2009年8月11日火曜日

意外に被害の少ない駿河湾地震 防災意識の問題か




まず、今回の駿河湾の地震で被害に遭われた方々に、お見舞い申し上げます。
 私の住んでいる群馬県安中市は、地震による揺れが少ないところである。南関東震源域などで発生する震度3程度の地震でも揺れを感じない。テレビのテロップで地震情報が流れて初めて、地震が起こったのかと知るほどである。しかし、11日早朝に発生した駿河湾での地震は、2度揺れを感じた。娘が東京に住んでいるので、心配になったのだろう、家内も飛び起きて、テレビを付けた・。
 しばらくして震源は駿河湾で御前崎北東35km、深さ23km。最大震度6弱、地震の規模はM6.6(後で6.5に修正)だ。
 駿河湾というと、2日前の9日にも関東、東北で震度4を観測する地震が発生したばかりだ。この時は、震源は東海道南方沖で震源の深さは340km、規模はM6.9だ。
 誰だって、東海地震との関連を心配する。

 東海地震は、前回(1854年)発生してからすでに発生間隔(過去4回の発生間隔の107,102,147年)を過ぎている。何時起きても不思議ではない。さらに、この付近は、今後30年以内に震度6弱の地震が起きる確率も高い(26%以上)地域になっている。

 しかし、東海地震の想定規模はM8以上だ。規模が小さすぎる。タイプも逆断層型だが、今回は横揺れだ。

 震度6弱程度の地震にしては、被害の少なさに驚く。大体地震の被害は、最初は少ないが、状況が分かるに従って、だんだん多くなってくるモノであるが、今回は驚くほど少ない。
 2時頃の集計では、負傷者72人(しかし、90人を越えているとも言われている)、住宅被害は674棟、火災4件、停電、断水も発生しているようだ。東海地震は巨大地震、南海、東南海地震が連動すれば超巨大地震になる。その危険が指摘されて、住宅の耐震補強などが進んだのだろう。家具類の転倒による被害も多いが、その転倒防止対策も進んでいるのだろう。

 日本家屋では、屋根瓦の被害はあるものの、古い家屋ではペシャンコになる被害も出てくるのだが、そのような映像は見受けない。瓦も軽く、大広間を少なくして壁にしているのだろうか。

 ブロック塀の倒壊も少ない。鉄筋を入れて補強しているのだろう。

 新潟県中越事件では、新幹線脱線事故も発生していたが、今回は東海道新幹線では、特に異常はなかったようだ。

 しかし、東名高速道では、牧ノ原SA付近で路盤の盛り土部分が約40m程崩れているし、菊川橋では5~10cmの段差が出来た。降雨も影響しての事だろうが、土木工事で盛り土をやった箇所は、要注意箇所だ。

 また、気を付けなければならないのが、水が溜まっている場所だ。ダム周辺の地滑りはよく経験する。今回は駿河城のお堀の石垣が一部、崩れた。関東大地震でも小田原城の石垣が崩れた(お堀のそばかどうかは知らない)。基礎部が水を含んでいると危険だ。

 今回の地震は広い範囲で揺れた。長周期地震動は、日本のどこで地震が発生しようが東京を揺らす。今回も渋谷(?)のマンションで25階で水道管が破裂して、エントランスまで水浸しになった。

 恐らく今後、被害状況が調査され、問題点も出てくるだろう。何故、被害が少なかったのか知りたい。実際の東海地震では、この約150倍の揺れになる。更に悪いことに東海、南海、東南海の3つの地震が同時に発生した歴史もあるらしい。日本の交通の要所でもあり被害は想像に絶するものだろう。

 被害を少なくするのは、人間の知恵なのだが、「まだ大丈夫だろう」という意識が強く、我が家もなかなか進まない。

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