2013年7月31日水曜日

発表される経済指標は消費税増税へ向けGOへの布石か

最近発表される経済指標は、消費税増税へ向けGOへの布石と思われる内容が多い。安倍総理は増税への判断に有識者会議を開き意見を聞いて決めるという。内閣参与の浜田さん、本田さんも加わるというから段階的増税も視野に入れているのか。とにかくそのメンバーで動向が分かる。

メデイアも増税を後押しするような記事を掲載する。朝日新聞(2013.7.31)によると、中期財政計画で消費税増税を前提にすれば赤字財政は8兆円削減できるという。ところが安倍総理は縛られないように秋口、臨時国会前に判断すると言っていた。

何やら演出臭くないか。財務省、経済産業省は既に増税を前提に情報発信している。

そうなると発表する経済指標も疑いたくなるが、経済指標は増税に向けGO判断の布石だ。

2013年度のGDP成長率は、実質2.8%増、名目2.6%増の見通しで、2月での見通し実質2.5%増は上方修正だが、名目2.7%増は下方修正だ。14年度は消費税増税で1%増に減速するとみている。

30日に発表になった民間シンクタンクの4~6月のGDP速報値は平均で前期比0.8%増、年換算で3.2%増だとみている。

内閣府は8月12日に、4~6月の速報値を発表する。1~3月期は4.1%増で4~6月期も良い数値が見込まれているという観測が多い。

6月の失業率は0.2ポイント減の3.9%で4年8か月ぶりの低い水準だ。

有効求人倍数も0.02ポイント増の0.92倍でこれも4カ月連続での改善だ。

所得の改善はどうか。厚生労働省の31日の発表の勤労統計調査速報では、1人平均現金給与総額は前年同期比0.1%増の43万3568円と言うが、フルタイムでは0.5%増だが、パートでは0.2%減だ。

上の数値はボーナスなどが入った金額だが、所定内給与をみると前年同月比0.2%減の24万3262円で、13か月連続で減少している。

安倍総理の経済界への賃上げの働きかけもあって、多くの企業で一時金の満額回答はあったが、所定内賃金の増加は遅れている。アベノミクスで家計所得に効果が出るのは、少し後になるのだろう。

消費者物価指数も1年2カ月ぶりにプラスになったという。総務省が26日発表した全国消費者物価指数(2010年=100)は総合で100.0で前年同月比0.4ポイントの増だ。

これでデフレ脱却の動きが出てきたという見方もできるが、円安→原油、LPG高→ガソリン、電気、都市ガス高の好ましくない消費者物価指数の上昇ではないか。

景気好転へ判断が難しい状況ではあるが、必要な措置は講じているという。産業競争力強化法で日本産業復興、戦略市場創造、国債展開戦略の3つのプランを進めるようだ。投資減税で70兆円の設備投資の水準に持って行くというし、法人税も引き下げ、日本が一番企業にとって活動しやすい国づくりを約束している。

経済指標はパッとしなくても、必要な措置は着々と講じているので改正消費税法・附則第18条の景気条項はクリアー(?)するとも考えられるのだ。

また、政府、日銀こぞって景気判断を好転させている。

日銀は「景気回復宣言」を出したし、7月の月例経済報告では景気基調判断を「着実に持ち直し自律的回復に向けた動き」と上方修正している。財務省の6月の経済情勢報告をみても東北を除き、10地域では「緩やかに持ち直し」と上方修正だ。

肝心の企業の設備投資も持ち直す見方が多い。

安倍総理は増税への判断に慎重な姿勢を見せつけてはいるが、これも演出で、既に決めているのではないか。

経済指標も0.?ポイントの差で比較するのであれば「ねつ造」の可能性も出てくるが、正しい情報を国民に示してほしいものだ。






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