安倍総理が日銀に道筋を 示せと要求する。 一方海外では日銀への 強要に懸念を示す 2013.1.25 読売新聞 |
2%インフレ目標に向かって、安倍総理こそ道筋を示すべきではないのか。政府、日銀が2%インフレ目標を明記した共同声明を発表したが、市場はすでに織り込み済みで、且つ2014年からの無制限買い入れ策も10兆円ほどしか増えないことが分かって市場の反応は鈍かった。
その結果に焦ったのか、24日の経済財政諮問会議での金融政策集中審議で、安倍総理は「1日も早く達成してほしい。大胆な金融緩和を期待する」と言い、「出来るだけしっかりした目標達成の道筋を示せ」と日銀に要求したらしい(讀賣新聞2013.1.25)。
デフレ脱却、無理なごり押しの2%インフレ目標を押しつけ、その責任を日銀に負わす「日銀いじめ」の構図が見え見えだ。
しかし、すでにゼロ金利に近く、日銀の金融政策にも限度もある。デフレ脱却は政権、日銀にとっても大きな課題だが、白川総裁が就任するときも、「誰がなっても難しい舵取りを迫られる」と言われたほどだ。
相も変わらず安倍総理は「大胆な金融緩和」を期待すると言うが、逆にどういう緩和策を頭に置いているのか。
内閣府参与の浜田さんや静岡県立大の教授などのインフレターゲット論者の請け売りだけしているのか。
日銀の報告を元に議論するのも一つの方法ではあるが、内閣府参与達の考える2%インフレ目標達成への道筋を示したらどうか。
デフレ脱却に向け、通貨流通量の問題、日米金利差の問題などもっと要因について議論されなければならないのではないか。さらに「カネは市場でダブついている」、「民間が自分のカネで投資しようとする事業が見つからない」をどう考えるのか。
白川総裁がいつも「金融政策だけでは無理で、財政政策、成長戦略も必要だ」と言う。日銀ばかりに頼らず、政府も道筋を国民に示すべきではないか。
日銀ばかりいじめているので、海外から「中央銀行は政治家の尻ぬぐいばかりしている」と批判が出始めた(讀賣新聞2013.1.25)。
こんなことばかり続けていると、国債の信認が失われ、金利は上昇し、日本経済は大変な事になる。政府債務が1000兆円を超す先進国一の悪さであることを忘れてはいけない。
安倍政権として、しっかりした道筋を示さなければ、選挙戦での威勢の良い公約も色あせたモノだったことになり、民主党の二の舞で参院選など戦えない。
今は「日銀悪者たたき」で日銀の信頼は揺らいでいる。
政府こそ財政政策、成長戦略で2%インフレ目標へ道筋を示すべきではないのか。共同声明でも、政府と日銀が協調することを言っているのではないか。
2%インフレ目標をごり押ししたのは、安倍総理、あなたなのだ。
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