フレッシュさ、斬新さで支持率アップを狙った改造劇も、ポスト安倍潰しが見え見えで策におぼれた結果かえって政策中心の手堅い重厚内閣の実現になった。党運営からの石破外し、女性の登用、アベノミクス関連閣僚の留任は安倍総理の長期政権への足固めという。
内閣の新しい枠、地方創生相、女性活躍相は安倍総理の「アベノミクスの成果を津々浦々まで」、「女性の活動を30%」を目指すものなのだろうが、2人とも就任後の会見でペーパーの棒読みをしていたところを見ると急ごしらえの不安も残る。
党の方も、大方の予想に反して自民党幹事長に谷垣さんがついた。谷垣さんも総裁をやった人間が幹事長になることに抵抗もあったようだが、宮沢喜一さんも総理経験者でありながら、財務大臣をやったことを考え踏ん切りが付いたようだ。
来年9月の総裁選に備えて対抗馬潰しで石破さんを幹事長から外し、安保法制担当相として内閣に取り込む作戦に出たようだが、石破さんは幹事長に拘ったが、29日の安倍、石破会談で石破さんが折れ安倍さんの軍門に降った。両陣営から発せられる情報戦は政治の鞍部を見せつける結果になった。
谷垣さんに決めた経緯は、安倍総理も言っている「ガタガタしたので、ここは重みのある人材に」と言うことなのだろう。苦難の野党時代の自民党をまとめ上げた実績を買われたことになる。
若手でサプライズを狙っていたが、政権党の幹事長の重厚さを保てたことは良いことではないだろうか。
結果として内閣も実行・実現内閣になったことは良いことだ。
経済再生を最優先、元気で豊かな地方を目指す地方創生、中国、韓国との関係改善、積極的平和外交での外交再構築など「国家を繁栄させるには今までのやり方を根本的に変える必要がある」と安倍総理は言う。
一方で、野党の評価は民主党が「改造したふり内閣」、維新の会は「断固増税内閣」と厳しい。
今回の策におぼれた、ガタガタした内閣改造、党人事を国民はどう評価するのか。安倍総理はどう政権運営をしていくのか。
安倍さんの目論む長期政権に一抹の不安を感じる。
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