2016年4月24日日曜日

日銀・黑田総裁曰く「物価目標、道半ば」とは、物理パラドックスでは不可能と言うことか

日銀・黒田総裁は「2%物価目標は道半ば」と先月の参院予算委員会で答弁したが、確か「物理のパラドックス」では達成は不可能と言うことではないのか。

物理のパラドックスによると、AからBに行くのに、まずABの中間点C1を通過しなければならないが、さらにその中間点C1からBまでの中間点C2を通過する必要があり、永久にBには到着できないというパラドックスだ。

それを考えると、2%物価安定目標達成は不可能なのだ。言わんや「17年度前半」なんて考えられない。目標達成不可能で責任を取り辞任した方が早い。

新聞報道によると、黑田総裁は「歴史上、最強の金融緩和スキームと言い放ったマイナス金利政策導入がなければ金融市場はもっと悪くなっていた」とも言う(13日コロンビア大学にて講演)。でも、それは検証できない。

しかし、日銀にあっても異論があるのだ。日銀審議委員を去る白井さんは新聞社のインタビューで、「現時点で追加の金融緩和をすべきではない」、「日銀の政策は限界に近づいている」と「17年度前半」は難しいと言ったそうだ。

マイナス金利政策決定会合で反対したのだ。白井さんの後は黑田総裁派の審議委員は選任されたそうだ。

日銀・黑田総裁は益々、「必要なら躊躇なく追加緩和」というし、市場も追加緩和を期待する。

政府の仕事である財政出動、構造改革の必要性が叫ばれ日銀の金融政策だけではどうしようもないのに何故、日銀は突っ走るのか。

企業収益は改善しているが、内部留保は320兆円にもなり、設備投資や賃上げには回らず、消費は冷え込んだままだ。4月に入ってモノの価格が高くなった。マンションの立体駐車場の操作キーを紛失したので注文したら1000円が2000円になっていた(消費税別)。明らかに便乗値上げだ。

融資が増えないのは資金不足ではなく、融資の需要がないのだ。内需不足なのだ。

アベノミクスも頓挫、日銀の金融政策も限界が見えてきた。当然見直しの時だが、政府も日銀も「その正当性」を主張するだけだ。

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