2021年10月11日月曜日

10日、TBSドラマ「日本沈没」:2023年、想定震源は伊豆半島沖か

TBS 「日本沈没」 「日之島」が崩れ沈下するシーン


小松左京さんの「日本沈没」をアレンジした内容と言う番宣で今度はどういう想定になっているのかと興味を持って見た。丁度7日は夜遅く千葉県北西部を震源とする地震が発生、東京も震度5強で3.11以来の久しぶりに強い揺れを感じた。 

千葉県北西部地震と言うと、首都直下地震で想定されるパターンの一つである千葉市直下地震(M7.3)とどうしてもかぶる。しかし今回は深さが80kmと深く関連はなさそうだが、水道管、交通機関などインフラに大きく影響した。誰だって本当に直下地震だったらどうなるかと想った人も多かったのではないか。 

番組は前半と後半に分かれているのか。「日本沈没―希望の人―」と言う。何が「希望」か分からないが、国を挙げての環境事業に一人、異端の地震学者がその信念に基づき「関東沈没」の危機に果敢に挑する姿なのか。 

ストーリーは国、政府、東大のお抱え研究者が海底深くからパイプでクリーンなエネルギーをパイプで取り出す環境事業「COMS」に取り組み地球温暖化対策を強調する。天野は環境省の役人で事業推進に取り組む。一方、異端地震学者の田所博士は、伊豆半島沖海底でのスロー地震の状況などからこのまま事業を推進すると2023年には「日之島」が沈没しはじめ「関東沈没」の危険が迫っているという。 

だから、この事業を止めろと主張する。国民も反対運動で国会周辺をデモる。一方、首都が危ないと言うので北海道で土地バブルが発生した。これも田所博士の「関東沈没」の影響だとメデイアは騒ぐ。 

この「関東沈没」説に決着をつけようと関係者が深海艇で海底探査を実施する。田所博士は「スロー地震」の痕跡を見つけるが、国土交通省の若い役人が体調を崩し探査は中止となったが、検討会が開催され田所博士が見たという痕跡は記録にうつっていなかった。会議は「問題なし」で記者会見する予定だったが、直前にテレビニュースで「日之島」が崩れて沈下するシーンが流れ、田所説が証明された。一時がっかりしていた田所博士が「それ見たことか」と元気を取り戻した。 

主役(?)の環境省出身の天野はスキューバダイピングで海底に亀裂が入り熱いガスや熱水が噴出、海水が飲み込まれている現象に出くわし、死に目にあった経験があるのだ。検証会議で「問題なし」とし記者会見に向かう政府のお歴々に「これで良いんですか」と一喝し、田所博士が振り向いたシーンが最高潮のシーンだったのか。

以降は続編らしいが、記憶に頼ってストーリーを書き出してみた。設定は違っても話の流れは同じだ。

ところが、COMSの現場は房総沖、沈没が始まったのは伊豆半島沖だ。そこのところの説明が無かったが、伊豆半島沖と房総半島沖の地殻は関連しているのだ。 

「日之島」と言う島はないが、1974年5月9日には伊豆半島近海地震が発生、震源は石廊岬沖5km、深さ10km、M6.9が発生している。中木、入聞を通る石廊岬断層が動いたのか。灯台も崩壊したと言う。更に1978年にも伊豆大島近海地震M7が発生している。伊豆半島にはひずみ集中帯もあり、東部火山郡もある。2006年には伊豆東方沖地震、伊東市富戸沖7kmで震度6強を記録し多発している。火山性の地震と言われている。

関東大震災、首都直下地震に関連する相模トラフ、南海トラフにはさまれ危険な領域であることは分かる。最近では伊豆半島で「異状臭」が騒がれている。地震発生の予兆の一つではなるが、どうか。 

田所博士の主張するスロー地震は分からないが、房総半島沖ではスロースリップの痕跡が見つかっている。スロースリップは巨大地震との発生で最近注目されている現象だ。スロー地震が止まったところが巨大地震の震源になっているのだ。

日本沈没はないだろうが「関東沈没」の可能性には興味がある。

 

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