2014年9月18日木曜日

民主党の内情:労組系議員は、何故民主党に拘るのか

民主党は政権時から主導権争いのごたごたが絶えず、小沢vs反小沢でまとまっていたと思ったら政局屋の小沢グループが去った後は保守vsリベラルの構図だ。労組系議員は何故、民主党に拘るのか。

党内のグループ構成を見ても10~15人程度の保守系、労組系のグループに分けられる。基本的政策で違いが出ても更なる離党者は出ず、それが今の民主党のまとまりのなさの原因の一つである。

民主党が一番すっきりするのは、保守系、労働系が分かれることであるが、その動きはない。

野党第一党を維持するためにも「これ以上離党者を出すな」が、保守系、リベラル系にとっても一致した見方だろう。10~15人程度の規模で離党し新党結成したところで国会内で活動するには存在感がなく埋没するだけだ。

また、労組系がいることは連合などの労組の応援を得やすく選挙には欠かせない存在で、だから無理に無理を重ねてまとまろうとしている。

谷垣さんが野党に転落したときに「皆でやろうぜ」を合い言葉としたが、海江田さんも「議員全員が一丸となり・・・」と一致団結を訴えている。

中堅議員から「民主党再生に向け代表選の前倒しを」と訴えても何故か、海江田さんは「ウン」と言わない。

今回の党役員人事では、保守系とリベラル系で党内融和を優先する人事となった。労組系の高木さんが代表代行、川端さんが国会対策委員長だ。

今、労組系議員は国会で何をしようとしているのか。

労働者の代表として労働環境の改善を守ろうとしても残業代ゼロ、仕事は時間ではなく質で評価など規制改革や経済財政諮問会議などで議論されている。

賃上げも政労使でやるという。労使は警戒するがアベノミクスの成果には家計収入増が必要で企業の再分配メカニズムの構築には、今は政治の力が必要だ。

集団的自衛権、憲法改正、TPPなど重要政策課題はあるが、労組系議員が活躍する機会は減っている。

野党が共闘し公務員改革など進めなければならない場面では、連合を支持基盤にする民主党との共闘は望み薄で民主党は当てにされない。

今の自民党一強に対峙するには野党がまとまってかかっていかなければならず、再編が常に話題になる。海江田さんは「民主党を中心にした再編」を要求しているが、主導権争い、基本政策でまとまりのない状態では相手にされない。

また、よく言われることに衆院選での自民、公明の与党獲得票と野党獲得票では、野党票が遙かに多い。何とか野党が共闘すれば自民一強は回避できるのではないかと考えられているが、これは無理だ。

今の選挙制度にもよるが、各党が主導権争い、勢力争いをしているうちは無理なのだ。選挙区の棲み分けなんて現役議員が出来るはずがない。

民主党が今の勢力を維持し、「バラバラ感」を解消するためには保守系、リベラル系両方が政策に折り合いを付けなければならないが、そんな事をしていると国会審議で行きつまり与党に足元を見られるのが落ちだ。自民党は老練だ。


早めに労組系グループは離党し、是々非々の政策運営をやるしかないのではないか。強力なまとめ役がいない今の政界では、野党林立は流れかもしれない。

0 件のコメント: