2010年2月13日土曜日

どこまで民主党政権に期待できるか


東京では「政治とカネ」の問題で追求され仏頂面であるが、地方でのパーテイーでは満面の笑みを浮かべる小沢さんが、「政権交代した効果がもうすぐ出る」という意味の発言をしていた。

 民主党が掲げる「子ども手当」「農家の戸別補償」や道路拡充の効果がでてくるというのだろうか。いかにも参議院選を念頭に置いた戦略だ。

 政治とカネの問題に揺れる民主党政権への風当たりは厳しさを増す一方だ。共同通信調査での内閣支持率はついに40%を切ったし、小沢さんの辞職或いは辞任を求める声は相変わらず70%と高い。小沢さんはメデイアが小沢擁護の記事を書かないためだと強弁する。

物事がうまく行かないときは、現政権に厳しい見方をするのは常であるが、自民党のだらしなさもあって民主党への支持はまだ高い。鳩山さんも「民主党らしさ」を回復しようとしているが、今後は鳩山、小沢抜きでの民主党政権の構築が不可欠になりそうだ。

「政権交代」で何が変わったか。

 国会審議では、役人の答弁にかわって大臣の答弁になった。大臣も良く勉強しているのだろうが、残念ながらペーパーの棒読みが目立つ。法制局長官の答弁も禁止になったので、平の官房長官がうろたえる場面もあった。今後は枝野さんが法解釈の担当になるらしい。

 評価が分かれた「事業仕分け」も予算編成に国民の目を向かせた功績は大きい。菅財務相は、これから特別会計にも切り込むという。天下り財団には12兆円を超える税金が投入されている。効果を期待したい。

 「政治主導」も注目を集めた。国家戦略局への整備も始まるらしい。官僚主導の権現と悪名高かった事務次官会議の廃止も実施され、今回土壇場で異論が出て閣議決定が延期された公務員制度改革も予定されているが、支持母体の連合とどう調整するのか。鳩山さんのリーダーシップが問われる。

 短期間に改革を打ち出し、良くやっていることは分かるが、一方で期待はずれの場面もある。

 民主党は、野党時代に威勢の良いことを言い「開かれた政治」を目指したはずだが、外務省報奨金や核密約などで一歩踏み込んだが、機密費には口をつむぎ闇の中だ「政治とカネ」の問題では、鳩山さんは率先して証人喚問などを受けるべきであるが、多数を占める国会で否決されることを見越して、国会の審議に任せるという。

 マニフェストを錦の御旗に掲げての政権運営は、危なくなってきた。選挙目当てのバラマキ予算、政策であることは明らかで、現実を見ると実行に二の足を踏むモノもあり、予算確保に問題が残る。

 長期債務残高は、GDPの1.8倍の862兆円になり、IMFからも警告される羽目になった。消化が出来なくなれば、長期金利も上昇し、ギリシャの二の舞だと言われる。財政再建の道筋が見えない不安は、国民にもある。

 経済政策は、自民党時代の供給サイドから需要サイドに変わった。消費者に物を買わせようとする政策から、企業に売れる製品を作れと言うのだろう。

 成長戦略が見えないと言う不満に応えて、急遽「新成長戦略」を出してきた。そんなに急に出せるモノかと疑問に思ったら、案の定、旧政権の蒸し返しであるらしい。だとすると、野党時代民主党は反対を唱えた政策だ。それが与党になってどうして了となるのか。

 民主党に期待したい。民主党は、「鳩山、小沢抜き」のすっきりした政権で再出発出来ないか。その時は、小沢ブランドはなくなる時だ。

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