小沢新党変身で最後の賭に出たのか。誰が見ても唐突感のそしりを逃れなかった嘉田代表の「日本未来の党」の結成であったが、噂通り、やっとその経緯が分かってきた。小沢新党の変身なのだ。小沢さんは批判が大きく、民主党が見直しをした2009年の民主党マニフェストの主要テーマにあくまでも拘り、汚名の挽回をしたいのだろう。
それに石原新党結成に政治生命を賭けていたが、石原さんと袂を分かった亀井さんも生き残りを賭けて新党「日本未来の党」に参加した。
新鮮さ、クリーンさを見せた嘉田「日本未来の党」を裏で操る存在になってきた。嘉田さんは小沢さんを「苦い薬」と言って笑う。「小沢さんの力を利用しない訳がない」とも言い、党の事務局、役員人事もすべて頼る結果になった程、急ごしらえの政党なのだ。
代表代行に「日本維新の会」とも関係があった飯田さん、副代表に小沢さん側近の森さん、山田元農相、社民党を離党した阿部さんが決まったという(讀賣新聞2012.12.2)。
離党したベテラン議員の受け皿・政党になってしまった。
2日の民放テレビの情報番組で小沢―嘉田会談が報じられ、嘉田さんが「小沢さんからのバトンタッチ」と言えば、小沢さんは「思う存分にやってください」という意味の発言をしていた。「国民の生活が第一」から「日本未来の党」に変身したのだ。
小沢さんは、何故、嘉田さんを担いだのか。
嘉田さんと言えば、環境問題、クリーンさ、女性知事というキーワードに加えて、大飯原発の再稼働問題、万一事故が発生したときに滋賀県にも汚染が広がると言うことで「脱原発」にも軸足をおいてきた。
小沢さんも「脱原発」では反省がある。
3.11東日本大震災、福島第一原発事故では、選挙区が被災地になったにもかかわらず、被災地にも入らず、復興にも力を発揮しなかったと言うことで批判が高まった。その反省から「脱原発」にも言及せざるを得なくなった。
選挙も控えて嘉田さんの「卒原発」が必要になったのだろう。
その嘉田さんの「卒原発」も迷走し、党内不統一をさらけ出している。
メデイアの報道によると「再稼働を認める」と誤解されかねない発言をして、党内から「党の存在を否定するものだ」との批判を浴び、「再稼働は否定」と訂正する記者会見をする始末だ。
それでも「エネルギーの安定供給にも関連する問題」と言わざるを得ないのは、滋賀県知事として実際の行政に責任を持つ立場からなのだろう。
日本維新の会でも、石原代表と考えの違いが露呈し、腰が定まらない事では変わりはない。
このような状態で第三極を目指す「日本維新の会」、「日本未来の党」が国政でキャステイングボードを握る期待が出来るのか。
このままでは小沢さんや亀井さんなどのベテラン議員、生き残りを賭け右往左往する前議員がフェードアウトする姿しか見えてこないのだが。
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