読売新聞2012.12.16 |
今回の選挙で、又政権交代の可能性が出てきた。本当に我々が求めているのは「政治の安定か、変革か」より、「わかりやすい、理解できる政治」ではないのか。選挙運動明けの16日の讀賣新聞朝刊に政党の意見広告が載った。自民党は「この国の政治に、安定を。」と安定政権を訴え、民主党は「この国を変えたい。その思いを継続してほしい。」と続けて政権に当たることを訴えている。
「変革か、安定か」、どちらを望むかは朝日新聞(2012.12.7)世論調査では、政治の安定が54%、変革が36%で安定を望んでいる結果が出ている。
選挙期間中に、野田総理は自民党政権では出来なかったことを民主党は果敢に挑戦し「前に進める」政治をやったと自賛した。
しかし、分かりにくい政治も多かった。
読売新聞012.12.16 |
何故、普天間移設問題で「最低でも圏外」の発想が出てきたのか。中国船船長の早期釈放で何故、検察が高度の政治判断をしたのか。東電・福島第一原発事故対応では何故、官僚組織をうまく使えなかったのか。メルトダウンの事実、スピーデーのデータを何故隠したのか。藤村官房長官の北ミサイル発言と相まって、安倍総裁は「スリーアウト チェンジ」といった。
期待していた(?)国家戦略局構想による政治主導が何故、うまくいかなかったのか。
代表戦では、泡沫候補と言われた野田さんが何故、代表に選ばれ総理になれたのか。どんな党内力学が働いていたのか。
意見広告では「皆さんの中から生まれ、皆さんに育てられた政党」を強調するが、本当にそうなのか。主導権争い、権力の2重構造に明け暮れた民主党ではなかったのか。
人材にも不足しているようだ。不祥事が続くと更迭したり内閣改造を繰り返すが、まともな閣僚は出てこない。「任命責任がある」と言うが、口先だけだ。
変革を求めて(?)政権交代したが、このまま民主党に政治を託するには不安がある。
一方、自民党はどうか。自民党による「安定政権」を取り戻そうと訴える。
3年3ヶ月の混乱と停滞した政治を立て直し、「決められる政治」を前に進め、誇りのある日本を取り戻そうというのだ。確かに、対中、対ソ外交では主権を侵され通しだし、日米関係はギクシャクしている。
自民党は、3年前とは違っていることを強調する。
大胆な経済政策を始め政策、新人発掘など人材も取りそろえているというのだ。
しかし、先の総裁選を見ると候補者選びも領袖主導がうかがえたし、党内改革も進んでいない。民主党からは世襲制を批判されている。
今までの民主党の混乱した政権運営を見ると、「安定」政権を待望しているのは確かだが、それよりも「わかりやすい」「理解できる」政治が求められているのではなかろうか。説明責任を尽くす政治が望まれるのだ。
うまくいけば国民と喜び、失敗すれば責任を取る。それが政治を取り戻すことではないのか。
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