2018年8月1日水曜日

日銀緩和政策修正:言い訳、副作用は政策の破綻と責任逃れの証か


言い訳しなければならない、副作用を心配しなければならない日銀金融政策を黒田総裁は「今までの政策は間違っていない」とまで言い正当化するが、そんな日銀の政策にいつまでこだわるのか。自分の責任、安倍総理の失政を覆い隠す日銀の姿に哀れさを感じる。

それでも市場は黒田総裁を信用しているのか。薄氷を踏む安倍3選後に首がつながっているだけだ。

今日の新聞によると、長期金利「0%程度」と低い金利水準を維持するも上下倍の変動を含むというが、言い訳は従来の方針を変えたわけではない。当面は現在のきわめて低い金利水準を維持するのだという。また、目立ってきた副作用にも対応できるというのだ。

2%物価目標達成は変わっていない。21年度以降を考えているようだ。今の見通しは18年度1.3→1.1%、19年度は1.8→1.5%と引き下げている。言い訳は問題が解消し緩和策に限界はなく、徐々に高めていくことが展望できるというのだ。

その限界のない緩和策も長期化することによる銀行収益が圧迫している。言い訳として副作用はあるが十分に持続性を高められるともいう。

ETF6兆円の買い入れを軟化し特定銘柄への影響が大きくなるのを回避するという。

市場が注目する出口戦略も金利の引き上げなどが心配され黒田総裁は完全否定した。 

安倍総理は2%物価目標達成を優先する姿勢だ。2%はグローバル・スタンダードだが欧米の中央銀行は未達でも緩和縮小にむけ金融正常化に向かう。IMFの専務理事も各国の事情次第だと容認している。

物価が上がらない言い訳に生産性向上、社会構造の変化、デフレマインド、ネット通販を上げている。省力化に設備投資し人手不足に対応、女性や高齢者の就業が賃金上昇のネックになっているというし国民は値上げに敏感になっているという。

経済は人間の行動だ。象牙の塔でデータばかり解析するのではなく、政策委員は街に出て買い物をしたらどうか。

非伝統的金融政策を推奨するリフレ派学者も大学に帰って教鞭や民間機関でエコノミストとして働いたらどうか。国の金融政策に関わるようなことをやるべきでない。

期待していたトリクルダウンなんて見たことがないと欧米の学者は言うし、アベノミクスはアホノミクスと同志社大の浜先生はバカにする。

今では、白川総裁、木内委員の方がよかったと思っている市場関係者は多いのではないか。

そして日銀も緩和縮小をしているとは言わないが80兆円の買い入れも実態は40兆円になっており縮小傾向だ。黙っていても市場の見えざる手が動いているのか。

朝日新聞(2018.8.1)は「誤りを認め、簡潔に説明を」という。全くその通りだ。誤りを認め責任を取らないのは今の安倍政権の最も悪いところだ。

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