2009年8月21日金曜日

新型インフルの脅威的蔓延を防止は、親の考え方一つ




新型インフルの猛威が伝えられている。
 4ヶ月ほど前は、死亡率は低く低毒性、湿度に弱いので夏には下火になる、高齢者には抗体があるかも知れない等、一安心出来る状態であったが、何のことはない。状況は一変している。
 特に、糖尿病などの持病のある人は重症化しやすいから特段の注意を喚起されていたが、そんな事はなく、持病のない人でも重症化している。 
 低毒性と言われていたが、10,000人に一人の死亡率だという。

 更にお粗末なことに、ワクチンが間に合わないらしい。6月に新型株を入手し、有精卵で増殖しているが、5300万人分しか用意できず、1400~1700万人分がふそくすると見られている。輸入するにも、「金持ち国だから出来ると批判」されそうで、ままならないらしい。挙げ句は、優先順位を付けるらしい。

以前、テレビで解説していた専門家も体裁が悪い。強毒性にかわる危険もあるので、安心できないと言っていた専門家もいたが、寧ろ少数で、ほとんどの専門家は「低毒性らしい」とコメントしていた。一向に前言を謝罪しないと思っていたが、よく考えると「・・・・らしい」と伝聞コメントであった。

 また、個々人の感染が注目されていたが、今は学校なのでの集団感染が問題になってきた。部活や行事に参加した生徒から感染が広がっている。9月に新学期が始まると、相当の感染拡大が心配される。

 沖縄県は断トツの感染者が出ているが、群馬県でも既にこの1週間で集団感染の疑いが9例、100人に感染の疑いが出てきたと報道されている。

 こういう場合には、感染源を特定することが、今後の防止対策に役立つのであるが、どういう訳か犯人を見つけ出すように誤解されて容易ではないらしい。

 疫学調査は欠かせないと思うし、やってやれないことはない。

 私の娘夫婦の家庭も、娘は教師をやっており、孫は保育園に行っている。9月からの蔓延の恐れは一番危ない家庭である。

 親が学校で風邪にかかると、孫に移ることになる。私のが移ったのだという。孫が風邪にかかると、「保育園で休んでいるお友達がいる?」とか「咳をしているお友達がいる?」と聞くと「○○ちゃん」と答える。「お兄ちゃんが休んでいるもんね」とさかのぼっていくことが出来る。

 保育園でも、「○○組で新型インフルエンザが発生しました」と掲示板に警告が出る。でもその先まではさかのぼれない。子供が感染し、親がウィルスを周辺にまき散らす。そんな構図になっているのかも知れない。

 脅威の蔓延を防止するのは、家庭からだ。

 うがい、手洗い、マスクの着用は当然のこととして、発熱や咳のある人、体調の悪い人は、人混みに出ないことだ。

 子供が咳をしたり、体調を崩していたりしても、共稼ぎで仕事を休む事が出来ず、保育園にやったり、学校に行かす。これが感染を拡大する要因にもなる。部活や学校の行事で参加しなければならないときもそうだ。分かっているんだが・・。

 更に悪いことに、症状が軽くて、何もせず自然に治ったようになる場合もあるらしい。大したことはないだろうと考え、人前に出て感染拡大させる場合も考えられる。
孫で経験したことだが、咳も出ず、体温がチョット高めの時に医者に行った。医者も「風邪だろう。大したことはないが念のためインフルエンザの検査をしてみよう」と検査をしたら、「A型です」と言われた。平熱になって4日間は人前に出ないように」と注意を受けてリレンザをもらった。

 うっかり見逃すところであった。その後、もう一人の孫もかかった。

 判断の難しい時もあるが、新型インフルは重症化すると言うことを考えると、早め早めの処置が大切だ。これが脅威の蔓延を防止する手だ。

 それに、マスクはお互いに適正に使用すべきである。

 感染している人、熱のある人、咳の出る人、感染者に接触した可能性のある人等が、他人に移すのを防止するために、マスクを着用することは効果があるが、健康な人が感染するのを防ぐためにマスクを着用するのは、ムダな事だと思う。

 先の流行時には、電車に乗ると、マスクを着用している人の周りの方が、着用していない人の周りよりも安全と思える光景があったが、既に「社会のなだれ現象」のように、流行している地域では、マスクの姿が目立つが、本来着用すべき人が着用しないので、皆が感染防止のために着用するようになる。

 資源のムダ遣いにもなるし、こんな事でメーカーや薬店が儲かり、GDPが少々上がっても仕方がない。

 厚生労働相の舛添さんは、これに至った原因を「国民の慢心」にもあると言ったそうだが、ある意味では言い当てている。

 新型インフルの蔓延防止には、家庭の知恵が必要なのだ。

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