2017年7月4日火曜日

東京都議会議員選挙(6):「都民ファーストの会」があって良かったと言うことか

自民沈没の結果になった今回の東京都議会議員選挙は、小池知事の「都民ファーストの会」があって良かったと言う事か。都政の是非ではなく安倍政権の国政に対する批判の受け皿になったのが「都民ファーストの会」ではなかったか。

特に「都民ファーストの会」が掲げる政策が評価されたわけではない。選挙戦では政策が分からなかった。街頭演説を見ていても小池知事が来る時間は多くの取り巻きが出来るが、小池さんが帰っていくと様変わりになる。候補者より小池人気だ。

でも、「都民ファーストの会」がなかったら都民はどう行動しただろうか。

公明は独自の候補者の当選に全力を挙げる。自民党とは一線を画する動きをとっただろう。

民進党はどうしようもない。幹部が続々離党、候補者にも逃げられている。蓮舫代表の選挙区と言っても都政は関係ないか。

となると、共産党だ。今回は19議席を確保したが共産党は強い。投票するとなると共産党だろう。

しかし、無党派層の動きは注意がいる。「都民ファーストの会」が無かったら棄権していたのではないか。投票率も51%どころか40%台だっただろう。

しかし、こう惨敗したにもかかわらず自民党、政権トップ連中の動きは「安倍擁護」の一点だ。

安倍総理は「真摯に受け止める」と言っているが惨敗の責任は「自ら蒔いた種」である事を認識できていないのではないか。加計疑惑など忘れて稲田、下村が最後のチョンボをしたと思っているのではないか。

最後のたった一回の街頭演説だった秋葉原集会では驚いたことだろう。「帰れ」「辞めろ」コールだ。安部総理は「こういう人が私が訴えようとしていることを聞かない」、妨害していると言うのだ。自分は国会審議で「丁寧な答弁」はせず、野党の追及も中断し強行突破したテロなど準備罪の審議、唐突な憲法第9条の改正提案、中でも戦略特区構想にかこつけた加計という自らの人脈優先の政策推進は行政の公平性を欠く結果になり国民の疑惑を招いている。

目くらましで内閣改造を目論んでいるが、閣僚を入れ替えてもどうしようもない。問題は「安倍総理自らにある」という本質が分かっていないのだ。

そして惨敗が決まった夜、今後の政局運営を安倍、麻生、菅、甘利さん達が集まって話し合ったという。「責任論は出なかった」と言うが、本人が目の前に居るのに「辞めろ」とは言えないだろう。

外交が得意だと言うが、ドイツでのG7はどうなるか。今回の安倍政権大惨敗のニュースは世界に配信されているだろう。「日本の安倍も大したことはないか」と世界のリーダーは考えているだろう。

安倍総理のやるべきことは、稲田防衛相を罷免し、自民党総裁選を前倒しすることだ。


2017年7月3日月曜日

東京都議会議員選挙(5):ここにも一票の格差問題がありそうだ

今回の都議会議員選挙は「都民ファーストの会」の躍進と自民党の沈没と明暗が分かれたが、ここにも一票の格差のような問題が潜んでいる。新聞で報道された資料から当選者一人当たりの得票数、定員一人当たりの有権者数を拾ってみた。

当選者一人当たりの得票数
  政党       当選者数   1人当たり獲得票数   都民ファ1に対し
  自民党        23人    54968票   1.4
  都民ファーストの会  49     38436    1.0
  公明党        23     31925    0.8
  共産党        19     40707    1.06

自民党は隅々まで組織を作っているので都民ファーストの会に一当選者当たり1.4倍の得票を得なければならない。他の党は大体1.0前後というわけだ。
実得票数は自民党1259675人(得票率22.5% 23人当選)、都民ファーストの会1883391人(得票率33.7%、49人)、公明党734283人(13%、23人)、共産党773442人(14% 19人)だ。

千代田区は定員1に対して4人が立候補、当選者の獲得票は樋口さん14418票、次点が中村さんで7556票だった。

でも他の選挙区を考えると14418票でも落選しているのだ。中央区の次点は17965票、文京区の次点26700票、台東区の次点16600票、墨田区の次点17404票、江東区の次点25900票、品川区の次点19362票、北区の次点29000票、板橋27000票、大田区19000票だ。これは問題ではないのか。

有権者数と定員の関係を見た。
選挙区    有権者数    定員  定員一人当たりの有権者数
   千代田区    47902人   1人    47902人
   中央区    122516    1    122516
   港 区    194384    2     97192
   江東区    404179    4    101044
   大田区    595296    8     74412
   世田谷区   742205    8     92775

どう見ても千代田区は別格のようだ。昼夜の人口が激変する街で住民は少ないのだ。そこを重点に考えると歪みが起きる。

でも都議選がクローズアップされてはじめて分かった。住んでいる地域の議員の顔、名前が分からないのだ。公明党議員とは久が原自治会の防災訓練で話したことがあるので分かるが他の候補は政治ポスターを見るしかなかった。


身近に感じられないのだ。

小池「都民ファーストの会」勝利:でも喜ぶのは早い、ただ「風」が吹いただけ

今回の都議会議員選挙は小池「都民ファーストの会」が第一党、小池知事と強固な都政、都議会を構築できるかと言えばそうでもない。喜ぶのは早い、ただの小池「旋風」が吹いただけ。強烈な風だったようだが地盤のない都民ファーストの会にとってはただの局地風だ。

昨夜はテレビにクギつけだった。22時、自民0、都民36にはチョット驚いた。NHKの予測では自民は13~38議席、過去最低の議席だという。

結果は、都民55,公明23,自民23,共産19で自民は第三党で共産に4議席差だ。私も大田区選挙区だったが自民党候補者を落とすために今回は共産党候補者に投票した。結果は自民党現役が1人落選、共産党候補者が当選した。

維新は1議席、やっぱり「東京のことは東京に」だ(石原さんが都知事選で浅野さん陣営に放った言葉)。よそ者の感がする。

でも、小池「都民ファーストの会」が第一党で過半数を確保出来たからと言って喜んでばかりはいられない。

敗れたからと言って自民党は確固とした地盤を持っている。今回は小池知事を都庁に迎え入れる時から自民党は悪だった。幹部の顔も悪い。次回は顔を変えて新顔が挑戦してきたら「都民ファーストの界会」など吹っ飛ぶのではないか。

過去の日本維新の会が細川旋風に乗って登場してきたが、如何にせん地盤がない。地方組織が全くなっていなかった。都民ファーストの会も二の舞になるのではないか。

本当の都政刷新は次回の都議選からだ。

2017年7月2日日曜日

都議会議員選挙(4):自民に「不思議な負けなし」

後4時間で都議会議員選挙の開票が始まる。どう見ても自民党が不利だが、自民に「不思議な負けなし」だ。都民ファーストの会が風に乗って票を伸ばしている。「自民接戦か、過半数確保か」の下馬評ではなく明らかに38議席を下回るとの見方だ。

自民劣勢は安倍総理が諸悪の根源で誰のせいでもない。お友達の森友学園、加計学園疑惑事件、唐突な憲法9条改正は「安倍総理のため」としか思えないし、テロなど準備罪の国会強行採決の運営は安倍総理の右翼丸出しだ。

首都圏の議会議員選挙で街頭演説が出来ない。やっと秋葉原でやれたと思ったら「辞めろ」「帰れ」コール、自分の考えを訴えようと出かけたが聞いてもらえないとぼやくが、国会審議ではぐらかし答弁を続けた安倍総理を信ずる人はいない。

秋葉原は若者の街、麻生さんと一緒の街頭演説が定番だったが、今回は麻生さんなし。安倍政権内もギクシャクしているのだろう。

自民党トップ連中が口を開けば票が減る現象が続く。

二階さん、麻生さんがマスコミ批判を強めてきた。「カネを出して新聞を読むか」と言うが国会議員こそ数紙を購読し情報を集めているのではないか。内閣支持率に右往左往している。

「部数を減らしている」と批判する。それは確かだ。若者の新聞離れが続く。でも若者が新聞を読まないから若者の自民党支持率が高率なのだ。分かっているのか。新聞を読み出すと支持率は下がるぞ。

「真実を言わない」「責任をとらない」という。真実を言わないのは閣僚など不祥事を出す国会議員ではないのか。安倍総理だって不祥事の閣僚がでると「任命責任は私にある」というが責任をとったことはない。

そんな批判が評判を落とす要因になる事が分かっていないのか。

今回の都議会議員選挙では「自民党に不思議な負けはなし」だ。

自民党はヤケクソか:マスコミを批判してもどうにもならない「自分が蒔いた種」

二階幹事長、麻生財務相、安倍総理など自民党トップのマスコミ批判が相次いでいるが、自民党はヤケクソになったのか。メデイアを批判してもどうにもならない「自分で蒔いた種」ではないか。

政治部記者は飯を食わせたり、情報を流してやったりして味方に付けているが社会部記者は言うことを聞かないとでも言うのか。

今回の都議会議員選挙では他の党の党首が街頭で応援しているのに安倍総理だけは街頭に立てないと思っていたら、秋葉原の街頭演説に立った。

私も2回ほど秋葉原での安倍さんの街頭演説を聴いたことがある。幟を持った自民党系の動員された団体がほとんどだったが陸橋の上、周囲のビルからも聴衆が聞き入っていた。

ところが今回のテレビニュースを見ると「辞めろコール」「帰れコール」が響く。誰かが警官に連れ去られていた。トラブル発生に未然防止だろう。

何となく香港を訪れている習主席への民衆のデモと同じではないか。

安倍総理は「政策がなかなか行き届かない」とぼやいていたそうだが、間違った政策だから届かないのではないか。正しく評価を受けないのではないか。

こんな状況は海外へも配信されているだろう。G7を控えて安倍総理はどうみられているか。「お前もたいしたことないな」とみられていないか。

二階幹事長も麻生財務相も同じようなメデイア批判を繰り返している。

「そんなモノカネを払って読めるか」というが、政治家は複数の新聞を購読しニュースの確認をしているのではないか。二階さんに言わせれば自分の派閥の議員の不祥事報道は頭にくるのだろう。二階さん自身も中国との関係で批判を受けた事がある。

「部数も減っている。自分の蒔いた種ではないか」とも批判するが、今の自民党の状況とそっくりではないか。

麻生さんは「メデイアの批判は間違っている。本人が言うのだから間違いない」とも言う。一体メデイアが報道する内容の何処が間違っているのか。丁寧に説明する必要があるが、そこのところが曖昧なのだ。

今時、二階さんや麻生さんのような発言をすると票が逃げていくことは分かっているのに何故、発言するのか。安倍さんを擁護するつもりなのだろうか。そこが1番問題なのが分かっていない自民党のトップクラスなのだ。


2017年7月1日土曜日

浜岡原発と東海地震:震源域のど真ん中に立地し再稼働の是非が問われる

東海地震の想定域の南西に大きな歪みが蓄積
黒い点が浜岡原発
産経新聞 2016.5.24
3選を果たした川勝平太・静岡県知事が浜岡原発再稼働に「反対」を表明した。浜岡原発は何時起きても不思議ではないと言われている東海地震の想定震源域のど真ん中に立地、3.11東北地方太平洋沖地震のあと、当時の菅総理が稼働中の原発を停止するよう勧告し、中部電力は当初抵抗していたが総理の要望として重く受け止め停止した。

川勝知事は「任期中の4年間で動く気配はない」「もし動くようなことがあれば反対する」と記者会見で言った。「安全なら動かしても良い」という政府の方針に反論する(読売新聞2017.6.26)。

浜岡原発に福島第一原発クラスの事故が発生すると大動脈も抱え甚大な影響を日本経済に及ぼすが、その発生確率は30年以内、M8~9、確率は70%なのだ。

朝日新聞 2014.5.25
揺れの最大は2000ガル、津波高さは8~21m、風向きにもよるが風速毎秒2mで東に向けば富士山を越え神奈川、東京に及び西に向けば名古屋を越える(朝日新聞2014.5.25)。

東海地震と言えば南海トラフ関連の巨大地震の発生で1968年地震予知連絡会が遠州灘~駿河湾での候補地となった。伊豆~東海地方沖東半に大地震の可能性が指摘され、大規模地震対策特別措置法で強化され「東海地震」となったようだ。

予知、対策の重点地域に指定され今、地震が発生した場合に最も予知が可能な地震と言われているが、これには学会でも異論がある。地震発生のメカニズムも分かっていないのに発生が予知できるとは思えないというのだ。

「何時起きても不思議ではない」というのに未だ起きていない。何故だ。

既に起きたのか、それとも発生周期の見方が違ってまだ先なのかと言う事になる。

以前は、東海地震、東南海地震、南海地震、日向灘地震が単独に発生するとみられていたが、最近は4連動で南海トラフ巨大地震、M9クラスの発生が予測されている。

そして周辺で起きた過去の地震の周期、それぞれの地震の特性研究から南海トラフ地震が次に発生するのは200年先とする研究が発表された。

でも決して安心はできない。東海地震想定震源域の南西側に大きく歪みが蓄積していることが海上保安庁の海底観測で分かった(産経新聞 2016.5.24)。

これにより東海地震の見直しが必要になったというのだ。文科省は高知県沖から宮崎県沖にかけて海底観測網を整備する計画を打ち出した。紀伊半島沖には防災科学技術研究所がDONETの常時監視システムが設置されている。

南海トラフ巨大地震の観測網が拡大され、常時監視の体制が整備するのだ。

更には「スロースリップ」の観測も怠ってはいけない。スロースリップが止まったところが巨大地震の発生域になるのだ。

南海トラフ巨大地震の震源域内に浜岡原発は立地している。専門家も再稼働に反対だ。政府は安全が確認された原発から順次再稼働を狙っているが、中部電力がどうでるか。8~21mの津波が押し寄せると言うが写真で見る限り防潮堤は華奢過ぎないか。

経営トップには結果責任:東電旧経営陣3人の「無罪」主張は無責任

朝日新聞 2017.7.1
東電の旧経営陣3人に対する業務上過失致死罪の強制起訴で「無罪」を主張したと言うが、余りにも無責任ではないか。これだけの大惨事を招いた東電トップには結果責任を問うべきである。

前橋地裁判決でも見られるように下級審の判断は国民感情に沿った有意な判決であるが、上級審に行くほど遠ざかって経営者の責任が回避される。

それが企業の安全管理を劣化させることになっている。経営トップの結果責任を追及することにより企業の「安全軽視」に注意喚起すべきではないか。

JR西日本の宝塚線の大惨事でも同じ事だ。利用者の生命を預かる公共交通機関の経営者には一般社会通念上要求される安全配慮義務以上の配慮が要求されるのだ。

業務上過失致死罪で強制起訴された勝俣元会長、武黒副社長、武藤副社長は共に「無罪」を主張、経営トップの日常業務と「安全確保」が争点なる。勝俣元会長は、当時絶対的権限を握っていたが、今回の事案に対しては権限がないというらしい。

とんでもない責任回避だ。原子力事業など万一の時は甚大な危険をはらんだ事業者には他の企業よりも厳しい安全配慮は課せられるのだ。

また、今回の福島第一原発の事故調査もいろんな問題を残している。東電が十分な資料を開示しなかったために事故原因調査が不十分なまま終わった。捜査権にない第三者委員会の調査には限界がある事は分かっていたが、検察も不起訴処分にした。

ところが今回の強制起訴で新しい証拠が出て来たと言う。

2008年に既に津波対策が検討され15.7mが押し寄せることが予測され図面も出来上がっていた。確か工事費も80億円程度と新聞に出ていたことを覚えている。

この件は社内的に非公開の勉強会での出来事で有り経営者はあずかり知らぬことと片付けられていた。

ところが3人とも知っていたのだ。大津波が押し寄せれば現状の防潮堤では対応出来ず、甚大な事故につながることを「予見」でき対策を急がせる責任があったのだ。

工事費は80億円ではないか。電力料は必要な経費に儲けを加算できる仕組みだと聞いたことがある。何も先伸ばし、倹約する必要はなかったのではないか。

初公判では「3人が事故を予見し義務と責任を果たしていれば事故は起きなかった」という追求に旧経営者は「当時、法令に基づき安全対策をとっており試計算に過ぎない」と反論している。

国民感情からすると旧経営陣は不利だ。東電は原子力事業では日本を引っ張って行くリーデイングカンパニー、法の基準は古い。新たな危険が分かれば率先して改善していく義務が東電にはあったのだ。