2016年4月23日土曜日

熊本地震(2):分からないことばかりで気象庁もお手上げか

訂正する気象庁の記者会見
民放テレビニュースより
「14日は前震、今回が本震」、熊本地震は分からないことばかりで気象庁もお手上げで責めるのも酷だ。気象庁の今までの知見(国民もそうだ)からすると不思議なことばかりが起きる。14日午後9時26分のM6.5,震度7という大きな地震は、16日に震度7.3が発生し前震になったのだ。

その要因に、今回の熊本地震は100kmに渡り、既知の断層帯が動いているが、そのほかに周辺の未知の断層帯も影響され既に余震は820回を越えている。九州を真っ二つに割る状況だ。この辺は別府―島原地溝帯」と呼ばれている。

震源も当初は北東方向に動いていたが、反対の南西方向も動きが出て来て目を離せない。

更に、気象庁の従来の余震確率も通用しなくなり確率発表を中止しました。

この付近の地震活動は、熊本気象台の発表している概況では震度1以上が2月に3回、3月に6回だったが、4月に入って14日以降820回を越えた。

突然、巨大地震が発生したようなものだ。何故か、前兆はなかったのか。GPS測位データからは異常な隆起が見られ、専門家の間では警告する者もいた。

多くの場合は、事後の検証で「前兆か」と思われる報告がある。

地震学会でも「発生メカニズムが分からないのに地震予知など出来ない」と主張する学者もいるが、「それでも予知技術の開発は必要」という意見が多い。

動物園の動物に聞いたらどうか。今回も異常行動が観察されているはずだ。

それにしても気象庁の「今後1週間は、震度6クラスの地震に注意」という余震予測が人的被害を増大させた結果になった事は否定できない。14日の地震後、家に帰り被害に遭った人も多いという。

又、誰でも考える事だが、中央構造線断層帯、南海トラフ巨大地震への影響も気象庁は本音では影響があるかもしれないと危惧するが、そのまま公表することは立場上、許されないのだ。

今回の地震で的確なコメントの出来ない気象庁を責めるのは酷すぎる。

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