高齢者の医療費が増えている今、2000億円の削減をかけて、70~74歳の医療費自己負担を1割に据え置くか、法の規定通り2割に上げるかの攻防が繰り返されていたが、11日の緊急経済対策で当面1割に据え置き、世代間の公平性、高齢者への影響を検討し、早急に結論を出すということになった。参院選を控えての先送りだ。
財源2000億円をどうするのかの問題が残る。
誕生日を前に私にも「国民健康保険高齢者受給者証」が区から送られてきた。一部負担金の欄に2割と印刷されていたが、但し書きに平成25年3月31日まで1割と書かれていた。これが問題の高齢者医療負担なのだ。「被保険者証とともに必ずこの証を提出してください」とも印刷されている。
高脂血症の治療をしているので医療機関に提出してみた。名前を呼ばれて支払い窓口に行くと、「今日は340円です」という。今までは1200円ほど支払っていた。薬局でも同じことだ。月々2000円を超えた医療費が600円チョットで済む。
私の場合だってこの程度だから、高額の医療費を払っている人にとっては影響が大きいだろう。以前、「今までがんばって日本を支えてきた高齢者を粗末にするな」という反対運動もあった。
でも、急増する医療費への対応は高齢者自身も考えなければいけない場合もある。むやみやたらに医者にかかっているのはよくない。
私も膝を骨折して整形外科に入院し、リハビリをやった経験がある。
運動機能を回復するために決められたメニューのストレッチを30分、週に2~3回受けた。医療機関には1回につき320円ほど払ったと思う。3割負担だったので医療費としては1000円ぐらいになる。ストレッチ体操とトレッドミルの訓練は自分でも工夫すれば出来るので適当な時期に治療は切り上げた。
病院で見ていると、リハビリでは患部を温めて血行を良くする治療(?)が多い。知人がやっていたので「効きますか」と聞くと、「良く分からない」という。これでも15分ほどで窓口支払は320円、1000円の治療になる。自分で湯たんぽを買ってきて温水を入れ抱えていても同じことではないか。
一人にとっては、「1回100円だから行って来るか」でも全国の患者を入れると大きな医療費になる。
「医療費は支払った100円ではなく、1000円であること」を考えなければならないのだ。
暮らしの安心のための医療費自己負担問題ではあるが、無駄な治療は避けるべきである。「この程度なら薬はいりません」という良心的な医師を避け、必要ないビタミン剤を処方する医師を選ぶ人間にも問題がある。
医療制度を守るためにも、安易な受診、治療は避けるべきである。
ところで、この緊急経済対策で70~74歳の医療費自己負担の1割負担は延長されるのか。
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