2012年3月3日土曜日

政局:考えてみないか 小沢さん離れの政治を


混迷の続く国会
その政局には必ず小沢さんの存在が

考えてみないか、小沢さん抜きの政治を。政局になると必ずと言って良いほど小沢さんの存在があり、時には正当論で、ある時は剛腕で政治を引っ掻き回す小沢さんに国会議員が群がる姿だ。

その群がる国会議員にしても、それぞれ魂胆が異なる。消費税増税で選挙が怖いと反対する小沢さん頼み、一度主導権を握って地元に錦を飾ろうとする国会議員も小沢さん頼みで群がる。

社会保障と税の一体改革での消費税増税に政界であからさまに反対しているのは小沢さんで、「政権交代時の約束を守れ」と正当論で政権を批判する。「増税では選挙に勝てない」と選挙区基盤の弱い国会議員は小沢さんに群がり、反対を表明する。

野田総理は、党首討論で谷垣総裁から「小沢さんが反対している。党内がまとまっていないのではないか」と追及されると、党の正式な機関で消費税増税が承認された。51対49でも決まったことには従ってもらえると思うと小沢さんをけん制した。

怪しげな動きもあった。事実かどうかはわからないが、党首討論の前に野田総理と谷垣総裁が秘密会談をしたというのだ。谷垣総裁は、マニフェスト違反の消費税増税は認められない、解散して国民の信を問えとの姿勢を崩していない。

うがった見方で「話し合い解散」の可能性も話し合ったのではないかという。この憶測は野田総理にとっては、消費税増税に反対する小沢さんをけん制する意味は大きい。

どうして一国会議員たる小沢さんの存在が大きいのか。

自民党時代は主流の要職に就き力を付けたが、主導権争いに負け自民党を離党、政党を立ち上げては潰すことを繰り返し、菅民主党に吸収合併されたが代表までのしあがり政権交代を勝ち取った。

途中、福田自民党と大連立の構想まで話し合われたが、当時の民主党幹部の猛反対でつぶされる羽目に会った。その代表辞任表明で「今の民主党は政権を担う力は持っていない」と発言したが、代表に復帰し政権交代になったが小沢さんの言うとおり民主党は政権を担当する力はなかった。

民主党議員には「今の時期こそ、小沢さんの力が必要なのだ」という。でもどんな力なのだ。

小沢さんはいろいろな政治改革に取り組んだことは間違いない。しかし、そのほとんどはうまくいっていないのではないか。自らもご都合主義で守らない。政党助成金を決めたがその使い道については不明朗な点が多いし、国会での参考人招致も自らの「政治とカネ」の問題では拒否したままだ。

見方を変えれば、剛腕で官僚を抑えてグイグイ引っ張っていける小沢さんへの期待もあるだろう。でもほとんどが「数は力」の権力闘争ではなかったか。「政治は闘争だ」といって憚らないのが小沢さんだ。

しかし、政治の面でそんな光景を見たことがない。むしろ党内で十分に議論せずに行き詰まった民主党マニフェストのように独断専行だ。「国民の生活第一」なんて謳っているが今回の数々の民主党政権による制度改革が国民のためになっているのか。バラマキ予算で有権者の関心を買い政権を勝ち取っただけのことだ。

検察捜査の不祥事で、陸山会事件も小沢さん無罪か公訴棄却の見方も出て小沢さん復帰の可能性もあるという。消費税増税反対で気勢を上げる背景にはそれがあるらしい。

小沢さんの主張は「増税反対」、「政治の仕組みを変えなければ」、「政権交代の原点復帰」、「国民と約束したことを守らなくて何が民主主義だ」というものが多いが、政権が党内議論をしているのか。

51対49で党内議論に負けているのか。

今、政治は重大局面に来ている。小沢さんの存在は政治を混とんとさせるだけだ。ここは国会議員一人一人が自分の考えを示し行動するべきだ。「民主党政権は消費税増税に向かっているが、私は反対だ」という国会議員に有権者がどう応えるか。小沢さん離れの政治に早く移れ。

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