パナマ文書が各国の政治家やその身辺の人間、金持ち達のタックスヘイブン利用を暴露したが、今丁度来日している最も貧しい国であるウルガイのムヒカ・前大統領に言わせると「世界で最も貧しい人たち」ではなかろうか。
新興国はもとより大国であっても政権のトップやその近辺にいる人間が利権や賄賂などで巨額のカネを手に入れることが出来るのはわかりきったことではあるが、一国の政治家が違法性はないと言っても脱税や資産隠しやることはあってはならないことだ。
何の力の持たない国民がセッセと税金を納めている現状を考えられない指導者にその資格はない。
新聞報道では、今回の暴露で50カ国の元・現指導者12人、親族、側近61人にも及ぶと言うから凄い。
プーチン大統領の友人、習主席の親族、キャメロン首相の亡父、今来日中のウクライナのポロシュンコ大統領、アイスランドのグンロイグソン首相の他、パキスタン、フランス、スペインの王室など多義にわたっている。
プーチン大統領に至っては2200億円という巨額のカネらしいが以前は一桁大きい金額が報道されたことがある。
中国の習主席に至っては腐敗撲滅運動で人気を保っているが今後どうなるか。民主化運動がより強まるのではないか。
でも、ロシアや中国は政府指導部が動かないと大きな問題にはなりにくい。「確実な情報ではない」と中国はコメントしているが、ロシアは調査するらしい。
名前の挙がったアイスランドのグンロイグソン首相が責任を取って辞任すると言うからパナマ文書の信頼性は高いのだ。
オバマ大統領は「課税逃れは世界的に大問題」と指摘している。伊勢志摩サミットでも課題になるだろう。習主席はどんな顔で出席するのか。安倍総理がテーマに挙げれば、嫌って出席拒否にでるか。
我が国も国税庁がタックスヘイブンとみられる地域と条約、協定を結んで情報収集しているらしい。
もし、日本の政治家が関係していることが分かったら財務省がそれをネタに政治家に働きかける脅しに使われる可能性もある。野党潰しのスキャンダルになるかもしれない。
国税庁が情報を得れば、どんな使い方をされるか分からない危険はある。
でも1番心配なのは、中国政権への影響だ。中国経済の減速は更に進み、上海株が暴落となると、またまた世界経済は混沌とする。日本にとっては円高が進むのではないか。
最貧国ウルガイのムヒカ・元大統領が来日していた。115万円の報酬の9割を社会福祉基金に寄付していたという人だ。
元・大統領は「貧乏な人とは少ししか持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人だ」と言ったそうだが、時の政権のトップは良く聞いた方が良い。
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