2009年8月3日月曜日

マニフェスト熱はさめ、民主、自民拮抗が理想か




衆議院投開票の予想は、圧倒的に民主党優勢で、雪崩的な政権交代が目前に迫ったかに思える。
 民主党は、自民党長老議員や問題議員の選挙区に女性「刺客」候補をたてて、政界革新、新陳代謝を目論んでいるようにも思えるが、自民党議員は相当の危機感を持っているようで、何十年もやったことのない「ドブ板」選挙の姿がメデイアでも報道されている。

 今まで、地域の有力者や奥さんの運動に任せっきりで有権者との接触もなく、選挙に勝ってきた自体がおかしい。そう言う面を考えると、良い傾向ではないかと思う。一方で、改革を訴える民主党が4年前の自民党の小泉手法を使っているのに、首をかしげざるを得ない。

 だが、「あいさつ」と「握手」責め、盆踊りでの選挙運動が主流とは情けなさ過ぎないか。以前は、候補者が一堂に集まって「立会演説会」が行なわれていた。私も一度行ってきたことがあるが、最近では有権者が集まらないので廃止になった。しかし、その必要性はあると思う。最近は、縁もゆかりもない落下傘候補と言われる人が、急に選挙区で立候補してくる。

 政党支部の現役議員が強力に推薦するので、ついつい入れてしまうが、本当に国民の代表者に適しているかは分からない。その人の「国家感」「政策」人物像など有権者は確認する必要はないか。

 国会議員は、地域の代表者ではない。憲法では、全国民の代表者である。その地域に知名度があれば良いという者ではない。他選挙区の人にも恥ずかしくない人を選ばなければならない。

 今は、選挙予告され、各党のマニフェストが出そろったのでマニフェスト論争が起こっている。「実現に向けた財源はどうするんだ」、「個々の政策の違い?」などメデイアは比較表をつくり、キャスターや政治評論家、政治部記者は喧々囂々であるが、他のコメンテーターは、相づちを打ったり、読んでいるのかどうか分からない、ありふれたコメントをしている。

 こんな状態は、何時までも続かない。そのうちにマニフェスト論争は下火になるだろう。

 次は、問題・注目選挙区での選挙戦の報道だ。自民、民主の候補者だけでは、まずいので、他候補者の状況も簡単に触れるやり方だ。やり方によっては、選挙結果を誘導する危険な行為で、視聴者はしっかり吟味しなければならない。

 民主党の攻勢に対して、守勢の自民党候補者は、保湯板の悪い自民党マニフェストに替えて、自分流のマニフェストを掲げて戦うだろう。麻生=自民党の人気の無さを払拭するためにも、自分を売る方法を考えるしか手はない。そうした候補者は、逆に自分の考えを持った頼りになる候補者かも知れない。

 自民党と民主党の良いとこ取りしたマニフェストも出てくるだろう。問題はあるだろうが、本人のやる気の問題だ。

 投開票日までには、民主、自民の票は、拮抗するだろう。

 自民党も強かだ。選挙資金に糸目を付けず運動を展開するかも知れない。今回の選挙後を見なければ分からないが、多数の選挙違反者を出すかも知れない。そんな議員は、退くべきだ。

 私は、容易に民主党に政権交代を許してはいけないと思う。

 そのためには、自民党はもっと国民が願っている「改革」を打ち出さなければならない。小泉構造改革には限らない「改革路線」の推進だ。そして、反省や謝罪ばっかりしている麻生さんは、どう変わろうとしているのか。選挙後の政権運営は麻生さんで大丈夫なのか。自民党は世論に未だ、答えていない。

 政権交代は、二大政党が切磋琢磨して実現していく必要がある。熱病的なチャンスは、危険だ。

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