2009年8月23日日曜日

「模倣」「なだれ現象」で民主党圧勝なるか


社会科学の分野で、人間の行動を予測して社会がどう動くかを研究している報文、書籍が多い。その中で「模倣」、「なだれ現象」は故人の行動を理解するのに理にかなっている戦略なのだそうだ。

 人間という者は、自分のやり方、生き方を自分で決めると考えているが、本当は他人を観察し、「模倣」するものだそうだ。それが集団で生活する場合に、役立ち理にかなっていると言われる。

 そして、何かの出来事に集団がどう反応するか考える場合でも、個人にとって「考えられる利益が損失を上回っているかどうか」つまり、損益のバランスと他人の行動や人数を考慮して行動を決めるらしい。これが往々にして「社会的なだれ現象」を起こすらしい。

 今、投票を目前に日本社会は民主党圧勝へなだれ込もうとしている。

 今回の選挙では、マニフェストが異常なまでにもてはやされている。投票に当たってマニフェストを程度の差はあれ、参考にする人が、およそ70%もいるのだ。

 しかし本当にそうなのかなと疑問に思う。多義にわたる政策に財源を考えると、その実効性に疑問符がつく。民主党の高速道路の(段階的)無料化一つをとってみても、最初に無料化可能の政策を打ち出したコンサルタント会社社長と日本道路公団民営化を推進した委員との見解は全く合わないのだ。お互いに誤解していると主張し合う。

 皆がマニフェストを参考にすると言うし、メデイアもマニフェストの検証に余念がない。ここはやっぱりマニフェストを読んでみた方が無難だと思うようになる。実際に街頭運動をやっている運動員に聞くと、マニフェストをもらいに近寄る人が多いという。

 少しでもマニフェストを見て投票に行こうとする傾向は良いことだ。

 一方、政権交代はどうなのか。自民党の長期政権、構造改革の弊害が顕在化してきた。ここは政権交代して政治のやり方を含めて根本的な見直しが必要だと思うのは当然だ。

 政権交代を誰が何時、言い始めたか覚えていないが、十数年前から政治改革が叫ばれているのだから、その頃だろう。細川政権など非自民の政権が出来、期待も大きかったが、つまらない金の問題で失脚するに至った。政治不信は国民に根深い傷をのこした。

 若者まで燃え上がった小泉構造改革は、国民に痛みだけを押しつける結果になった。今、引き続き構造改革を訴えるのは、自民党のほんの一部担ってしまい、 自民党も行き過ぎた市場原理主義はまちがいだったことを認めて(?)、構造改革からの脱却を目指した政策に転換した。「若者に希望を、高齢者には安心を 責任力ある自民党」を訴えている。

 ここは政権を交代して、新しい社会の構築を目指した方が良いとかんがえるのも当然だ。

 しかし、民主党は政権担当能力では未知数であり、不安もあるが、期待が大きい。マニフェストでも意欲が伝わってくる。

 一方、自民党は「麻生で行く」を狙っているが、麻生さんでは勝てないことが分かっており、心許ない。麻生さんは遊説で群馬に来たが、東毛の館林、伊勢崎だった。前橋、高崎でやるのが普通であるが、お呼びではなかったようだ。自民党県連に聞いてみると、予定はないと言う。

 国民は、未知数でありながら民主党に対して大きな賭けに出たのだ。麻生自民党より、鳩山民主党の方がマシなのだ。新聞報道によると、民主党は300議席に迫る圧勝にむけ雪崩現象を起こしている。

 私も無党派層の一人であるが、選挙には必ず行っている。今回も必ず行くつもりでいる。民主党に圧勝させて良いのか迷っているが、麻生さんに託して良いのかも迷う。自公が過半数とれば、麻生継投なのか。

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