2012年9月6日木曜日

民主党・次期マニフェストたたき台:記述のない増税をどういう言葉で説明するのか

民主党改革続行宣言 2012.9.5
民主党HPより

民主党が、次の衆院選でのマニフェストのたたき台(改革続行宣言)を公表した。増税隠しの民主党に「日本再生」を託せるか。改革続行宣言に記述のない増税にどういう言葉で説明するのか。5日、民主党・経済財政・社会調査会が、マニフェスト論議のためのたたき台になる改革続行宣言を公表した。努力と反省を積み重ねて、引き続き「新しい社会」を目指すというのだ。数日前の朝日新聞で「増税隠し」が報道され、私も「消費税引き上げを断念したのか」の記事を書いたが、今回、民主党のホームページから改革続行宣言を開いた。

民主党は政権交代以来、日本の体質改善に多く取り組んできた。「税金の使い道を変える」「中央から地方へ」「官から民へ」の3つの取り組みが柱になっており、国民が政権交代を選択した結果だともいう。

マニフェストの検証も、全政策のうちで〇割(具体的数値は?)を実現或いは着手済みだと言い、この事実を国民に伝えなければならないとしている。

民主党が言う日本の目指す方向性
民主党HPより
そしてこれからのビジョンとして、諸々の抱える課題に対して、世界に先駆、解決の道筋をつける「フロンティア国家」をつくることだという。それにはGDPの「量」ばかりでなく、「質」としての豊かさを重視しなければならないのだ。

その基本戦略として、新たな産業振興や企業を促進し、社会保障の質と持続可能性を高め、経済成長と財政健全化を両立させることで、5つの重点政策分野と具体的に実現を目指す政策を掲げている。

この改革続行宣言は、あくまでもたたき台であって、次期総選挙に向けたマニフェストは、代表選後の新体制で検討、決定されるとしている。

仙石さんは、国内外の環境が変わり時代が変わる中でこれからの政治、選挙にどう向き合っていくのか、国民に伝える言葉の選択も含めて考えていく必要があるとの認識を示した。

国民に伝える言葉にどんな言葉があるのか知らないが、「私たちは、もっと頑張る、もっと仕事をする、もっと日本をよくする」が例示されている。

しかし、野田総理が「政治生命をかける」とまでこだわり造反者、離党者まで出しながら3党合意でこぎつけた「消費税増税」に関して、一言も記述がないのはどうしたことか。

社会保障と税の一体改革で誤魔化そうとしているのか。
菅前総理、野田総理は「増税法案提出前に国民に信を問うべきではないか」と自民党から追及され、「増税前に国民に信を問う」と明言していた。

では、次回の衆院選のマニフェストに「消費税増税」を掲げなければ、国民に信を問うことにならないのではないか。

それとも、民主党の更なる瓦解を回避するために、「消費税引き上げを回避するつもりなのか」。

次の代表選、衆院選では「消費税増税の是非」が議論になるはずだが、民主党議員はどういう言葉で国民に説明するつもりなのか。

2012年9月5日水曜日

新党「維新の会」公開討論会:国民に何を晒そうとしているのか


結党へ加速! 不協和音も盟友直撃
2012.9.5 テレビ朝日 スクランブル
生出演した中田さんは、顔ぶれではなく
内容を見てくれという
新党「維新の会」が参加を希望する国会議員を選考する場として公開討論会をすると言う。1回では少ないと見たのか、3回やるというのだが一体何を国民に曝け出そうとしているのか。

「選挙目当ての野合」と批判されているが、それを回避するための討論会だともいう。

以前、国会議員たちの主張の正当性をアピールするための公開討論会に参加したことがある。もう30年ほど前だが、自民党の反主流派が「自分たちは今訴える」という内容の公開討論会を日比谷公会堂で実施した。自民党議員は6人ほど、今はいない。司会者は政治学者で名をはせていた福岡さんだ(当時駒沢大助教授)。何故、福岡さんが反主流派の討論会に来たのか疑問だったが、公会堂は超満員で館外にもあふれていた。残念ながら内容は覚えていない。

最近では小沢さんの剛腕さを示す例として言われているが、自民党時代に総裁選で宮沢さんを始め3人ほどが名乗りを上げ、小沢さんの派閥が誰を支持するか判断するために、宮沢さんらを呼びつけて面接したことがある。あの宮沢さんが、小沢さんのことを大幹事長と持ち上げていたが、腹の中は怒りで煮えたぎっていたのではないか。

自分たちの立場の正当性、これから何をやろうとしているのかを国民にアピールするために、公開討論会を利用するのはよくあることだ。

ところで、維新の会は公開討論会で何を訴えようとしているのか。

維新八策に賛同するYESマンだけを集めての政策討論になるのか。

否、異論を唱える国会議員も集めて政策を議論し、他の党との違いを明確にしようとしているのか。

参加議員に選挙目当ての生き残りをかけた参加ではないことを表明させるのか。だとしたら今の立場でどうしてがんばれないのか聞くべきだろう。

具体性に欠けると言われている維新八策をどう実現していくのか。

国政にあたって、国会内ではどういう組織で活動するのか。党首は橋下さんらしいが、国会議員団はどうなるのか。万一、多数の議席を確保して連立政権になるとき、どうするのか。すぐさま直面する問題だ。

未だ姿の見えない政党だけに、既成政党も距離の取り方がわからないだろうが、今参加を希望している国会議員らは選挙を控えての生き残りをかけた勝負に出ようとしているのは間違いない。

維新の会がそれらの国会議員を利用するのか、利用されるのか。

新党結成は大変な事業だ。国民の目の前で新党の在り方を討論するのは意義があるかもしれない。

2012年9月4日火曜日

政権選択を「選挙の顔」で誤魔化されるな!


誰が座るか 自民党総裁の椅子
民主党・代表選、自民党・総裁選が混とんとしてきた。総選挙を控えて、政党の政策よりも「選挙の顔」選びに重きを置く政治になってきた。有権者を馬鹿にした話で誤魔化されてはいけない。「人は9割が顔」というタイトルの本が出たことはあるが、「政治は9割が顔」ではない。

民主党代表選の候補者は、有力候補が早々と野田総理支持を表明したために、野田総理有利かと思っていたが、消費税増税反対を訴える反野田グループがどうなるか注目していたが、「選挙の顔」として細野さんが出てきた。野田さんでは何が不利、細野さんでは何故戦えるというのか。

確かに民主党内では、妙な存在である。かっては権力者であった小沢さんの側近として党内で重責を担っていたため、時の政権から小沢さんとのパイプ役を期待されていた。小沢さんを離れても原発事故処理で重要な職務についている。

細野さんも慎重な姿勢をとっているが、落ち目の民主党、負け戦がわかっている選挙でどうするのだろうか。

野田さんではダメだと考えている民主党国会議員が、自らの生き残りをかけての細野さん担ぎ出しであることを知るべきだ。

一方の自民党も酷い候補者乱立だ。

谷垣総裁は、派閥会長の古賀さんに不支持を宣告され一挙に窮地に立った。メデイアの世論調査でも下位であるため選挙を考えると谷垣さんでは無理があるとはわかっていた。政権運営でも特に大きな失点はなかったと思っていたら、最後に無理筋な問責決議をやってしまった。

そこで出てきたのが石原幹事長だ。何しろこの人は口が軽く、すぐ言い訳をしたり豹変する。野党との秘め事も、つい喋ってしまい政局を狂わすこともあった。つい先日は、「谷垣総裁のためにやっているのではない」と発言し顰蹙を買うと、本意が伝わっていないとメデイアのせいにし、「今後も幹事長として支えていく」と殊勝なことに言い換えた。

こんな人間を信じる政治家がいるのか。派閥の領袖、長老から支持があるというが、よく相談しに行ったり、意見を聞く重宝な人間らしい。総裁や総理になれば長老は動かしやすいと見ているのではないか。

自民党に大事なことは、政策と党が変わったという新しいイメージではないか。「若さ」や顔だけではない。むしろ派閥領袖、ベテラン議員と言われている人たちが引退することではないのか。

中堅議員がまとめた自民党改革案を握りつぶしたのは、他でもない石原さんなのだ。

安倍さんは論外で、石破さんは人気ではトップだ。国会審議を聞いていても論客らしい質問を繰り出すが、守りになるとどうなるか。今の持論が政権に就いて通用するのか。

自民党にとっては、次の総裁選は総理を選ぶ選挙になる。顔よりも政策を見ることだ。

維新の会との近さも重視されそうだが、維新の会の公約は遠大で性急すぎないか。公約達成へのプロセスも不明確で、このままではたちの悪い公約になりかねない。

いずれにしろ総理として誰が適しているかの選択だ。

2012年9月2日日曜日

民主党の増税隠し:消費税引き上げを断念すると言うのか


民主党本部
民主党は次期衆院選の公約で消費税増税を掲げないという。いわゆる「増税隠し」を模索しているようだが、消費税増税を断念するというのか。

民主党は消費税増税をマニフェスト違反と追及され続け、党分裂、離党まで発展し、更にひと波乱ありそうな状況下で、次期衆院選のマニフェストから消費税増税を掲げない「増税隠し」の対応をしようとしている新聞報道があった。

チョッと待った。確かに2009年のマニフェストでは増税の記載はなく、鳩山さんは、「4年間は増税しない」と宣言した。

続く菅さんは、「増税前に国民に信を問う」と約束し、自民党の「法案提出前に信を問うべきではないか」との追及に、野田総理も「増税前に国民に信を問う」ことを追認した。
一般常識とは異なり、法案成立後に国民に信を問うというのだ。財務省の悪巧みだろう。

増税前―引き上げ前―に信を問うのであれば次期衆院選で増税を掲げないと「税の引き上げ」はできないことにならないか。民主党は増税により党自体が壊滅の危険にさらされていることを考え、税の引き上げを断念するのか。

ところが、「増税隠し」の一方で、野田総理は消費税増税を実績に、更に一体改革を進める責任があるという。では、増税を堂々と謳うべきではないか。

自民党・谷垣総裁も無理筋な問責決議に賛成したが、このまま3党合意を進め増税に向け責任ある行動をするという。

ところで、「引き上げ前に国民の信を問う」とは、もし民主党が選挙で大敗したら増税はどうなるのか。その点を野党は確認しているのか。

民主党はご都合主義で増税隠しをするのではなく、堂々と消費税増税を主張し、「負けた時にどうするか」をはっきりすべきではないか。

日本の今の政局:国会議員の生き残りをかけた闘争か


今の日本の政局を憂うる者が多いが、すべてが国会議員の生き残りをかけた(権力)闘争のように思えて来る。毎朝、新聞を広げると維新の会への国会議員の取り込み、安部元総理と維新の会、民主党・代表選への野田総理の出馬、「選挙の顔」としての対抗馬となる細野さん、自民党・総裁選への候補者の乱立と谷垣さんの再選の可能性など1面、総合、政治欄の記事がどうしても見逃さない。

前日までの動きの内容と変わってくれば、何かあったのかと疑いが出てくるが、維新の会の存在が混とんさを増しているのは確かだ。

政治のトップがどうかなろうとしているのだから、国民の生活に密接に関係してくる。しかし、国民にとっては理解が難しい。

維新の会への国会議員のアプローチは、民主党で造反者とみなされた国会議員、比例区議員など訳ありの議員たちで、それに人気のある候補者が参加しようとしている。橋下さんたちの描く政党イメージはこの程度かとがっかりする。

一方の自民党は、政権奪取の可能性が出てきたから「それいけドンドン」で、無理筋な野党7会派の問責決議案に乗って可決させた。評判が悪いのは当然だ。

市民運動まで盛り上がっている「反原発」にのって緑の党が出てきたが、これだって生き残りをかけた行動だ。

選挙区の意向を聞けば、今の民主党政権の政局運営にはついて行けず反野田の方向性を出すが、民主党内での生き残りをかけていることになる。

安倍元総理の行動は自民党のイメージも壊す。憲法改正を標榜する安倍さんにとっては維新の会と通じるところが大きいと思うが、自民党政権時の安倍さんの突然の総理辞任は、健康のこととはいえ無責任さを曝け出し、その後の政権たらい回しのきっかけをつくり、更には当時の取り巻き連中も加わり悪しき自民党政権の復活を目論んでいるとしたら問題だ。

ドロドロした政局の中での、国会議員の言動、野田総理に付いていくか、反野田の行動をとるのか。谷垣さんか、石破さんか、それとも石原さんか。石原さんを推す長老も多いというが、国土交通相だった時に藤井道路公団総裁を止めさせる時の不手際、胸に閉まっておくべきことをしゃべってしまって政局を混乱させる口の軽さは総裁は別として、総理には向かない人材である。

代表選、総裁選に名前の挙がっている国会議員は何がしたいのか。自らの生き残りをかけた動きだけをしている国会議員なのかどうか。

国民は、しっかり監視し選挙に臨むべきである。 

2012年9月1日土曜日

防災の日、これでいいのか:首相記者会見での目立つ空席

空席が目立つ野田総理の訓練宣言
記者会見場 2012.9.1
いずれもNHK週刊ニュース深読み

9月1日は防災の日、我が家も家具転倒防止など見直し、3日には小学校の児童の引き取り訓練にも参加する予定だ。国も東京湾北部地震を想定に訓練を実施するようだが、8時50分からの防災訓練で官邸での首相記者会見の会場を見て驚いた。

会見場の全体景が映っていないので詳細はわからないが、記者席のほとんどが空席なのだ。

訓練とはいえ、いつ起こるかわからない巨大地震への危険は増してきているのだ。国として重要な発表をする首相記者会見がこの調子では、先が思いやられる。テレビが1台入っていればいいとでも言うのだろうか。

訓練宣言をする野田総理
官房長官記者会見でも、日本の総理が出席する国連の演説の時でも会場での空席が目立つ。期待されていない現われなのか。

NHKの週刊ニュース深読み 「防災の日」を見ていて、閣僚は歩いて官邸入りしている姿が映り、8時過ぎには緊急災害対策本部の会議が開かれた。

シナリオができているので、それに従えばうまくいくが防災の日に限らず、今まで緊急時に関係閣僚の行動が必ず問題になり責任感が薄いと野党から追及されることが多かった。

津波、建物崩壊、火災で約32万人が犠牲になるという驚く災害予測が発表されたが、対策を立てれば1/5に減ずることもできるという。

防災訓練、避難訓練に参加することが
大切と説く河田教授
関西大の河田教授は、東日本大震災では40%の人がすぐには避難していない、大切なのは防災訓練、避難訓練に参加することだという。

昨夜、フジテレビの金曜プレステージ「防災SP首都大震災」を見ていたら午後10時前に、突然「津波情報」が流れ、11時半ごろから翌日1時ごろまでに太平洋側で50cmの津波が押し寄せるから警戒せよという。アナウンサーは海に近づくなと繰り返し言う。

NHKに切り替えても、津波発生の原因が直ぐにはわからなかった。しばらくしてフィッリッピンでM7.6の地震が発生したというのだ。

今日の讀賣新聞に、日本でも住民避難の記事が載り、避難した小学校6年生の男の子が、「甘く見てはいけないと思った」とコメントしていた。同感だ。

遠大で性急すぎる維新八策:質の悪い公約にならないか


遠大で性急すぎる気がする政策で「維新の会」選択の是非を決めるとしたら、2009年の民主党マニフェストより性質の悪い公約にならないか。特に憲法改正を必要とする政策が多く含まれているが、どういうプロセスで、いつまでに達成するのか。

衆議員を半数の240人に削減、参議院の廃止などは賛同できるが、参議院選にはどういう対応しようとしているのか。当然廃止するのだから送り込まないのだろうが。

遠大な政策もさることながら、もっと身近な原発、消費税、経済再生、国内経済の空洞化回避策、雇用の確保、財政再建への考えが、今までの言動からうかがうことが難しい。

そして、政治を変えるには新しい政党、新しい議員で進めるのではなかったのか。今政党化をめざし、政権中枢で働いたことのある既成議員の取り込み、人気ある候補者を選ぼうとしているが、これが維新の会のイメージなのか。

メデイアの次期衆院選では50人程度の当選が予測されているが、国会内でどういう組織でやっていくのか。藤井大阪府知事、橋下大阪市長がいちいち口出ししていては、権力の2重構造になると思うのだが。

注目を集めている「目新しさ」への期待、「現状打破」への期待で「維新の会」は多くの人たちから期待されているように思うが、「期待外れ」の結果に終わらないか。

そう考えると、いきなり連立政権で閣内協力するのではなく、1期目は様子見するのが無難ではないか。実際に国会での「維新の会」の振る舞いを見て、「期待を託せる政党かどうか」を判断しても遅くはない。

「改革は急がば回れ」だ。これは郵政民営化で経験済みのはずだ。