2018年10月18日木曜日

今日の新聞を読んで(183):「安倍化」自民主流と距離を置く穏健派か

読売新聞(2018.10.18)掲載の「分裂社会 米中間選挙」の記事のタイトルを見て、これは日本にも言えるのではないかと考えた。記事のタイトルは「行き場失う穏健派 「トランプ化」共和主流と距離だ」。これを日本の政治意識に読み替えると「行き場失う穏健派 「安倍化」自民主流と距離」にできないか。

日本の政治は「安倍化」自民主流が牛耳っている。野党は弱体化し支持率も数%と低迷、再び政権交代など期待できない。保守vsリベラルで見るとリベラルはどこに行ったのか。

今まで、自民党が長期政権を維持できたのは党内に保守vsリベラルの構図があったからだ。お互いに切磋琢磨し政策を競い合っていた。社会党や共産党も頑張っていたが、如何にせん政権党のリベラルに期待がかかった。

ところが「安倍化」した自民は保守傾向を強め憲法改正、集団的自衛権行使の閣議決定など荒業に出た。圧倒的多数の議席と内閣人事局の権限を使い思う存分身勝手な政策を進めてきた。

自民党内にも良識派はいて反対意見も出てくるが圧倒的多数の安倍派に押され消えていく。

先の自民党総裁選も総理に直結する総裁選でありながら公職選挙法に違反する行為がまかり通った。私はブログで批判したがメデイアは何も言わない・

何か言うと官邸や側近が圧力をかける。ちょっとでも批判すると「それがどうした」と威嚇される始末だ。

しかし、安倍化自民にも良心のある穏健派はいた。

先の自民党総裁選で永田町の自民村の80%が安倍支持だったが、地方党員は安倍支持55%の一方で石破支持45%と石破さんが善戦したのだ。浅黄さんは「善戦と言えるか」とヒョットコ顔で記者にこたえていたが内心では穏やかではなかったはずだ。モリカケ問題で財務省の不祥事が重なっていながら一向に責任を取らず財務大臣の椅子に座ったままに批判が出ていたのだ。

新聞報道によると、米国でも無党派層が増えているという。民主党支持が27%、共和党支持が26%、無党派層が44%だという。しかもこれは共和党寄りの無党派ではなく純粋の無党派だという。

日本ではどうか。メデイアの政党支持率を見ると自民党30%台、だが野党は高い党で6~7%程度、後は1~2%の体たらく。一方で無党派層は40%台を占める。

米国と違うところは野党が林立状態で主導権争いをしているために、国民の信頼を得ていないことだろう。

問題は地方党員の45%、メデイアの世論調査の無党派層40%前後の人たちが今後どう動きか。

安倍総理は期待される政策では最下位に位置する「憲法改正」を大上段に掲げ突き進もうとしている。今国会で提出しようとしている自民党憲法草案(安倍草案?)をめぐり自民党憲法推進体制をお友達で固めてしまった。

石破さんは「改憲案が報告だけなら何も世の中は変わらない」と批判したようだ。確かに改憲条文案を「提出する」と言ってみたり「説明する」と言ってみたり安倍さんの態度なはっきりしない。

公明党の「急がば回れ」と言っているように改正をけん制している。だから公明党外しでの対応になったのだろう。

「安倍化」自民主流のやりたい放題にブレーキをかけなければならない。

とりあえずは統一地方選だ。沖縄県知事選をはじめ市長選で自民党推薦候補が軒並み落選か苦戦している。自民党内にも「参院選は安倍の顔では戦えない」と言う空気が流れているらしい。

だからかどうか知らないが自民党総務会長に加藤さんが座った。ここにも安倍自民化が見えメデイアは一斉にポスト安倍というが加藤さんが自民党の顔になって選挙戦を勝ち抜けるのか。

来る参院選での自民党候補者は親安倍vs反(非)安倍の陣取り合戦になるのか。共食いでどっちが勝つか。

安倍政権は日本会議メンバーで保守政権の色合いを強める。お友達や乱暴を極めた側近で「安倍化自民主流」を固め今後3年間の政権運営を進めようとしているが、自民党内穏健派、無党派層がどう対応するか、注目だ。


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