2014年7月25日金曜日

NHKの小保方さん追い回し取材事件:行き過ぎた取材は「実験不調の口実」を与えるだけ

小保方さんを追い回す行き過ぎた取材による不測の事態は、小保方さん側に執拗な取材に対する「精神的ショック」、「右手の痛みが実験に支障が出る」と「実験不調の口実」を与えるだけだ。メデイアとしての取材のやり方に反省すべき点がある。小保方さんの近況とか博士論文などへの厳しい判定が下されてことへの見解を聞きたいのだろうが取材を強要してはいけない。

ZAKZAK(2014.7.24)、テレビ朝日報道ステーション(2014.7.24)で「NHKが小保方さんに謝罪」といニュースが流れた。

何のことかと思って聞くと、理研からの帰りにNHK記者やカメラマンのバイクで執拗に追いかけられ、ホテルに逃げ込んだとき、不測の事態が発生したようだ。

小保方さん側によると、首の捻挫と右肘筋挫傷で全治2週間の怪我だという。

小保方さんは「右手が痛いと実験に支障が出る。非常に悔しい」と言うし、代理人の弁護士は「まるで犯罪者扱い、精神的ショックが激しい」、「強要罪になる」とも言う。

小保方さんに取っては当然のことだろう。しかし、気をつけなければならないのは「実験不調の口実」にされることだ。

STAP細胞検証実験がうまく行かなかった場合、「精神的に不安定だった」とか「まだ、右手が痛くうまく行かない」などと弁解される恐れがあることだ。

NHKは早速代理人に謝罪したと言う。

小保方さんは、今までの理研、早稲田大の調査委員会の調査でも大きな痛手を負っている。「研究者としての資質に欠けている」のだ。

小保方さんに取っては実証実験でstap細胞の存在を示さなければならない。理研だって「やっぱり出来なかったよね」と念を押し、小保方さんに認めさせる実験でもあるのだ。

ここは静かに結果を待つしかないのではないか。


不測の事態を招いて小保方さん側の弁護団に有らぬ口実を与えるようなことがあってはいけない。

2014年7月24日木曜日

民主党は代表選で「脱じり貧」を:海江田さん 若手に嫌われて何が出来る?

民主党は代表選でじり貧からの脱出ができないか。海江田代表はなぜ、代表選を嫌がっているのか、若手議員に嫌われて何が出来るというのか。滋賀県知事選では民主党の三日月さんが当選したが、民主党が勝ったと言えないところに、今の民主党の立場が見える。

ところが、民主党6人衆のひとりと言われる岡田さんが「代表選前倒し」に言及した。民主党は尻すぼみで国民に関心がなくなっている。政策課題や党再生で議論することにより閉塞打破ができるのではないかというのだ。

ところが、海江田さんは拒否したらしい。まず今月末の「総括」を聞いてくれというのだ。1年前に誰かがやらなければと、「目に見える成果が出なければ代表をやめる」と言って立候補し代表に付いたのだから、それらしい成果を示さなければならない。

しかし、それらしい成果もなく、代表に座り続けることに若手議員が反対している。玄葉さんも動いた。

何故、海江田さんは代表選を嫌がるのか。

輿石さんらに率いられた旧社会党系議員らに支持を得ている背景と、場合によっては生活の党の小沢さんらとの合流の可能性も考えられ、党勢拡大、野党再編に期待できると言うのか。

一方で、代表選をやれば、反海江田勢力との対決になり、更なる分裂の危機にひんする。それだけは避けたいのではないか。

また、海江田さんの選挙区の事情もある。近いうちに解散・総選挙のうわさも出ているが、東京一区での海江田さんは厳しい。代表のままでも苦戦だろうが、無役になると落選が確実だ。そのためにも代表の座にしがみつきたいのだろう。

ここは、分裂覚悟で代表選を実施するべきではないか。

分裂になればなったで党もスッキリする。基本的に政策が違う保守系と革新系が同居すること自体が混乱を招き、国民の政党選択を迷わす根源でもある。

「民主党よ 分裂でスッキリした政党になれ」と言いたい。

「改革委の提言をすべて受け入れるつもりはない」:こんなことで理研の改革ができるのか

新聞報道によると、「改革委の提言をすべて受け入れるつもりはない」と理研の川合理事がインタビューに答えた。こんなことで皆が望んでいる理研の改革が本当にできるのか。歴史のある我が国有数の研究機関であると思っていた理研が、小保方さんの異例の採用から始まり、STAP細胞論文と言う疑惑だらけの論文を華々しく発表したことから多くの人たちの監視の目が張られ、次から次へと出てくる疑惑は理研という組織のガバナンス、コンプライアンスの欠陥の一気にさらけ出す結果になった。

理研は改革推進本部を設置し、外部識者も入れた改革委員会を立ち上げ、CDB解体、経営陣の辞任などを含む調査報告書も公表された。

これで理研の改革も進むかに見えたが、そうはいかないようだ。24日の読売新聞、毎日新聞WEB版に載った川合理事とのインタビュー記事を見て前途多難と感じた。

解体を提言されたCDBは残したいという。実績もあるし世界中から存続を希望されているというのだ。「改革委員会の提言をすべて受け入れるつもりはない」と言う。

チョット待った。改革委員会が「解体」を提言したのは、余りにも理研が問題意識を持っていなかったためではなかったのか。そんな考えでは改革はできないから「解体」を提言したのだ。

抵抗するのであれば、それに代わる改革案を示すべきだと思うが、川合理事は8月中に方向性を示し、年度内に全容を明らかにするという。

次々に出てくる論文の疑惑の予備調査も始めたという。改革委も要求していたことだ。最近では若山さんのマウスの出所についても疑惑が出てきた。以前に「それでも若山さんがコメントした結果には影響しない」と言っていたが本当にそうなのか。

小保方さんのSTAP細胞作製から若山さんのSTAP幹細胞作製マウス実験まで、疑惑だらけの論文と言うことになるのか。

一人の論文ではなく、複数の研究者が分担したことで責任もあいまいになり、なすりあいの結果になった。本当の責任著者がいないのだ。

そして、辞任を勧告されたトップの処分はどうなっているのか。自ら辞任したのは西川さん一人だ。竹市さんは本部と相談すると他人事のようなことを言っていた。

辞任を勧告された川合さんは、インタビューで辞任を拒否した。「理研の改革をやり遂げることが自分の責任」と言うが、誰が川合さんに改革を期待しているのか。

理研の運営に問題を抱えたままの理事が本当に改革にと取り組み新しい理研を立ち上げることができるとは思えない。川合さんがいなくなることが改革の一歩ではないのか。

野依理事長は自分の責任をどう思っているのか。ノーベル賞受賞の野依理事長に辞任を求める人間はいないだろうが、まずは野依理事長が自ら辞任することだ。

そうすれば、川合理事、竹内センター長、笹井副センター長なども辞任しなければならなくなるのではないか。

そして一番肝心な小保方さんも懲戒解雇ができるのだ。小保方さんだけ懲戒解雇では、弁護団も黙ってはいないだろう。ゴタゴタが長引く要因にもなる。

野依理事長が優柔不断だから理研の改革は進まない。

そして、小保方、若山、笹井さんで自ら自分たちの論文の再検証をすべきではないのか。理研の研究者らのアンケート調査でも実証実験より論文の検証が先と言う。

共著者と言ってもうまくいっている時の話だ。こうまでこじれてくると敵対関係にあるのだろう。

小保方さんは「反省しています」の一点張り、笹井さんは「今は、論文を整合性して論じることは困難」という意味のことを言うし、若山さんは自分のマウスの出所も疑惑が出てきた。

研究費に税金が使われていることを考えると、3人による再検証が必要と思うが、データ管理がずさんではそれも無理か。

川合さんが重要なことを言っている。調査するにも「理研内では委員になり手が皆無」というのだ。そりゃそうだろう他人の不祥事を検証しようとする研究者などいないはずだ。だから調査するにも外部の研究者の人選が必要なのだ。そうなるともっと大変になる。ただ弁護士は別だが、問題は科学なので弁護士だけではどうにもならない。。

一方、特定国家研究開発法人への指定の問題も残るだろう。しかしこのままでは理研は失格である。理研にお灸をすえるためにも除くべきである。野依理事長では文部科学相や科学担当相の考えに左右され、当初は否定していた小保方さんを検証実験に参加させた。

それによって、理研の改革、関係者への処分が先送りになった事は否めない。

理研としては、STAP細胞が存在していたことでの大きな利権に目が行き優柔不断な運営をしているが、ここは信用を回復することが最大の課題ではないのか。

そのための改革を急ぐべきだ。今年度内に改革の道筋を示すでは悠長すぎないか。






2014年7月23日水曜日

どうなるベネッセ顧客情報流出事故:調査委員長は、早稲田大・調査委員長だった小林弁護士?

どこまで広がるのか、ベネッセの顧客情報流出事故。当初原田会長兼社長が否定していたクレジットカード情報まで含まれるということになると最悪の事態までなりそうだ。また、朝日新聞(2014.7.23)のベネッセ関連記事の写真を見て驚いた。ベネッセの事故調査委員長は、あの早稲田大学博士論文調査委員会の委員長だった小林弁護士ではないか。

あの早稲田大学の調査委員会では、結論が「早稲田寄り」と批判されていたが、今度も「ベネッセ寄り」の調査になるのか。ベネッセからの依頼だから当然だろうが、今回の流出事故はベネッセが加害者で通信教育などを受けていた子どもたち、親たちが被害者だ。

ベネッセからの顧客情報流出の不安はとどまるところを知らない状況になってきた。流出件数も2070万件から2300万件と件数の推定もできないほどだ。

ベネッセの対応が後手に回っていることに批判が集中しているが、企業はできるだけ被害を小さく見せたいものだ。だから誰でも想定できるクレジットカード情報まで含まれる危険をベネッセは否定していた。

だから、そこまで被害が及ぶ可能性に言及した時に、企業の危機管理の不手際が鮮明になってきた。おそらくベネッセ内では当然のことながら想定はしていたはずだ。

私の孫もベネッセの通信教育を受けている。おそらく申込用紙には家族構成、生年月日などが含まれているはずだ。子どもの情報は今後数10年にわたって貴重な情報を与えてくれる。どこの企業でもほしい情報だ。

それに支払いでクレジットカードの情報も含まれると、悪徳業者に渡れば詐欺事件にもかかわってくる。クレジットカードの支払い情報をしっかり監視しなければならない。

今ネットで何かを申し込もうとすると、いろんな情報を記入しなければならない。必須項目には*印が付いている。わざと避けると何回の画面が戻り進まない。

個人情報漏れを心配する人はやらないのだろうが、それでは今の時代にやってはいけないのだ。

アマゾンでもクレジット支払いしか認めない企業もあるし、それ以外では手数料を取られたり、送料が有料になったりする。クレジット支払いをした時には支払い情報をしっかりチェックしなければならない。

しかし、このベネッセの流出事故はどう展開するのだろうか。ベネッセは賠償に200億円を予定していると言ったり、1人500円と言う説もある。

場合によっては経営が危なくなる事態にもなる。優良企業から一転危ない企業になる。

ところで、今ベネッセではタブレット端末を教材に使っている。子どもは遊び感覚で勉強している(?)感じだが、母親に「勉強は紙と鉛筆でやるべきだ」と言ったら、母親が「今度端末タブレットにしたがダメなので変えようと思う」と言う。

これも経営の合理化なのだろうが、紙と鉛筆による勉強も大事にしなければならない。



2014年7月22日火曜日

早稲田大・小保方博士論文調査委員会:弁護士が委員長だから調査は中立と考えるのは間違い

何か不祥事が起きると調査委員会を立ち上げ原因究明をするが、弁護士が参加したり、委員長だから調査は中立と考えるのは間違っている。小保方さんの早稲田大博士論文疑惑で調査委員長に弁護士、STAP細胞不正事件で理研の調査委員会は弁護士も加わり後に委員長を弁護士が担当した。

しかし、いずれの調査委員会も「早稲田、理研寄り」の調査結果で評判がよくない。むしろ疑惑を助長する結果になっている。

弁護士が調査するのだから、結果は中立で正しい内容だろと誤解することから疑惑が広がるのだ。

先の早稲田大・調査委員会も小保方さんを「データの管理の杜撰さ、注意力の欠如、論文作成への真剣味に欠ける」と指摘、審査体制にも疑問を呈し、まともな審査だったら学位授与はなかっただろうとこき下ろした。小保方さんに学位を授与する資格はないとまでいった。

著作権侵害など数々の疑惑が指摘されていたが、それでも早稲田大の学位取消規定には反せず、「取消の必要なし」と判断を下した。

今回の調査委員会に何故、小林さんが弁護士として加わったのか分からなかったが、読売新聞(2014.7.22)で、早稲田大からの指名だったという。そして5人の委員中で2人は早稲田の教員だという。

弁護士も生活の糧には、仕事の声がかからなければやっていけない。そして依頼者の期待にこたえるには、今回のように審査法や小保方さんに問題があったが「授与してしまった学位はしかたない」ということになるのだろう。苦渋の選択だったかもしれない。

実験はやった形跡もあるらしい。論文も草稿版から完成版に変えられたいうが、その経過も疑問は残る。うがった見方をすれば、適当な論文を書いた後で修正すれば学位をもらえるというのか。

こんなに多くの不正(?)、不備が指摘されるのに、早稲田大の博士号に値する論文なのか。

審査体制も確かにおかしい。理研のSTAP細胞不正事件でも名に上がった大和、バカンテイ教授の名前がある。バカンテイさんは一説によると、論文を読んでいないというし、調査委員会の聴取も受けていないという。

ゼミの先生が論文を書けというときは、必ず学位をもらえるものと思っているし、どこもそうなんだろう。

それにしても、私たちの期待を裏切る早稲田の博士論文、学位授与に間違いない。

弁護士の調査委員長は、指名されたし、早稲田のためならいろいろ不備はあったが「取り下げの必要なし」で早稲田大の体面を最小限保ったと言うことになるのだろう。

しかし、これが大きな間違いだった。

「取り下げの有無」は調査委員会ではなく、鎌田総長が言うように「大学の問題」なのだ。

これで、大学も窮地に立つのではないか。

大学が「取り下げ」を下すと、調査委員会との判断に違いを追及されるだろう。小保方さんは好むと好まざるとに関係なしに「恥をさらす」ことになる。

反対に調査委員会の判断通り「取り下げなし」となると、学内で大きな異論がおきるだろう。総長選も近いというが、「取り下げなし」の判定を出した候補者は不利ではないか。

早稲田の大学院生に問うてみたらどうか。「このような博士論文で早稲田が学位授与したことをどう思うか」と。小保方さんの弁護団は「集団リンチ」とでもいうのだろうか。

そして、小保方さんの博士論文を審査した人達はどう責任をとるのか。体調不良で、またまた入院患者が出るのか。本当に自信があるのならこんなことにならないはずだ。正々堂々と自分たちの考えを主張すべきだ。

弁護士が調査委員会に参加しているからと言って、その結果を信じてはいけないのだ。













2014年7月18日金曜日

小保方博士論文不正事件:失地回復へ早稲田も理研も厳正な対応を示せ

STAP細胞の原点ともいえる小保方さんの早稲田大学の博士論文も「取消には該当せず」といえども、厳しい判断が下された。素人には「それでも取り消しなしか」と疑問が高じる。早稲田大の総長も「委員会の報告を十分に尊重しながら大学として対応を決めていく」とコメントしたが、早稲田大も大きく信用を失墜させる結果になった。

理研も、早稲田大も相当厳しい対応をしなければ、この小保方論文不正事件で失った信用は回復できない。

早稲田は総長選にも影響しそうだという記事を見たことがあるが、「教育の在り方」が争点になる総長選になるのか。小保方さんの博士論文を取り消さなければ致命傷になる事態も考えられる。

理研のSTAP細胞論文不正が報じられた時、「どうしてこんなことが起きるのか」と不審に思ったものだが、今回の早稲田大の調査委員会の調査結果で納得がいった。

小保方さん自身が研究者としての資質を欠いていたのだ。

報道によると、調査委員会は小保方さんについて「データ管理のずさんさ、注意力の不足、論文作製への真剣味の欠如」を指摘している。

盗用、実験ノートのお粗末さ、間違っていれば訂正することで問題ないとする考え、博士論文でも草稿版を提出してしまった軽率さは早稲田でも理研でも共通して言えることだ。

調査では、11か所の著作権侵害、15か所の形式上の不備を挙げて、「多数の問題個所、信ぴょう性、妥当性が著しく低い」と言い、審査体制に重大な欠陥がなければ学位を授与されることには到底至らなかった」という。

それでも「学位取消には該当せず」と言うのはチョットおかしくないか。まともに審査していればNOなのだが、授与されてしまった。

朝日新聞(2014.7.18)によると、審査したのは常田、武岡、大和、バカンテイの4人だという。理研のSTAP細胞不正事件でも名前が挙がっていた人もいる。

仲間内の審査ではないか。だから、審査した教授たちの責任も重大だという。常田教授は朝日新聞の取材に「責任問題が今後審議されるので、今はコメントできない」と言った(朝日新聞2014.7.18)。

博士論文は、指導教官が提出しろと言うと必ず通ることは分かっている。その程度の論文だろうが、今回の小保方さんの論文は理研のSTAP細胞論文として華やかな発表となったために逆に注目された。

理研も早稲田も小保方さんと言う若き研究者の作為で完全に信用をなくしてしまった。「早稲田の博士号はこの程度か」、「理研の論文もこの程度か」と世界中の研究者が見ているとすると、他の真面目な研究者には気の毒でならない。

総合科学技術イノベーション会議でも、研究開発法人の評価項目に不正防止策の強化、管理責任の明確化、厳正な対応が評価指針に加わるという。

明らかに小保方STAP細胞不正事件の反省に立っているが、これからしても特定法人への指定では理研は失格である。改革も野依理事長では無理だろう。力があれば既にやっているはずだ。

組織の前向きな解体、野依理事長はじめトップの更迭が理研には要求される。

一方、早稲田大は、調査委員会が「取消に該当せず」と言ったが、誰が考えてもおかしい判断だ。早稲田の体面を考えてのことだろうが、早稲田は自ら「論文取り下げ」、論文審査員の降格など厳しい処分で失地回復を図るべきではないか。

小保方さんもこれだけのことが言われているのだ。研究者としての生命はないのではないか。潔く身を引くべきだと思うのだが。

理研も文科省も、万一STAP細胞が存在した場合の巨大な利権の事を考えて、優柔不断な対応をしているのだろうが、ここは信用回復に力点を置くべきではないか。

STAP細胞の存在を証明して失地回復するか、STAP細胞は一旦諦めて信用回復に努めるか。理研も早稲田も難しい選択だが、一日も早く信用回復に努めるのが筋ではないか。




2014年7月17日木曜日

川内原発・1,2号機再稼働へ一歩:新基準合格でも安全とは言わないのだ

3年停止状態だった川内原発1,2号機の再稼働に向けて規制委員会は「新基準合格」とするも、安全とは言わないのだ。原発地下には活断層はなさそうだし、津波対策だって高所に立地するために小規模な対策で済むことが他の原発に先んじて合格判定したのだろう。

テレビ朝日 報道ステーション
2014.7.16
しかし、これで決して「安全だ」と田中規制委員長が言ったわけではないのだ。

特に今まで論じてこなかった火山噴火による降灰、火砕流被害は「噴火は予知できる」という見解を取っており専門家と考えが異なるし、避難計画では自治体と住民の見解が違っている。

更に振り返って東電・福島第一原発事故を考えたとき、巨大津波による要因が大きく報道されているが巨大地震による設備に被害はなかったのか。未だ根本的なところで疑問が残っているのだ。

今回の川内原発については、基本的に新規制基準に照らして合格というのだ。

原発地下には活断層がないと言うが、近くには断層とか破砕帯が見受けられるのだが、地震や津波の想定について九電の評価を了承した形だ。

津波対策では、元々高所に立地しているために特段の津波対策は必要としていない。南海トラフ巨大地震でも宮崎県の串間市では17mと予測されているが、反対側この辺では3m程度か。

冷却ポンプ車、電源車は1300億円かけて配備すると言うし、フィルターベントは5年間の猶予、免震重要棟は2015年の設置予定だ。福島第一原発事故では重要視された施設も猶予されている。

そして、審査の対象にはなっていないが、避難計画は自治体と地元住民の間で考え方の違いが大きい。5km圏内の5000人は避難、5~30km圏内の21万人は、まず屋内避難とされているが住民は「密閉された部屋がない」と不安がる。

特別老人ホームなどは孤立化が懸念されている。10km圏内は県が作製すると言うが、10~30km圏内は自分で避難計画を作れというのだ。避難経路も万一の時は危険で、しかも鹿児島市内までは50kmもある。施設毎の計画作成は無理な状況だ。
しかし、なんと言ってもこの辺で心配なのは、桜島、阿蘇山の噴火だろう。

姶良カルデラのようなカルデラ噴火は十万年も起きていない。そろそろ何かの前兆があっても不思議ではないと言う(東大地震研究所噴火予知研究センター 中田教授)。

しかも川内原発、玄海原発の付近には火砕流堆積物も見つかっている。姶良カルデラ噴火の火砕流が川内原発に到達した可能性もあるのだ(毎日新聞2014.6.26)。

新規制基準では原発の半径160km以内に火山の火砕流や火山灰が到達する可能性を調べ、対応できないと判断されれば「立地不適」で廃炉になる。

火砕流の到達の可能性と九電は火山灰も15cm積もると想定して対応を考えているようだが、代替電源の確保、物資、作業員の確保などほとんど不可能ではないのか。

それでも合格したというのは、「噴火は前兆がつかめる」ことを前提に対応が可能と見ているのだろうが、火山噴火予知の専門家は、「火山噴火の中長期の予知は出来ない」と断言している。

規制委員会の見解は非常に楽天的なのだ。

GPSによる地殻変動で火山噴火、地震発生が予知できる可能性も出ているが、東大名誉教授の村井さんは2013年7月、川内原発近くで地殻変動が観測され、年末までにM6クラスの地震発生を予測したが的中はしなかった。

的中しなかったからダメというのではなく、地震予知が不可能に近いのだ。ところが7月12日の福島県沖地震M6.8をHazard Labが的中(?)させている。どんな技術で予測したか分からない。

例え的中しなかったとしても批判してはいけない。

川内原発の規制委の「規制基準に適合」の審査書案は、政界を始め、産業界、地元に大きな期待を持って迎えられたが、一方で近辺住民などの不安は積もるばかりだ。

東電は、リーデイングカンパニーとしての驕りが、安全軽視の原発電力供給業務となった。

田中規制委員長は、川内原発の安全性を「世界最高レベル」と評価した。それでも「安全とは言わない」というのだ。

一つ一つの設備は安全基準に合格したが、立地も含めた川内原発システム全体では「安全とは言いがたい」のか。 


川内原発周辺の火山、活断層
1914年には桜島の大正大噴火で1ヶ月に分かって爆発を
繰り返した。九州から東北にかけて広い範囲で降灰を観測。
1997年には鹿児島県北西部地震でM6.5が発生した
SAPIO 2014.4