日銀が安倍総裁要求の物価上昇率2%目標を急遽検討することにしたのは、日銀組織防衛のためか、国民生活防衛のためか。安倍総裁の2%目標設定要求を当初「現実的でない」と不快感を示していた白川総裁が、どうして丸呑みすることになったのか。
その背景が朝日新聞(2012.12.21)で暴かれている。
それによると、総裁、副総裁2人の任期切れを迎え、反日銀の総裁や副総裁を送り込まれては組織が持たないと日銀OBが心配したことらしい。
安倍総裁に限らず、国会でも日銀法を改正して日銀にインフレ率で目標設定させ、物価だけでなく、雇用にも説明責任を持たせ未達成であれば責任を取らせることが出来るようにする動きはあり、日銀は警戒を強めていた矢先だ。
日銀は、国民の生活を守ることより、組織を防衛することが重要なのか。
もし、組織の防衛を考えて安倍総裁の提案をのもうとしているのであれば、そんな日銀は解体した方が良い。
メデイアは、もう物価上昇2%目標を決めたような報道をしているが、日銀のレポート「金融政策強化について」によると、中長期的な物価の安定について検討するから必要な論点を整理し報告するように指示しただけのことだ。
日本の最近の経済成長の現実の中で、インフレ目標2%が無理で、且つ危険であれば、それなりの論点をまとめて安倍(政権)に報告すれば良いのだ。
それでも首根っこを取られるのであれば仕方ないことではないか。
安易な組織防衛のために国民の生活を危険にさらしてはいけない。
来月の決定会合で日銀の真価が問われるのだ。
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