疑惑の研究者・小保方さんに振り回される理研に嫌気のさした研究者が出て来た。当然のことだ。メデイアのWeb版(2014.7.2)によると、iPS細胞で加齢黄斑変性の治療を計画していた高橋プロジェクトリーダーが、ツイッターで「新しい患者さんの治療は中止する」と宣言しメデイアを驚かせているというのだ。
高橋さんは「小保方さんの検証実験参加、懲戒委員会の審査中断に見られる理研の倫理感にもう堪えられない」という。STAP細胞問題がiPS細胞にも影響を及ぼしているのだ。
理研内の幹部からこういう造反が出て来たことは、まだ理研内に研究者倫理が残っていることになる。
確かに「未熟な研究者」小保方さんに振り回される理研には、国内最高の研究機関というプライドは見られない。
疑惑追及に及び腰で、やっと残りの論文の疑惑にも調査を入れることになったし、最初は「検証実験に小保方さんは参加させない」と言っていたが、方針転換で実証実験に参加させることになった。そのためであろうか先月中に決めることになっていた懲戒処分も先延ばしになった。
STAP細胞不正事件では、各研究者が「STAP細胞は存在しない」「STAP細胞はES細胞では」と解析結果を発表しているにもかかわらず、小保方さんの「200回以上成功した」「STAP細胞はあります」の言葉に迷わされて「検証実験に小保方さんを参加させろ」と要求する。
下村文科相、山本科学技術担当相まで、「参加させろ」というものだから政治家に弱い理研はうろうろするばかりだ。政治家が科学研究の現場に口出しすべきではない。そうでなくてもガバナンスの欠如が指摘されている理研なのだ。
又、小保方さんの存在には理研の多くの研究者が批判の目で見ていたのではないか。
正式な採用手続きを取らないでの採用、副センター長の笹井さんに取り込んだ結果、特別扱いの待遇、若くしてのユニット・リーダー、高額な給与は理研にとっても異例づくめだったのだ。
そして検証実験初日は体調不良で欠勤、2日目はタクシーで11時前の出勤、どう見ても普通の研究者とは思えない。こんなことで5ヶ月後にどうなるのか。
小保方さんも理研幹部も研究者倫理に欠けているのではないか。
高橋プロジェクト・リーダーはそんな倫理感に欠ける理研で患者さんの生命の安全にもかかわる実験をすることに不安を感じたのだろう。
高橋プロジェクト・リーダーはそんな倫理感に欠ける理研で患者さんの生命の安全にもかかわる実験をすることに不安を感じたのだろう。
理研としての信用を勝ち取る一歩は、まず野依理事長が辞任することだ。理研の「倫理感に堪えられない」という研究者の批判を受けるのは野依理事長自身ではないか。
そして、改革委員会から更迭を勧告された竹市センター長、笹井副センター長等は早急に辞任、小保方さんは実証実験に参加しているので今更別の処分を出すことは無理だろうが、11月までと言わずタイミングを見て「極めて厳しい処分」を下すべきだ。
恐らく小保方さんは、検証実験にも参加でき、処分も先送りと言うことでホットしていることだろうが、それは大間違いで懲戒解雇すべきである。
そして、メデイアも小保方さんの代理人の弁護士の会見で小保方さんのコメントをとることは止めたらどうか。弁護士の介在で小保方さんの真意が曲げられた内容になっている可能性がある。不利なこと、表現には後々のことを考えてのコメントに変わっているはずだ。
早く小保方さん等の不正事件に区切りを付けることだ。理研トップの居座りは誰も期待していない。
[ 後記]
読売新聞(2014.7.3)によると、高橋さんが「臨床研究は予定通り遂行します。お騒がせして申し訳ありません」とコメントを発表したという。
(2014.7.3)
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