「FRBパウエル議長vsトランプ大統領」と「日銀黒田総裁vs安倍総理」の違い? 中央銀行の仕事である物価を金利の上げ下げで調整するが、今の日銀は金融正常化に向けての動きがFRBに較べて周回遅れだ。それも安倍総理の物価上昇2%への強い拘りが影響している。
アメリカと日本を比較して見るとどうなるか。
トランプ大統領はFRBの利上げをけん制している。国内景気の動向を考えるとドル高は望まないのだ。一方、FRBのパウエル議長は今後の利上げをどうするか。物価上昇が2%越えの過熱リスクは減ったと言うが「更なる利上げが適切」とコメントしている。当面中立的金利を2.9%においているのか。
中央銀行の金融政策正常化に向け更なる利上げを目論んでいる。最終目標は5%レベルか。
一方、日本の金融政策正常化は厳しい。
安倍総理が2%物価上昇にこだわって出口戦略に否定的なのだ。他の先進国が2%未達でも緩和縮小に向かっているので余計に拘っているのか。自分しか達成出来なかったという欲が出ているのか。
日銀も量的緩和も当初の80兆円から今は40兆円に、かわって長期金利目標も0.1~マイナス0.1%を上下倍程度の変動幅をもたせたり、ETFの買い入れも6兆円から市場の状況で徐々に減額、いずれも弾力的に運用する動きだ。
低金利の副作用は銀行収益を落とし地方銀行の経営難を統合で救済しようとして金融庁と公取委が調整を行っている。
しかし日銀も大きな声では言わないが、市場の様子を見ながら実質は出口戦略に向かっているのか。
金利で景気を調整する金融政策正常化には後れを取っている。
日銀の政策委員は内閣が任命する。同然に今はリフレ派がしめる。リフレ派は異次元の金融緩和支持だが今後どう出てくるか。今顕在化している異次元緩和の副作用にどう対応していくか注目だ。
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