度重なるM7クラスの地震で倒壊の危機の熊本城の櫓 民放 テレビニュースから 2016.4.16 |
熊本地震は貞観地震(869年M8.3,著者はこの名称は不適として、陸奥海溝地震・津波と呼ぶように提案している)以降の9世紀の大地動乱に酷似してきた。4月14日夜から始まった熊本を震源とする地震による甚大な被害には驚かされる。しかしこのような災害も古文書などを紐解けば歴史は繰り返しているのだ。
私は、地震災害が起きる度に、まず参考にするのが「歴史のなかの大地動乱(保立道久著 岩波新書 2012.8)」だ。今の地震、火山噴火など自然災害の発生は古文書などの解析から9世紀に酷似しているというのだ。
今回の熊本を震源とする熊本地震は、この本では肥後国の地震になる。
それによると、熊本、大分付近では肥後地震が744年M7.0、869年にも発生。阿蘇神霊地噴火が864年、阿蘇山噴火867年、豊後鶴見岳噴火772年、同じく867年にも噴火しているから安心は出来ない。必ず噴火も起きるのだ。
今、熊本地震は震源域が大分にも延び、専門家は中央構造線に沿い拡がるのではないかと警告しているが同感だ。
清和天皇の時代だったがいろんな自然災害が発生したために「大地の呪われた王」とも言われているらしい。
それによると、貞観地震(869年)(2011年3月 東北地方太平洋沖地震として日本全国に甚大な被害を及ぼしている)に誘発されて7月には肥後国に地震・風水害、同じく大和地震で今の桜井市で6m隆起、断層が露出したという。いま分かっている奈良盆地東縁断層帯が動いたらしい。
だから、熊本地震も2011年の東北地方太平洋沖地震に誘発されているのか。
畑に出て来た断層(同上) |
更には、京都でも827,851,868,880年と群発地震も起きている。群発地震といってもM6.5~7だから大きい。
そして1番心配される関東地震との関連だが、878年に南関東地震M7.4が発生し、京都でも感じたという記録が古文書から分かるらしい。
当時、富士山周辺も心配する動きがあったようだが噴火には至らなかったが、781,800,801,864年には噴火している。
時代は前後するが、貞観地震の再来である東北地方太平洋沖地震以降の日本列島の異変には注意が必要だ。今回の熊本地震もその一つだ。
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