都知事選ポスター掲示場 「脱原発」の文字はない。 どの候補も行き過ぎには注意している 2014.1.23 大田区久が原 大森七中 |
大震災のためとはいえ、「安全」と言われて来た原発があってはならない取り返しのつかない大事故を起こしたにもかかわらず、安倍政権は再稼働にこだわり、おまけに原発輸出にトップセールスの陣頭指揮だ。
誰だって違和感を感じるが、国会では一強自民党体制で野党はもちろんのこと自民党内のリベラル派の安倍政権に対する批判、監視が心もとない。
おまけに、政権の是非を論じる国政選挙もしばらくないのだから、東京都知事選で国政の重要課題が争点になっても不思議ではない。政治への参加という事では良いことではないか。
日本経済の再生を考えると、原発再稼働は必須条件であるという主張と、3.11以降、世界の趨勢で加速する脱原発を目指すべきだという主張が対立する。今だって「原発は稼働していないのにやっていけてるではないか」という考えも影響している。
だから、脱原発も2陣営から掲げられているが、細川陣営は「即原発ゼロ」、宇都宮陣営は「脱原発」、その他の陣営も「原発に依存しない社会」などと争点の差別化に余念がない。
ところが「原発をどうするか」は、国政でのテーマであり地方の首長選の課題に適さないという意見もあるし、東京都が実際に脱原発へどういうプロセスを考えているのか。実効性のある提言が必要だともいう。
確かに、各候補者の重点政策集はまだ出ていない。各候補者がエネルギー政策でどう提案してくるか注目であるが、一地方の首長選候補者に具体策を要求するなんて無理な話ではないのか。必然的に理念ということになる。
また、東電の大株主と言っても、1.2%程度、東電の経営に影響を及ぼす株主比率ではないともいう。でも、誰かが声を大にしないと東電の改革はできない。何時まで経っても電気料金頼りの殿様経営でいいのか。
そして東京は電気の大量消費地だから省エネなどで日本をリードしていけることは確かだし、一方で深夜業、眠ることのない街などの見直しをするときでもないのか。猪瀬さんがニューヨークを見習って深夜バスの運行を実施に移したが、本当に政策として評価できるのか。
生活パターンの改革を東京からやったらどうか。
東京都は原発立地の自治体ではないので、許認可、再稼働での同意などの権限をもっていない。だから新潟県のようにはいかないのも確かだ。でも新潟県知事が言っているように、福島第一原発での事故原因究明とその対策が未だ明確になっていないのに再稼働、株主、融資機関の責任をあいまいにしたままの事業計画の枠組みの不備などは東京都だって追及していいのではないか。
そもそも、原発はいろんな利害が絡んで対立している。今回の福島第一原発の事故で被害をこうむっている人たちと、原発立地ではあるが被害をこうむっていない人達で原発に対する考えが違っている。
被害をこうむっている人達は勿論原発反対だが、被害が出ていない原発立地の地方の人達には、町の財政、雇用などでの影響が大きい。テレビニュースで、東京は今まで恩恵を受けていたのに急に原発反対で私たちを裏切るのかと発言していた女性を思い出す。
余りにも利害が大きく複雑なのだ。
だから細川さんの言うように住民投票で是非を判断したり、東京の責任を考えたいというのも当然なのだ。
当面、国政選挙がないのだから、原発の判断を今回の東京都知事選で、普天間移設問題を今年秋の沖縄県知事選で是非を問うてみることもいいのではないか。
兎に角、福島第一原発の事故原因究明、その対策もあいまいなまま、経済再生のために不可欠と言いながら原発の再稼働を容認する安倍政権に一撃を与える気運が高まることに期待したい。
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