2013年1月31日木曜日

日本経済再生:民が成長戦略に乗るか、経営者マインドを変えられるか、そこが問題なのだ。


日本経済再生には、政府の成長戦略に民間が乗ってくるかどうか、企業の経営者マインドを変えられるかどうか、そこが問題なのだ。24日に開催された第3回経済財政諮問会議での麻生副総裁・財務相の発言だ。さらに、成長戦略に乗ろうとする企業が出てきて、内部留保を取り崩し、銀行から借入金を起こし、設備投資することをしない限り日銀が資金供給量を増やしても、そこから先にカネは出ないというのだ。

安倍総理から2%物価目標を突きつけられ、道筋と説明責任を果たせと言われている日銀には援軍の発言だが、その通りなのだ。

今、断片的だが日本経済の状況が色々言われている。

市場にはカネがダブついている、日銀は資金供給するが日銀の口座に預けたままになっており、43兆円ともいわれている。企業は投資せず、賃金も抑えて内部留保は260兆円にもなる。民のカネで投資しようと思う事業が見当たらない。

特に日銀はカネの動きを知っているから情報は正確だろう。この会議でも、白川総裁が経済、物価の見通しと金融政策について資料を提出し説明している。

企業の成長期待が低下するなかで、賃金は2009年半ば以降、低下傾向が続いている。雇用については不足している非製造業と過剰感のある製造業の二極化が目立ってきた。消費者物価は、ここ数ヶ月は0%横ばい。価格設定行動も仕入れ値の上昇を売値に転嫁出来ない難しい状況が続いている。

驚いたことに、上場企業の実質無借金企業の割合が4割を超え、非上場企業も含め現預金保有額は215兆円だという。

企業がもっともっとお金を使う状況になれば日本経済の成長は可能で、日銀は引き続き強力な金融政策を運営し、日銀の使命をしっかり果たしたいという。

でも日銀の金融政策だけでは、どうしようもないのだ。

麻生副総理・財務相の発言が本音なのだろう。

給料を上げたら、雇用を増やしたら法人税で減税するインセンテイブに民間がのるか。バランスシートを見ても債務超過は消えたが、設備投資をしない。労働分配率も増やさない。

さあ、これはどうするか。ここのところが問題なのだと麻生さんは至極当然の指摘をする。

これでは、日銀が資金を供給しても、そこから先にカネはいかない。これは企業の経営者マインドの問題でもあるという。

経営者が如何に「その気になるか」、どうすれば気分が変わるか。

デフレ、円高、政府の成長戦略がどうなるか。日銀の金融政策も大事であるが、ほとんどが政治の問題だ。

経済財政諮問会議は、もっと日本経済の病根の核心に迫らなければならないのでは。民間委員から、デフレを正面から取り上げて議論する。麻生副総理の疑念をストレートに取り上げて議論することが提案されていた。当然のことで注目したい。

0 件のコメント: