現在いろんな問題が指摘されているが、物事の本質を真剣に考えていないのではないか。ポピュリズムが「フェイク(偽)ニュース」を生み出しているという。グローバリズムで格差が拡大、儲けを独占している1%の富裕層と恵まれない社会層とで分断された米国社会でトランプ旋風のようにポピュリズムが台頭してきた。
トランプ大統領は「アメリカ第一」「偉大なるアメリカ」を目指し米経済を再起動するために「雇用の創出」を繰り返し訴えている。恵まれない層は絶大な信頼をトランプ大統領に置いて支持した。
讀賣新聞(2017.2.28)の論点「偽ニュース席巻 120年前にも」というコーネル・クレイトンさんの記事が目についた。この中で米社会の深刻な分断を示す話として、トランプ大統領支持者に、先日の大統領の就任式の写真と、オバマ大統領の就任式の写真を見せて反応を調べる実験をしたという。
その結果、参列者が明らかに少ない方がトランプさんの就任式の写真だと説明しても信じることが出来なかったというのだ。
これを見てコーネルさんは、客観的事実を示されてもそれを受け入れる事が出来なくなっている。これこそ問題の本質だと論じている。
「客観的事実」をスルーしている事は今の日本でも言えることだ。
森友学園への国有地の格安払い下げ疑惑、安倍総理本人、奥様の小学校開設に向けた関与疑惑の国会審議で安倍総理は狼狽えた答弁に終始し、「知らなかった」と口利きを否定、夫人の名誉校長就任、安倍晋三小学校の寄付金集め、運動会での「安倍総理頑張れ」のシュプレヒコールなどを迷惑として抗議したという。
安倍総理は急遽、記者クラブメンバーを集めて懇親会を開き新聞の懐柔作戦に出たようだがテレビの情報番組は疑惑解説に力を入れている。
安倍総理の「口利き」は本当になかったのか。理事長を知らないと言うが日本会議では実力者、要人だという。知らないはずはない。
又、国会議員は願い事、利権者からの依頼事があれば「口利き」をする事は常識だ。そうやって選挙での支持、選挙資金、政治資金を集めているのだ。
安倍総理は自民党の他の議員の関与も否定していたが、鴻池さんが何やら関係していたようだ。
安倍総理は「知らない」と否定して幕引きをしようとしているが、国会議員の「口利き行為」をスルーしてはいけない。
又、小池都知事の「東京大改革」で「都民ファーストの会」が旋風を起こし、都議会の自民党議員も小池知事になびく動きが出て来た。数々の主要政策を主導した自民党議連、公明党の存在は何だったのか。
ポピュリズムで都議会は小池知事寄りになってきたが、都議会議員選挙が控えているとは言え余りにもみっともない動きではないか。
東京大改革で1番問題なのは都議会と都庁の行政システムなのではないか。豊洲問題で大混乱しているが諸悪の根源は都庁の職員にある。更に都知事の「無関心さ」が、その弱みにつけ込まれて内田さんが頭角(?)を表した。
今度の都議会選挙で議員は変わるだろうが、都庁職員の役人根性はそう簡単には変わらない。
都庁の行政システムをスルーしてはいけない。
表面に出でてくる問題は誤魔化されて沈静化する傾向にあるが、その本質をスルーしてはいけない。
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