自民党・一強、安倍政権独走の影で、不甲斐ない野党では民主政治をどう進めるのか。今回の安倍内閣改造劇での「ポスト安倍潰し」、そして来年の総裁選まで独走体制を築いた安倍総理は、一方で「危うさ」をも見せつける結果になった。
支持率上げを狙っての自民党幹事長人事も若手登用のサプライズを狙ったが慎重論もあって思うように行かず、終わって見ればベテラン、政策マンを活用した予想外の実行・実現内閣になった。
改造後の支持率は毎日新聞などの47%を除いては60%を維持し安倍総理は余裕を持ってバングラデッシュ、スリランカへの外遊に旅立った。
国民が意外に改造内閣を支持したことに民主党は驚いた。
民主党も党・役員人事を含め挙党態勢を築かなければならない時期だが、若手が代表選前倒しで執行部刷新し出直しを要求するが海江田さんは頑として受け付けない。何をするにも保守vsリベラルで根本的に考えが違い、常にまとまりがない。
いまも、幹事長交代人事で迷走している。野党第一党の民主党が体たらくだから野党の不甲斐なさは目に余る。
分裂した日本維新の会も、これまた離党した「ゆいの党」と合流しようとしているが、代表が誰か、本部をどこに置くかで揉めている。維新の会と太陽の党が合流したときの二の舞を演じている。このままでは、恐らく合流など出来ないだろう。
根本的には、権力者である橋下さんが国会議員でないという点にある。大阪都構想も府民に理解されているのか。大阪市と大阪府がダブった行政をしているのを一元化しようとする方向性は良いと思うが、維新の会が国政政党であることに無理がないか。
公明党は、自民党との与党内でリベラルの立場で暴走する安倍総理にブレーキをかける立場で、集団的自衛権行使でも一定の役目を果たすように見えたが、「政権にいるか」「政権を出るか」の恫喝で敢えなく尻尾を巻いた。政権に居座り甘い汁を吸いたいがために「自民党の補完政党」に成り下がった。
みんなの党は、政治資金問題で渡辺さんが失脚して以来、党の発信力が弱くなった。「責任野党」なんていつまで言っていられるか。
生活の党、社民党は選挙の度に勢力を減らしていく運命でしかない。
党内のゴタゴタ、経済政策運営でデフレ、円高、株安から脱出出来ない民主党政権に自民党・安倍総裁はインフレターゲット、異次元の金融緩和を訴え、市場が円高から円安、株安から株高に転じ、先に衆院選では圧倒的多数の議席を獲得、再び政権を取り戻した。
当時の野田総理は「後戻りするか、前へ進むか」の選択だと訴えたが、説得力はなかったと言うか、比例制を併用した小選挙区制だから、政党の獲得票数が五分五分でも獲得議席数は圧倒的に自民党優位になったのだ。
今、政策課題の多様化も考慮し中選挙区への戻りを主張する議員も多いが、議員数も削減した中選挙区制にした方が良いのではないかと思う。
そうなると、容易に政権交代は出来ないだろうが、いまのような弊害はなくなるのではないか。
「政治を動かす力」は、「期待感」のようにおもえるが、野党の不甲斐なさには失望する。
野党は「どうやって国民の期待に応えるか」、分裂再編成しかないのであれば早く分裂し、政策で再編成し権力闘争はほどほどにすべきではないか。
国民が民意を表する機会がないので、今、国会周辺では規律あるデモ集会が毎週金曜日に開催されている。これを見た自民党が国会周辺のデモを規制する動きに出たが、すぐさま否定した。
おごれる自民党をコントロールするには、野党の復権が急がれる。
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