アジアインフラ投資銀行へ不参加を決めたことで野党議員から質問された麻生財務相がガバナンスの不透明さを挙げ、出資金は「税金から出すんでしょ」と発言し融資、投資の安全性に欠けていることを指摘し、大きな損失が出たときに国民に迷惑をかけることに懸念を示した。
財務相として当然のことを発言したのだが、何故か新鮮に聞こえた。政治家はあらゆる分野で税金の無駄遣い防止につとめ、この精神を生かしてほしいものだ。
私もアジアインフラ投資銀行に今参加することは控えたほうがいいと思う。中国が主導権を握る覇権主義に手を貸すことはないと思うのだ。領土問題等近隣諸国と紛争を繰り返す中国に国際ルールなど通用しない。
国には90兆円を超える一般会計に加え、特別会計があり総額で200兆円を超える国家予算がある。一般会計は予算委員会などで国民の監視の対象になっているが、官僚が支配する特別会計はブラックボックスだ。
民主党政権の時に名を挙げた「事業仕分け」は国民に国の予算を身近なものと感じさせる功績は大きかったが、「廃止」と判定された事業が政治復活し「何のための事業仕分けだったのか」と思う面もあったが、官僚の見苦しいほどの事業説明には驚かされたものだ。
今、この「税金から出るんでしょ」と言われる事業の是非を議論したことがあるのか。
つい先日は野党議員が、我が国の借金1029兆円を取り上げ、為替特会での剰余金を借金の返済に充てたらどうかと質問したことがある。麻生財務相は「今、マイクの前で話すと影響が大きいので話せない」と逃げ、重要な課題にもなっている国の借金問題も国会で十分に審議されない状況だ。
ただ、この時も資産も640兆円あることが分かったが、では差し引き400兆円の借金で安心していられるのか。
官僚の天下り事業に多額の税金が使われている。安倍政権が政策を推し進めればその都度新しい組織ができ税金が投入される。これに国家公務員の過剰厚生事業、国と地方の2重行政による無駄使い、規制緩和を妨害する利権構造、海外を飛び回る安倍総理の外交に付いて回るおカネ、全てが私たちの税金や徴収される課金が使われている。
麻生財務相が言うように「税金を使うんだ」という精神で事業を見直し無駄使いの絶滅に
努めるべきではないか。
安倍総理は時々民主党政権の批判をするが、民主党だってダメだったわけではない。「事業仕分け」など徹底してやるべきではないか。一時、河野さんや若手中堅議員が活躍していたが今どうなっているのか。
事業費は税金から出すんだから1円でも無駄があってはならないと考えている議員が何人いるのか。
政治資金規正法違反、政務活動費のいい加減な使途が根絶できない限り議員という種族に期待はできないのか。
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2015.3.31掲載
アジアインフラ投資銀行へ44カ国参加:それでも中国の覇権主義に寄りそうのか
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