2017年3月31日金曜日

経済政策は国民に貢献しているか

経済政策が本当に国民に貢献しているのだろうか。このタイトルは朝日新聞(2017.3.31)の経済気象台「経済政策と国民の幸せ」を読んで思いついた。

それによると、日米経済は二国間の経済対話で協議することになったが日本の経済政策は1989年の日米構造協議、1994年「年次改革要望書」、そして今度は対日貿易赤字(7.7兆円)の均衡化に向け経済対話で協議することになった。米国へ1兆ドルのインフラ投資の話では公的年金基金を使うことにしていたらバレてしまって米国のインフラ債を日銀が買うことになるかもしれないという。

そこで筆者は、日銀は日本国民でなく、米国民のために利用されていると言い、経済政策や経済学が国民目線を取り戻し国民の幸せにつながることを切に願うという。

当然の主張であり完全に同意する。

私も経済政策には疑問を持っている。どうやって決まるのか。学生時代、経済学者が唱える政策は十人十色、同じ経済状況が眼前にあるにもかかわらず経済学者はそれぞれ違った評価をし、違った政策を打ち出す事に不思議さを感じていた者だ。

たとえばアベノミクスの異次元の量的緩和策を見ても「円高」に重点を置けば市場にカネをジャブジャブ流すことで「円安」になると自民党への政権交代時の総選挙で自民党の若手新人まで主張していた。

ところが、経済学の主流は「低金利では金融政策は効果が薄い」と言い、アベノミクスの政策に疑問を呈していた。案の定、円安には動いたが2%物価上昇、インフレはダメだ。

思い出すのは、リーマンショック後、イギリスで経済学関連の研究所開設にエリザベス女王が招待されていた時のこと、女王は同席した経済学の重鎮に「どうして経済学者はリーマンショックを見通せなかったのか」と質問されたそうだ。

経済学者達は即答することが出来ず、後日関係者が集まって検証した結果、経済学者はいろいろ指摘はしていたが、経済の全体を見て判断することが出来なかったことが要因だと結論づけ、女王に答えたという。

経済状況の部分的な見方は出来ても全体を見通すことに欠けていた結果だったのだ。勿論、経済記事では危機を訴える学者もいたが少数の説では国民に訴える力は小さかった。

日本でも危機を訴える経済学者の記事をみたことがあるが、危機感は湧き起こらなかった。皆が危ない方向に進んだのだ。

安倍総理の経済政策、アベノミクスに反対する正統派経済学者はいるが、安倍総理を取り巻く経済学者、政治家は見向きもしない。安倍総理に到っては「アベノミクスの第2ステージ」に進むと言うのだ。

最近ではシムズ教授が「増税を止めて財政出動だ」と言いだし、内閣参与で安倍総理のアドバイサーの浜田先生まで「アベノミクスを見直す」と言い出した。根拠はシムズ理論に感化されたらしい。

ノーベル経済学賞受賞学者が言っていることが正しいとは限らないと指摘した記事も見た。

国民の生活に貢献出来る経済政策とはどんな政策なのか。インフレに強制的に持っていこうとするが今の物価でも十分満足できるのではないか。

問題は雇用の確保だ。所得の再分配は雇用の確保しかないが、内需拡大、正規労働者の拡大、働き方改革も本当に国民のためになるのか。政府は失業率が3%を切ったと言うが問題はないのか。一部分しか見ずに評価していないか。

関連記事
2017.12.16掲載
日米経済対話:相変わらず米国が突きつける改革要求か
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2012.10.12掲載
経済学は社会に貢献しているか
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森友学園疑惑事件の真相(3):安倍さんは総理らしからぬ対応をしていないか

安倍総理夫妻に降って湧いた(?)森友学園疑惑事件で安倍さんの国会審議での答弁は、ほとんどが総理らしからぬ答弁ではないか。安倍さんが言うように「ストンと腑に落ちない」からメデイアは詮索しいろんな情報が飛び交っている。

「オイオイ安倍家はそんな家庭、夫婦だったのか」と国民は知ることになる。「妻は私人、公人ではない」と言うが、肩書き次第では公人と見える。

「間違った行為、誤解を招くような事がないように妻に厳に注意している。今後は必要性を厳しくチェックし行動、言動に注意していく」とでも答えていれば良かったものを責任逃れに終始し疑惑は増すばかりだ。

そして野党は参考人招致、証人喚問を要求しているにもかかわらず自民党挙げての拒否だ。「私人だから」は理由にならない。「噓は言っていない」事を国会の場で証言するのも1つだ。

自らのFBに官僚が書いたと思われる反論文を載せる行為は安倍官邸が必至で無理な弁解をしているようだ。それも安倍総理の強い意向があってのことだろう。

国会予算委員会審議で野党議員の追求をムキになって拒否し、妻を弁護している安倍さんを総理の器とは思えない。

自らに降ってきた疑惑を幼稚で子どもっぽい対応は、長期化しようとしている安倍政権に危険信号だ。


自民党が籠池理事長を偽証罪で告発するのであれば昭恵夫人は証人出廷と言う事も考えられる。寧ろ歓迎すべきではないか。

2017年3月30日木曜日

森友学園疑惑事件の真相(2):これが規制緩和の実体ではないか

安倍総理夫妻が二人三脚で暗躍する森友学園疑惑事件の真相は、各政権が挑戦する規制緩和に政治家、官僚、既得権益者が蔓延る実体ではないか。今まで問題にはなっていないが規制緩和事業を見直す必要がある。今回の事件は国有地格安払い下げ、小学校認可申請者である籠池理事長のキャラクターで世間の注目を集めた。

国が何か新しい民間事業を起こそうとすると「正当な競争」「国民の安全」そして監督官庁の利権の維持のために規制をかけることになるが、既得権益者がガードを固め新規参入が難しくなったことが日本経済の活性化に障害になると言う事で規制緩和を各政権は推進することになる。

従来の規制を緩和し、異業種でも参入できるようにするのだ。何時の政権も挑戦する。

安倍政権もアベノミクスの第3の矢として規制緩和を謳っている。経済財政諮問会議など経済の方向を議論する諮問会議も挙って規制緩和に期待する。

太陽光発電、電力事業、タクシー業界あるいは各種民営化事業など上げれば数多くあるだろう。ただ国民に目立たないだけかもしれない。

今回の森友学園の小学校認可申請も規制緩和事業の1つだ。それに国有地払い下げ、ゴミが混入した土地のために8億円という破格の値下げになったし、後から後から申請に不正が見つかった。更に悪いことに籠池理事長の日本会議の人脈を使った安倍総理夫妻が絡んできて官僚の忖度が政治問題になっている。

国有地の払い下げはこのほかに安倍総理の人脈で加計学園に無償譲渡の疑いも出て来た。

安倍政権の規制緩和の実績を上げるために総理をはじめ関連する官僚機構が国益を害する行為に出たことになる。

何かがあると政治家、監督官庁の利得権益者そして既得権益者は蔓延る構図は何時ものことだ。主権者たる国民に利益が還元されているなんてお笑いだ。

規制緩和は余りうまく行かないと言うが、国民の知らないところではやっているのではないか。


高浜原発の大阪高裁判決に見る:やっぱり原発は事故が起きるまでは「安全」なのだ。

高浜原発再稼働に向けた裁判の行方は「やっぱりそうなんだ」、「原発は事故が起きるまでは安全なのだ」という感を強くした。原告側の要求を受け入れて運転差し止めした大津地裁の仮処分決定を大阪高裁は覆し再稼働を認めた。

争点の違いは安全に関する考え方だ。

下級審の大津地裁は、想定を越える災害が繰り返されてきた過ちに向かい、十二分に余裕を持った基準にすべきだとゼロリスクを求めたのに対して大阪高裁は危険性が社会通念上、無視しうる程度まで管理されていれば安全性を認められるとした点だ。

要は福島第一原発事故以来原発の安全性は世界一厳しい基準になったと政府が認める「新規制基準」に対する見方だ。

確かに安全対策というといくらやっても切りがない。ゼロは厳しすぎる見方である事は理解出来る。社会通念上安全と認めることは、重大災害に結びつかない軽微な危険は無視することが出来ることだろう。

しかし、この新規制基準も福島第一原発事故の調査が十分に行われていない過程で作成されたものである事も間違いない。何か重要な要因が見落とされていることも十分に考えられる。

経済効率を考えれば原発に越したことはないだろうが、放射性廃棄物の永久保管など経済効率だけでは判断できないデメリットも抱えていることを忘れてはならない。

著名な物理学者が「原発は事故が起きるまでは安全なのだ」という。原発事業者も肝に銘じるべきだ。


原告は最高裁に上告しないと言うが、上級審に行くほど再稼働の判断を下すことは分かっている。ここは「地元の同意」で頑張るしかないのだ。

2017年3月29日水曜日

森友学園疑惑事件の真相(1):安倍総理が第3の矢の規制改革の成果を焦ったか

安倍総理夫妻を巻き込んだ森友学園疑惑事件の真相は何なのか。名義を使われた忖度の有無、100万円の寄付金、講演料の問題、小学校設置申請での数々の不正、ゴミ混入国有地格安払い下げといろんな不正行為が絡んでいるが本当はアベノミクスの第3の矢、規制改革の成果を安倍政権が焦ったためではないのか。

今は籠池理事長と安倍総理夫妻は敵対関係にあるが、当初は資金集めに「安倍晋三記念小学校」とか昭恵夫人の「名誉校長」など蜜月関係にあったのではないか。

安倍総理夫妻共に何故か森友学園幼稚園の教育方針にも賛同していた。日本会議のメンバーとの関係もあり当たり前ではなかったのか。

それが急転直下、籠池理事長に言わせれば「政治的圧力」がかかり関係が悪くなってきた。

ゴミ混入の国有地払い下げは当初定借期間10年を50年に伸ばせないかと言う事だったらしいがゴミが埋まったまま国有地を格安で購入することになった。8億円も安く購入できたこと、余りにも短期間に希望通りになった事をいぶかる。安倍総理夫妻の名前が使われていたために官僚が忖度したのではないかと疑われている。

この森友学園の他に加計学園でも愛媛県の国有地が無償譲渡された案件も明らかになった。加計学園には安倍総理も関係しているらしいのだ。

安倍政権はアベノミクス第3の矢で規改革を謳っている。小学校の設置条件を緩和し森友学園が参入しやすくした。愛媛県での獣医学部設置も「加計学園ありき」の案件であったらしい。全て安倍総理の人脈が関わっている。

規制改革の実績を上げたい安倍総理と便乗したい森友学園、加計学園の利害が一致したことになる。

ところが森友学園関連で土地取得、資金繰り、小学校設置計画で不合理な問題が明るみになってみた。

忖度政治を感じていた安倍総理は「これはやばい」と感じても不思議ではない。籠池理事長と距離を置くようになった。国会審議では「しつこい」とまで論評した。

籠池理事長も大阪府の態度、メデイアの「悪者」印象に危機感を持ったのは確かだ。

国会参院予算委員会の現場視察で小学校設置では「安倍総理の寄付金が入っている」と言い出した。当初は参考人招致を考えていた参院も証人喚問に格上げした。安倍総理の名誉に関わる事になったのだ。

証人喚問では昭恵夫人から「100万円」の寄付金を受け取ったと爆弾証言したから安倍官邸は大騒ぎになった。理事長は夫人付き秘書のFAXを掲げて昭恵夫人の働きかけがあった事を公表した。

真実は分からないが、窮地にかかった理事長が安倍総理夫妻との関係を強調する作戦に出たのか。

でも、寄付行為も選挙区内ではないので問題ないが、選挙区の有権者が絡んでいるとすると問題有りだ。まさか100万円は官邸機密費ではなかったのか。

やっぱり問題は名義貸しによる忖度で政治倫理の点で重大問題だ。これが国有地の格安払い下げになると国益を害する行為に加担したことになる。

アベノミクスの第3の矢である規制改革の成果を焦った「危うさ」を暴露したことにならないか。


流れる4月解散説:いいじゃないか 「驕れる」安倍政権に鉄槌を

安倍総理が自らの絡む森友学園疑惑事件のクリアー、野党共闘がままならない間に4月解散、総選挙に打って出るニュースが流れた。いいじゃないか、この辺で安倍総理の「驕り」に鉄槌を下そうではないか。現状から考えると議席数は減るだろう。でも横暴な国会運営を正すべき時だ。

負け戦は仕方ないが、今の野党の状況から第一党、政権を維持することは間違いない。選挙人年齢が引き下げられたと言っても政権交代より「安定政権」を望む事に変わりはない。今回の疑惑事件で内閣支持率は約5%程下落しているが支持率は高率の50%を確保している。

一方、大義名分がはっきりしなければ先の選挙のように争点がチグハグになり盛り上がらない。

テロなど防止法、憲法改正で信を問うのか、森友事件、アベノミクス、2%物価上昇率などで信を問うのか。

7月の都議会議員選挙は小池知事サイドが優勢で、自民党は苦戦を強いられる事は容易に想像がつく。都議選のあとでの選挙は不利になる。

又、地盤の弱い1,2年生議員は安倍総理のシンパだろが落選すると自民党内の安倍総理の立場も弱まる。

又、安倍総理が米国のトランプ大統領との関係、「世界の安倍」を吹聴するだろうがトランプ政権の不透明さが出て来た。トランプ大統領との親密さはメリットにはならない。これから世界での首脳会合でどういう立場を維持できるかも分からない。

アベノミクス破綻を攻めても聞いたこともないような経済指標などを上げて成果が出ていることを説得しようとするが、要は使い慣れた経済指標での評価をするべきだ。


「ああ言えばこう言う」安倍総理に真っ向から攻めていくのは容易ではない。

2017年3月28日火曜日

日銀出口戦略なし:安倍総理曰く「まだ物価上昇率2%を達していない」と

日銀の「お仕事」とは言え、量的緩和政策の出口戦略を安倍総理は「まだ物価上昇率2%に達していないのだから議論するのは早い」と答弁した。安倍総理に経済政策、金融政策を任せて良いのかと疑問を感じた。

参院予算委員会で桜井議員が「出口戦略がないままに国債を買い続けて本当に良いのか」と安倍総理に質問したときの安倍総理の答弁だった(讀賣新聞2017.3.27焦点採録より)。

日銀の2%物価上昇率目標は世界経済の影響もあるが国内需要も上がらず専門家ばかりでなく、素人の私にだって無理ではないかと思うぐらいだ。今はやっとゼロを脱して0.1%になったところだ。

安倍総理は出口戦略を議論するのは早いと言っているが、日銀では言及しないが裏では検討しているはずだ。しかし、これに言及することは安倍内閣の経済政策であるアベノミクスを否定することであり「アベノミクスの第2ステージ」と発言している事にも反することで、とてもではないが安倍政権では禁句なのだ。

黒田日銀も量的から長期金利0%に重点を移すという。一方で年80兆円の国債買い入れは維持するらしいが現在市場では国債が不足気味であり、このまま進めば市場に流通する国債が少なくなり取引などが成立しない事態も起きると懸念されている。

2%目標達成は不可能の状況下で何時、政策変更を切り出すのか。国有地格安払い下げの大スキャンダルを抱えている安倍政権を犠牲にしてでも金融政策の正常化に向けすすむべきではないか。出口戦略を出しても混乱はない。既に市場は織り込み済みなのではないか。


昭恵夫人のFBコメントから:やっぱり私人ではなく公人なのだ

安倍総理夫人の昭恵さんは私人ではなく、公人なのだ。今回の森友学園疑獄事件での籠池理事長の爆弾発言に首相官邸の官僚が必死で反論を書いたことが分かった。

Webサイトで昭恵夫人のFBコメントが官僚のコピペではないかとの指摘が流れていたので、あらためて324日の讀賣新聞(2017.3.24)の「昭恵氏のFBコメント全文」を読んでみた。

私も前から官僚が雁首そろえて反論の悪巧みをしているのではないかと疑っていたが、本当にそうなったのだ。関係官僚が反論文の作成に雁首そろえている姿は想像しても異常だし、彼らの頭は一番活性化していたのだ。

あらためて昭恵夫人のFBのコメントを見ると、「・・・旨」とか「○○さん側」とか、「当該秘書」とか「以上、コメント・・・」「次に」など官僚が通常使う言葉が多い。

昭恵夫人が通常どういう表現をしているのか知らないので何とも言えないが、これは明らかに官僚が書いた文書としか思えない。


安倍総理は困ったときは「私人」として逃げようとしているが、これでは公人ではないか。私人だったら自分でしっかり文書を書くべきだ。「子どもっぽい」行動に怒りを覚える。

築地か豊洲か「総合的判断」:優先するのは学者の「安全」か、知事の「安全安心」か

築地か豊洲か、小池知事は「総合的に判断」すると都議会で答弁しているが難しい判断を迫られている。学者は「安全」と言うが、行政側は「食の安全安心」を優先する。当然に判断が違うのだ。

問題になっていた地下水汚染状況は、今回で2回、環境基準を超える有害物質が検出されたことで地下水処理設備を運転開始したために地下水の流れが変わり環境基準を超える地下水が出て来たのだ。

それだけ未だ有害物質に汚染された土壌が地下に残されていることになる。

しかし、豊洲新市場は盛り土のない事による安全性を別にすれば、地下部分と地上部分はコンクリ-トで遮断され地上の市場部分に有害物質が出てくることはないという安全の見方も分かる。

更に地下水汚染は環境基準の何倍かというレベルだ。「すぐに身体に影響を及ぼすことはない」という研究者の考えも理解出来る。

一方、築地は「汚い、危ない、不衛生」なことも確かだ。私も3回ほど取材に行ったが、狭く、発泡スチロールの箱などが山積する間を運搬車が行き交う光景は驚くばかりだ。よくも事故を起こさないものだと感心する。

床面や排水溝は汚い。常に海水を流しているので細菌類も繁殖しないのだろうが魚介類を扱っている場所とは思えない。

可燃物は所狭しと積まれている。電線も裸のまま敷いてある。消防法に違反しないのかと心配になるが、安全、防災上は問題だ。首都直下地震の心配もされているが大丈夫か。

石原元知事が研究者も「安全」と言っているのだから早急に豊洲に移転すべきで、その間の業者への損害賠償は都にとっては無駄金になる。小池知事の不作為責任を追及していたが、石原さんに言われたくはないだろう。

困った小池知事は「市場のあり方戦略本部」を設け総合的に判断するらしい。どんなメンバーが選ばれるかで結論は決まる。

豊洲への巨額の投資をどうするか。小池知事は石原元知事の「尻ぬぐい」をどう解決していくか。都議選のテーマにすれば更に解決が難しくなる。そのような気がする。


2017年3月27日月曜日

籠池理事長を偽証罪で告発?:そうなると昭恵夫人は証人出廷となるのか

安倍官邸は昭恵夫人の国会証人喚問を拒否しているが、先の国会での籠池理事長の爆弾発言に偽証罪での告発を考えているようだ。そうなると昭恵夫人は証人出廷と言う事になるのか。安倍自民党はそれでも良いと考えているのか。

昭恵夫人は私人で、理事長が指摘したようなことはやっていないとFBでコメントしているし、安倍総理も国会で答弁している。だから問題ないのだと言うことだろう。

しかし、そんな事が通用しないことは国民が良くわきまえているし民進党の野田さんが指摘するとおりだ。

安倍総理は「忖度はない」と言うが例え第1次安倍内閣が終わった後、一介の衆議院議員であったとしても「安倍衆議院議員」となると官僚機構は忖度するのは当然だ。「その夫人だ」と言っても当然にブランド力はある。

昭恵夫人もそれを利用して「持ち上げられる、利用される」のを楽しんでいたのではないか。

夫人付き秘書として公務員が籠池夫人からの要請事項を財務省に紹介し、その結果をFAXで籠池夫人に連絡したようだが、昭恵夫人の許可、指示なくして単独で出来る行為ではないことぐらい誰でも知っているし、民進党の江田さんが指摘するとおりだ。

安倍総理、官邸が昭恵夫人の証人喚問を嫌っているのは「噓を言っている」からだろう。それぐらいのことは推測がつく。

更に安倍総理は、あれだけ国会で「しつこい」と言っておきながらどうして告訴しないのか。安倍総理夫婦で名前を利用されたのだから迷惑この上ない事ではなかったのか。告訴すれば法廷であることないことが明らかになることを嫌ったのか。

兎に角、安倍総理夫妻はやっかいな問題を起こしたものだ。約束通り総理、議員を辞任すべきではないか。


今日の新聞を読んで(70);民進党議員よ どうして劣勢な党にしがみつくのか

民進党議員よ どうして劣勢な党に相変わらずしがみつくのか。革新系議員が民進党を飛び出し新たな行き場を見ても民進党以外に身を置く政党がないためか。そして、保守系議員も選挙地盤を考えると労組の支援はかかせない。

メデイアの世論調査でも自民党内閣支持率が高い理由に「安倍さんが総理だから」より「他の内閣に較べてマシだから」という事を考えると先の民主党政権での悪いイメージを払拭することが出来ていないのだ。

内閣の稚拙さ、権力の二重構造、あってはならない巨大地震、巨大津波災害による原発事故拡大と難しい政権運営を余儀なくされたのも確かだ。その時自民党は何も手伝わなかった。

しかし、何とかしようとする気持ちは分かる。

民主党から民進党へ党名とロゴを変えて再出発しようとしたが、中身が変わらなければ国民受けしない。

蓮舫さんを代表に担いだが、女性党首で党勢が上向くなんて安易過ぎる。案の定自らの国籍問題でみそを付け、ことある事にブーメランだ。

支持母体の連合とは原発ゼロ政策で揉めている。共産党との連携でも連合会長は反発している。おまけに安倍自民党とも会談するなど切り崩しに乗っかっているようなものだ。

国会論戦でも見せ場がないと言うが、政府を攻めるのは強力な資料が必要だが野党にとっては入手しにくいのは確かだ。政権は官僚機構にも圧力を加えるので野党に都合の良い資料など得にくいのだ。

森友学園疑惑事件では福山、枝野さんなど論客が政府をただした。「隠そう隠そう」とする安倍政権、安倍自民党を際立たせることしか方法はない。

後はメデイア、国民がどう判断するかだ。

安倍一強政権の「驕り」も出て来た。相変わらず利権政治を繰り返している。国民がどう反発するかだ。

自民党だって昔は保守、リベラルが混在しバランスを取った政策を進めたから長期政権につながったが、今は安倍一色の政権だ。安倍総理が躓くと皆バラバラに散っていく薄氷の団結だ。

民進党内も保守、革新混在の政党だが旗印がはっきりしないのであれば整理統合が必要だ。保守系議員も組合に頼らざるを得ない地盤の脆弱性があるだろう。

革新系議員も民進党以外に行き場がないのが現状ではないか。新たな政党を立ち上げても劣勢でしぼんでいく以外に道はないのだ。

それぞれ事情を抱えた議員の寄り合い世帯だ。6~8%の低い政党支持率は当然なのかもしれない。

関連記事
2016.6.6掲載
何故だ 民進党支持率6%:これでは国民の期待に応えられる政党ではない


2017年3月26日日曜日

青ヶ島近海ベヨネ-ス列岩噴火:伊豆・小笠原海溝スーパー巨大地震の前兆か

ベヨネ-ズ列岩
32415時、ベヨネ-ス列岩に噴火警報が出た。噴火予報から1ランク上げたのだ。海底噴火に注意、周辺海域では浮遊物に注意という。25日には伊豆半島東方沖でM1.6の地震だ。

静岡大生田助教の解析
朝日新聞2013.10.31
この伊豆・小笠原海溝付近は研究者の報告では歪みが貯まっていてスーパー巨大地震の発生が危惧されている。琉球大学名誉教授の木村先生は2012±5年にM8.5の巨大地震の発生を予測している。今年中には発生すると言うのだ。東海大学の長尾先生も伊豆半島南西沖海上に異常が見られると警告している。

この近海での火山噴火は1869年以降12回、最近では1960年、1970年にマグマ水蒸気噴火を起こしている。

地震としては最近では2015530日午後824分には小笠原諸島西方沖でM8.1(最大震度5強)が発生したが深さが682kmと深い。

特に注目は、神戸大名誉教授の石橋先生が1605年の慶長地震は南海トラフ巨大地震とみられていたが、実は伊豆・小笠原海溝での巨大地震だったのではないかと言う説を発表した。南海地震に見られるタイプとは違い揺れに対して津波が大きい「津波地震」だと言うのだ。そうすると南海トラフ巨大地震の発生間隔により将来予測に大きく影響するという(朝日新聞2013.10.31)。

そう考えると南海トラフ巨大地震は100年に1回の先入観から200年に1回程度の間隔になる。当時の津波の記録から伊豆・小笠原海溝のM8~9の巨大地震と考えれば説明がつくというのだ。


2015年のM8.1で一時休息するのか、これから発生するのか。ベヨネ-ス列岩の噴火を考えると、これからM8~9のスーパー巨大地震による津波に襲われるのか。

関連記事
2014.6.29掲載
西之島噴火、頻発する硫黄島近海地震:伊豆・小笠原海溝巨大地震が近いのか

これでもトランプの「アメリカNO1」か:気候変動、自然エネルギー、先端医療分野で予算削減

新聞報道によると、トランプ大統領が気候変動,自然エネルギー,先端医療分野の予算を大幅に削減,研究者は戸惑っていると言うが、それでもトランプ大統領の唱える「アメリカNO1」なのか。

トランプ大統領が敵視していた「オバマケア」を撤廃するために対案を出したが否決され継続が決まった。共和党議員まで反対に回ったという。交渉術に長けたトランプ大統領と言われたがメッキが剥がれた感じだ。

世界第2位のCO2排出量のアメリカがなかなか削減に同意しなかったが、オバマ政権でやっと削減に取り組む事になったと思っていたら、産業界に不利だとして反対、予算も前年比で大きく削減したという。

自然エネルギー。省エネ分野でも削減、世界をリードした先端医療分野も例外ではなかった。海外の研究者も支援していたと言うからその影響は計り知れない。

これでもトランプ大統領の言う「アメリカNO1」なのか。

アメリカが世界の最先端を走ることではなかったのか。それとも「アメリカのためにならないことはやらない」ということか。

世界の人類のためになる分野にも予算を付け貢献することが「アメリカNO1」であって、「アメリカだけよければいい」と言うことではないはずだ。


このようなことをやっていては早晩世界の失望を買い、トランプ政権は行き詰まる。

今日の新聞を読んで(69):日銀物価目標2%は遠いが、国民は幸せになれるのか

讀賣新聞 2017.3.25
日銀の総裁任期も関連してか、メデイアや専門家は日銀の物価目標2%を遠い目標、達成不可能な目標とみている。2%の物価上昇は私たちにとって本当に幸せな経済社会になるのか。

2013年、「2年、2%」の異次元の金融政策を掲げて登場した黒田総裁だが、20144月に物価上昇1.5%に達したが、消費税増税で0%近辺、162月にはマイナス0.5%、今年1月にやっと0.1%の散々たる結果だ。

この間金融政策も変わったがそれぞれマイナス効果を伴っている。

80兆円の国債購入を続けるが、市場では国債が不足し問題が生じている。マイナス金利を導入したが地方の金融機関の収益を圧迫しだしたし、量から長期金利に転換したが国債購入が膨らむと危惧されている。

うまく行かない金融政策に海外のノーベル物理学賞受賞の経済学者が「ここは消費税増税を止め財政出動だ」と政策提言するが、日本は先進国一の借金大国で、地方、国合わせての債務は1050兆円で、今も増加の一方だ。

債権も約600兆円持っているから心配ないという学者もいるが本当のところ日本経済はどうなのか、しっかり議論し統一した見解が必要ではないか。

そして、本当に物価上昇2%が必要なのか。2%になれば私たちの生活は良くなるのか。

消費が伸びれば需給バランスから物価は上がる。企業家は消費が伸びることを実感出来れば投資をする。企業が儲かれば税収が増えるし、家計への再分配も可能になり経済の好循環が期待出来る。

しかし、消費は伸びないらしい。2回目の官製賃上げも額が減っているという。

国内需要がパッとしないので必然的に海外市場に行くがトランプ大統領は批判する。それが経済の不透明さになり経済界は慎重にならざるを得ない。


国内需要、国民の幸せを考えての「適正な物価目標」は何%なのか。0.5%と言ったところではないのか。日銀の仕事は「物価の安定」だ。2%が良いとは思えない。

2017年3月25日土曜日

森友学園疑惑事件に見る安倍総理夫妻の本性

23日の森友学園・籠池理事長の証人喚問で飛び出した証言に安倍総理夫妻は必至に否定発言をするが、そこから安倍総理夫妻の本性が見えてくる。これほど民主政治に遠い存在の人間を総理に抱いていたとは驚きだ。

安倍総理は自分たちの名前が利用されたことに「忖度はない」と否定するが、腐っても総理大臣、内閣総理大臣夫人の肩書きは官僚の世界では大いに影響を発揮するものだ。

それでも「忖度なし」と言う事は自分の力はないと言う事か。どのくらい寄付金が集まったのか聞いて見たいものだ。

そして、理事長が経営する幼稚園の教育が教育勅語を重視しているが、こんな幼稚園を「すばらしい」と評価しているのか。教育勅語は部分的には良いことを言っているが新・日本国憲法のもとでは破棄されているものなのだ。右翼政治家の片鱗を見せる。

「口止めメール」「申請書取り下げ」については安倍総理はやっていないと強調するが、そういう疑いを受けること自体が安倍総理の人間性を表している。

100万円の寄付もやっていないという。理事長は有り難くもらったという、一方で昭恵夫人は渡していないという。「人払いもしていない」、「園長室ではなかった」とも言う。これは本人達でないと分からないが、今回の事件では寄付金の存在は余り関係ないのではないか。選挙区内での寄付になると別だが選挙区外だ。しかし、選挙区の有力者を通じての寄付行為と言うことになると別問題ではなくなる。

「妻は私人だ」発言も都合の良いときだけ使っている。裏では秘書として2人の公務員を付けて公人扱いだ。出張費も官邸機密費を使っているらしい。公人、私人の区別をしっかりすべきだ。偉くなればなるほどに姿勢を正すべきだ。

ところで国有地払い下げは財務大臣の管轄だが、不思議なことに麻生大臣の存在がうすい。理事長は「麻生大臣は知らなかっただろう」と言う。そうすると安倍総理を頼ったのだろう。

一方、経験者は国有地払い下げ、学校設置認可がこんなにスムーズに行く例はないという。参考人招致でも特別な計らいはしていないというのであれば、多くの行政、許認可事業でもスムーズな運用をやってほしいものだ。

この森友学園の事案は規制改革とも関連しているというが、「森友学園ありき」の噂も出ている。利権者が人脈を使った不法行為であるとすれば規制改革の意味が無い。


迅速、公正、公平な行政が求められるのではないか。

森友学園疑獄事件(3):国益を害する安倍自民党、守れるか野党

国有地格安払い下げに関連した森友学園疑惑事件で国益を害するのは安倍政権を守ろうとする自民党か、守るのは昭恵夫人の証人喚問で事実を追求しようとする野党なのか。森友学園の小学校設置計画は申請時から急転直下の「申請取り下げ」まで何か大きな力が働いている事は籠池理事長ばかりでなく、国民にもわかる。

参議院予算委員会の現地視察の時は、小学校の立ち上げを懇願していた理事長だったが、翌日には「申請取り下げ」の奇怪な行動に出た。証人喚問では顧問弁護士のアドバイスで取り下げたという。その顧問弁護士も辞任して真実は分からないままだ。

大阪府の腑に落ちない行動、安倍総理夫妻が関係する(?)国有地格安払い下げ事件はこのままでは大疑獄事件に発展しそうで安倍政権の存続にも関わる事を懸念した官邸が後ろで手を回した事も考えられる。

この種の不祥事で一番困るのは、安倍首相と官邸だ。「取り下げ」圧力で早期解決を図ったと思われるが世論は許さない。

メデイアの世論調査では支持率が5ポイント下がったという。今回の籠池理事長の証人喚問で新たな事実が出て来た。今後のメデイアの世論調査では更に支持率は下落するだろう。

80%の国民は昭恵夫人も証人喚問に出るべきだとメデイアの調査は言う。都合の悪いときは私人と言い、裏では公人らしき動きをする昭恵夫人に疑いが高まっている。

今回の事件で国の利益を守るのは野党だ。安倍政権を守ろうとする自民党、維新の党を守ろうとする維新の質問者はそこのところが分かっていないのだ。


2017年3月24日金曜日

森友学園疑惑事件(2):安倍総理夫妻、官邸、官僚はグル、非を追求するのは至難の業

森友学園疑惑事件に関連した安倍総理夫妻、官邸、官僚はグル、その非を追求するのは至難の業だ。23日の森友学園の籠池理事長証人喚問で出て来た事実、官僚、政治家の名前は予想されていた事もあれば初めての事実もある。

関係者は雁首そろえてどう対応するか悪巧みを企てているはずだ。特に総理、官邸、官僚にあっては高級官僚が知恵を出し合って対応することになる。

安倍総理は夫人を含めて完全否定、官邸も援護する。名前の挙がった官僚は「聞いていない」「報告を受けていない」で逃げようとしている。

与党の質問者もお粗末だ。自民党は安倍総理を守ろうと理事長の「悪者」印象操作だ。維新の党も代表の松井大阪府知事を守ろうとした。みっともない態度だ。

お役所仕事は遅いのが相場だが、今回は何やら早く進んだようだ。ところが前日まで小学校立ち上げに意欲を示していた理事長が弁護士のアドバイスで急遽「申請取り下げ」をした。

その節々で何があったのか。我々国民も聞きたいところだが、理事長も国会の証人喚問で「この辺を何があったか追求してほしい」と懇願していた。

そのためには官僚が「安倍晋三記念小学院」、「名誉校長 内閣総理大臣夫人○○」、「夫人スタッフ○○」などの表記を見てどう感じたかだ。政治家の忖度の政治責任の問題だ。

そこのところをはっきりしなければならないが、官僚が忖度することなしに国民に公正、平等なサービスをする事が出来るのか。是非聞いてほしい。

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