東電・福島第二原発のことを知らずに「原発再稼働」と言うな。そんなことを思い起こす新刊書の新聞広告に目が留まった。朝日新聞(2016.3.9)に高嶋哲夫さんの震災の危機を乗り越えた者たち、「福島第二原発の奇跡」だ。
3.11東北地方太平洋沖地震、巨大津波による福島第一原発のメルトダウン事故の現状がメデイアで報じられたが、廃炉への工程は誰が見ても厳しい。汚染水はどんどん溜まるし、敷地内は汚染水貯蔵タンクでいっぱいだ。
更には、原因究明も不十分と言われる中で、政府は原発の再稼働を急ぐ。原発再稼働を果たした電力会社は経営収支が大きく改善するという。
何故、こんなことが起きたのか。推測の域を出ない事故検証であったが、逆に何故、近くの福島第二原発、東北電力女川原発は未曽有の危機を乗り越えられたのか。
事故当時もついでのように比較報道されていたが、それでは頑張って危機を乗り越えた技術者達に申し訳ないと思わないか。
福島第二原発、東北電力女川原発をしっかり検証すれば「原発再稼働」の是非がわかるのではないか。
激甚事故の現場は注目されるが、何故助かった現場が顧みられないのか。
女川原発は海面より高いところに建設され、更に防潮堤を築いたと言われている。無傷ではなかったろうが、地域住民の避難場所にもなったのだ。
以前は、一番安全なのは原発と言われていたが、専門家の間では巨大技術の原発の安全性は「事故が起こるまでは安全」と揶揄されていた。
設備の古さなど違いはあるだろうが、重大災害回避に技術者たちがどう動いたのか。人災かどうかはそこが分かれ目だ。
この本を買って読んでみようと思う。
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