安倍政権寄りの読売新聞(2018.8.14)がその社説「首相3選に意欲」と安倍総理の続投に理解を示したがその理由に「大きな失政はなく」、一定の支持率を維持しているとは可笑しな評価ではないか。
安倍総理の「大きな失政」は誰でも知っている。「モリカケ」問題での官僚の忖度で財務省は信頼を大きく落としたし公文書改ざんは民主主義の根幹を揺るがす結果になった。そして国会答弁では「記憶にない」「記録がない」と答弁し安倍総理を擁護した官僚が出世する人事は内閣人事局制度を私物化し悪用した憲政史上稀なる総理夫妻による事件に展開し、今後も「モリカケ」問題は安倍総理のアキレス腱で外交にも影響するはずだ。
それをどうして読売は「大きな失政はなく」と評価したのか。
憲法改正は改憲の機運を高めようとする首相の狙いを評価しているように見える。自衛隊を憲法に明記し違憲論を払拭しようとする意義は大きいと言うが、国会に提出する自民党草案をどう評価しているのか。
石破さんはこれでは違憲論が払拭出来ないと反論する。
デフレ脱却も出来ずアベノミクスを点検し持続的な成長に資する方策を打ち出せと提案する。
しかし、安倍総理が拘る2%物価目標達成、日銀の出口戦略の遅れに何ら言及していない。経済指標は好転するも国民の生活は苦しい。家計への分配も喫緊の課題ではないか。アベノミクスは既に破綻している。
拉致問題を含め日朝首脳会談に意欲を見せ直接交渉への前向きな姿勢を評価しているが国内向けのパフォーマンスとしか思えない。小泉訪朝で活躍した田中元審議官の言うように「独自のパイプ」の構築が必要ではないか。
そして、最後に「大きな失政」である「モリカケ」問題では首相や周辺の軽率な言動を批判し長期政権の驕りを排し真摯な政策遂行に邁進する姿勢を示せと殊勝な事を言う。
「モリ加カケ」問題よりもっとやることがあるだろうと野党を批判していたメデイアはどこだったか。
今回は石破さんとの一騎打ちになりそうだがポスト安倍を潰し、出馬を妨害するような行為は一政党の総裁選挙とは言え総裁選択につながる選挙だ。公選法違反まがいの行為があってはならない。
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