストを掲げて戦うだろう。麻生=自民党の人気の無さを払拭するためにも、自分を売る方法を考えるしか手はない。そうした候補者は、逆に自分の考えを持った頼りになる候補者かも知れない。

 自民党と民主党の良いとこ取りしたマニフェストも出てくるだろう。問題はあるだろうが、本人のやる気の問題だ。

 投開票日までには、民主、自民の票は、拮抗するだろう。

 自民党も強かだ。選挙資金に糸目を付けず運動を展開するかも知れない。今回の選挙後を見なければ分からないが、多数の選挙違反者を出すかも知れない。そんな議員は、退くべきだ。

 私は、容易に民主党に政権交代を許してはいけないと思う。

 そのためには、自民党はもっと国民が願っている「改革」を打ち出さなければならない。小泉構造改革には限らない「改革路線」の推進だ。そして、反省や謝罪ばっかりしている麻生さんは、どう変わろうとしているのか。選挙後の政権運営は麻生さんで大丈夫なのか。自民党は世論に未だ、答えていない。

 政権交代は、二大政党が切磋琢磨して実現していく必要がある。熱病的なチャンスは、危険だ。

2009年8月1日土曜日

自民党よ 「日本を守る責任力」を全うできるリーダーは誰か


民主党のマニフェスト発表から遅れること1週間、政策の違いを明確にしようとしたのだろうが、今後4年間の目標や工程が不明確でマニフェストの体を成していないという評価は同感である。予算編成、経済対策で財政出動はするが、一体どんな経済社会が到来するのか、いつも疑問に思っていた。

今回は、民主党の政策と違って、10年先の2%成長を目指しているが、長期目標もさることながら、4年先は何%の経済成長が見込めるのか、はっきりさせるべきだ。

キャッチコピーも「日本を守る責任力」となっている。自民党長期政権の継続を訴えて居るように思えるが、誰がリーダーで推進するのか、大事なことが分からない。これでは折角のマニフェストも「絵に描いた餅」になりかねない。

麻生さんは今まで、総理・総裁としての態度を改めて、機会あるごとに反省と謝罪を繰り返している。「私の至らないために、混乱や政治不信を招いた」、今回は「国民への気持ちの配慮が足りなかった」という。

麻生さんのリーダーシップの無さ、ブレる発言に対して、国民が不信感を募らせているのは確かだ。世論調査でも80%近くに人が否定していたではないか。その麻生さんが、謝罪しながらの政権維持の訴えである。

今までの麻生さんは、その資質やリーダーシップに問題があったが、これからの麻生さんは何ら問題ないというのか。信じられない。麻生さん自身政治姿勢をどう変えていこうとしているのか。

自民党内でさえ、「麻生さんでは選挙は戦えない」と応援を求める候補者は「ないことはない」程度らしいことは容易に想像がつく。

マニフェストからも最後の署名の箇所を除いては、麻生さんの顔写真はなくなった。「麻生がくし」と言われているが、そんなリーダーの元で選挙を戦っても勝ち目はない。

自民党に問いたい。「誰がリーダーで責任を全うするのか」、そして「求められるリーダー像」とは。