2017年10月1日日曜日

民進党分裂の危機:希望合流組vsリベラルvs無所属でどうなるのか

ゴタゴタの続く民進党 無理して小池さんに寄らず
出て行く者は出て、スッキリした形で党を守ったらどうか
民進党解党もすんなりは行かない。小池さんが選別を始めたために希望合流組と選別で外されたリベラル系、そして単独でも戦える知名度もあり実績もある無所属系と分裂状態だ。前原さんは「全員合流、出来なければ腹を切る」と言ったが、前原、小池の当初会談から方針が変わってきたのか。

東急池上線の電車内で年配の女性が「最近小池さんの顔が権力者に見えてきた」と話していた。知事選で小池さんを応援したのだ。当時は小池さんも謙虚だった。でも都議会議員選挙で優勢になると国政への期待も出て来て本音の権力者の顔が出て来たと見ているのだ。

有権者は、その変化を見抜いている。

小池さんは希望に入る人を「ふるい分け」すると言う。新党は小池さんがトップなのだから、まず政治実績が自分より低い人、そして憲法、安保での考え方が自分に合っていることだ。民進党のように勝手なことを言われてゴタゴタしている状況は避けたいのだろう。それだけ調整力のある人材ではない。

何故、離党者が小池さん寄りなのか。東京選挙区はまだ「小池風」が吹いているので「希望の党」と言えば当選の可能性は出てくる。比例区復活組でも選挙区が与えられれば戦う意欲も湧いてくるだろうし日頃の政治活動にも実が入る。

「生き残り」を懸けたと批判されても当選できればそれで良いのだ。問題は民進党から希望の党へ移った説明と政策の違いだろうが黙っていれば分からない。

ただ選挙区で落選した理由があるのだろう。政党に力がなかったか、自分の力不足もあるだろう。自民候補が強すぎたのかもしれない。

しかし、今度の選挙は小池さんの政治に触れたり、「希望の党」を宣伝するより
も自分の立ち位置を説明しなければならない厳しい選挙になる。

一方、選別でふるい分けされそうなリベラル系議員にとっては大変だ。旧社会党系、旧民社党系議員が混在して、憲法、安保では反対していた。30人ぐらいはいるのだろうか。今から民進党を飛び出して新しい党を作るにしてもリーダーでまとめていける人がいるのか。
ぬるま湯の党内で好き勝手なことを言っていた「つけ」が廻ってきたのだ。離党し共産党、社民党と共闘する手もある。志位委員長は「門戸を開いている」と言っていた。

共産党は4党共闘を裏切り希望の党に走る議員の選挙区には対抗馬を立てるという。2~3万票は持っているから民進党から希望の党への鞍替え議員は厳しいだろう。選挙区で負けて比例区復活だ。

社民党は選挙毎に議席を減らしているが、ここでリベラル系議員は社民党に合流したらどうか。

そして無所属で立候補しようとする人たちだ。少なくとも小池さんより政治実績のある人たちだ。「保守系リベラル」としてこれからの日本政治を「リセット」していって欲しいが、個人でどの程度戦えるか。組織もしっかりしていなければ街頭での「頑張れ」だけでは当選も覚束ないだろう。

15人ほどがメデイアで報道されている。菅元首相のように危ない人もいれば岡田さんや枝野さんのように十分戦える人もいる。野田元首相は民主党の凋落の原因を作った人として批判もされているが「政治を前に進める」ではやる気のあった政治家だ。「先に離党した人の股の間はくぐらない」と細野さん達を批判していた。松下政経塾出身の政治家としては評価すべき人材だ。

合流がゴタゴタしている責任は前原さんにある。最終的に決まっていないのに報道で疑心暗鬼になっていると言うが「腹を切る」度胸があるのか。「自分もどうなるか決まってはいない」とも言っていたが、代表や民主党政権では要職に就いていた人材だ、小池さんいとっては煙たい存在だから「ふるい分け」で落とされる。

恐らく無所属で立候補しても十分に戦える存在なのだ。その前に責任をとって腹を切るのであれば「一回休み」も考えられる。

今、民進党で必要なのは党を残し、離党し小池さんに頼る人は出て行けば良い。保守系リベラル、リベラル系の議員は残って参議院議員と民進党を守ってはどうか。

ただしリベラル系の議員の政策方針は党としての合意形成が出来るように変更すべきだ。好き勝手なことを言っていたことが党のゴタゴタの要因だったことを深く反省すべきだ。

そして党が「保守系リベラル」としての地位を確立していけば小池新党「希望の党」に転じた人が戻ってくるかも知れない。小池頼みの「希望の党」はそんなに長くは続かない。



0 件のコメント: