岸田総理の課題；「新型コロナ対策」は勿論、「政治とカネ」も政権の浮沈に

 

河野さんよりも「悪さ加減が少ない」のは岸田さんと思って総理に期待している。日本経済の再生には「再分配」が重要だとも考え「新しい資本主義」にも大きな期待を持っている。「再分配」は富の偏り、格差是正で米国、中国でも重要な政策になっているから当然だと思う。 

しかし、総選挙を控え野党や国民の注目は、「政治とカネ」と「新型コロナ対策」ではないだろうか。「政治とカネ」は岸田総理の所信表明演説では触れられていないが、野党が争点にし国会でも追及の姿勢を示している。 

発端は岸田政権の人事が「スネに傷」のある甘利さんを初め多くの議員は重用されているのだ。その背景には「森友」「桜を見る会」などで「政治とカネ」の問題を抱えた安倍さんの総裁選での動きが岸田政権誕生にも大きくかかわっているからだ。また広島選挙区での河井事件の再調査を地元県連から要請され「板ばさみ」状態になっていると言うし、最近日大の汚職事件にもアベ友の理事が逮捕されたと言う。 

岸田総理は早い時期に「政治とカネ」、特に安倍さんとの関わりを清算しなければ、メデイアの言う短命政権に終わる危険がある。 

そして新型コロナ対策だ。なかなか決断力が発揮できなかった菅さんだが「ワクチン接種」に拘った。その成果が今の感染者数の減少につながっているのか。それでも成果を見ずに菅さんは辞任した。甘利さんは「ワクチン接種は菅さんの実績だが菅さんは辞任し、何故

河野さんはワクチン接種担当として評価されているのか」といぶかったほどだ。 

専門家に言わせても今の激減の理由は分からない。しかし１１月後半以降、再拡大し「第６派」が危惧されている。ここで大きな再感染が起きると岸田総理の責任になる。 

それを見越しているのか、岸田総理は所信表明で「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」のことわざを紹介し、新型コロナと言う目に見えない敵に対して我々は国民全員の団結力によって一歩一歩前進してきたと言う（所信表明演説より）。そしてこれが「この国の形」の原点と言う。 

でも、「政治とカネ」の問題ではそうもいかない。皆で進むのはほとんど無理だ。国民の不信を払拭するために、まず「一人ひとりが進む」ことだ。まずは安倍さん、そして岸田政権で関連している甘利幹事長ら一人ひとりが進めるべきではないか。