5年前の3.11東北地方太平洋沖地震での宮城県沖130km、更には今後巨大地震の発生が危惧されている震源域近辺で巨大地震の前兆と考えられる「ゆっくり滑り」が観測されている記事が全国紙に掲載された。後3日であの巨大地震、巨大津波そして東電・福島第一原発のメルトダウンと言うあってはならない事故にも見舞われて5年になる。
「ゆっくり滑り」については、今回の3.11東北地方太平洋沖地震後、研究者が調査した結果、北の方からゆっくり地震が南下し、止まったところが巨大地震の震源域だったという報告をしたために前兆になるのかと期待がかかった。
昔は「ゆっくり滑り」は人間が感じない程度の地震が起きれば,次第にエネルギーを放出し巨大地震の緩和に役立っているのではないかとも言われていたが、最近では「ゆっくり地震」の震源域も巨大地震を誘発する震源域になるという報告もある。
「その前兆になるのではないか」との期待を朝日新聞(2016.3.6)「震災5年の地震学」、読売新聞(2016.3.6)「「ゆっくり滑り」大地震の前兆か 2011年2月の宮城県沖」と言う記事で掲げている。
学会は東北沖のプレート境界もあれほどの巨大地震を引き起こすエネルギーは貯めにくいと考えていたが、古文書などを紐解いていくと海岸寄りの平野部での堆積物調査ではM8~9が推定されていたという。
朝日新聞 2016.3.6 |
確かにこの付近は南海トラフ巨大地震の東海地震震源域だ。政府の地震調査研究推進本部は「M8~9の地震が30年以内に起こる可能性は70%」という。8%の可能性だった兵庫県南部地震が発生したのだから、何時起きても不思議ではないと考えられるが、専門家の間ではいろんな調査から2030年代の初め、否200年後という。
でも、専門家の間では「東北の地震と南海トラフは大きく違う。応用できるかどうかは分からない」という。
読売新聞によると、宮城沖130kmで一ヶ月前の2011年2月から地殻変動があり40日間で約40cm、ゆっくり滑ったという。
過去に2008年、ゆっくり地震が止まった後に地震が発生したがM6だったそうだ。
読売新聞でもM9クラスの巨大地震が懸念される南海トラフ沿いでも観測されているという。朝日新聞と同じだ。
唯、規模や場所の特徴から巨大地震につながるとは考えにくいと楽観論(?)もある。
今、地震予知が話題になる。
GPS観測値の地殻変動で予知を続ける村井先生の研究と「スロースリップ」の観測で何とかならないかと思うが、国の援助は得られないようだ。
でも、GPS,電磁波観測などから「的中」の報告もある。差し迫っているのが2月中旬から3月にかけての首都直下地震の予測だ。
ズバッと当てて欲しいが、願わくば規模が出来るだけ小さい方が良い。
関連記事
2016.2.18掲載
週刊女性が報じる東京湾直下大地震:本当に切迫しているのか
2016.1.23掲載
18,23日続く相模湾地震:頻度は低いが巨大地震の震源域
2015.12.27掲載
12月26日、23時21分東京湾地震?:「ビシッ」、「グラッ」一瞬の出来事だ
2015.10.07掲載
和歌山県北部、奈良県地震:南海トラフ巨大地震震源域か、中央構造線断層帯沿いか
yamotojapan.blogspot.jp/2015/10/blog-post_7.html
0 件のコメント:
コメントを投稿