「安倍化」自民が「安倍化」憲法草案を臨時国会に提出しようとしているが、世界にどういう日本を示そうとしているのか。安倍総理の自衛隊を明記した憲法改正の意志は強いが、世論調査では国民が期待する政策優先度は最低順位、50%の人が改正反対か「急がない」という。特に野党では「議論はすべきだが安倍政権下では反対」という。
終戦直後の新憲法作成時、当時の幣原首相はこれからの世界での立ち位置として「戦争放棄」しかないと考え、マッカーサーに進言し寧ろマッカーサーが驚いたという。
安倍総理は会見の理由に「押し付け憲法」と言うが決してそうではない。むしろGHQの草案だったからこそ民主的内容になったのだ。戦争体験者が日本への帰還船の中で「新憲法を読んで涙した」という声はよく聞いた。他国の憲法はよく改正しているというが憲法学者に言わせると「余分なことまで規定している」のが問題らしい。日本の憲法は余分なことは規定していないのだ。
安倍自民党憲法草案がどんな内容になるかわからないが、自衛隊は違憲論をクリアーするために自衛隊を明記するというが、そんな簡単なことで自衛隊が合憲できるものではない。特に9条2項を維持したままでは違憲論は残る。
憲法9条2項があるために時の政権が暴走するのを食い止めているのではないか。集団的自衛権行使が憲法改正ではなく閣議決定したことからも暴走を許してはいけないのだ。
自民党は憲法改正推進にために憲法改正推進本部の陣容を一新し、今まで努力された中谷さん、船田さんが外され、下村さんが本部長、高村さんが最高顧問になり、最終的に審議する総務会も加藤前厚生労働大臣が会長になす憲法改正へのシフトが固まった。
唯一の動きは公明党が衆参両院の憲法審査会で丁寧な審議を要求したことだがこれで公明党は外された。以前から慎重姿勢だったから当然だろう。
問題は改正案がどんな内容かだ。4項目が上がっているが、憲法9条改正がポイントだろう。はっきりすればメデイアは早速世論調査するだろう。国民の賛否が推定できるが安倍政権は引かないだろう。
自民党支持の若者もしっかり新聞などを読み、学校で議論し、戦争を知らない人たちがどう判断するかだ。
これからの日本の世界における立ち位置を真剣に考えなければならない。政権が言っているんだから妥協するのは禁物だ。
憲法改正論議の前に国民投票法の改正が必要になるらしい。テレビでのCMの制限、資金の上限枠などは資金があり政権党の自民党、日本会議の動きなどをけん制するのだろう。
安倍自民党のごり押しシナリオは、参院選前に国会発議、強行採決はお手の物だ。国民投票まではいくかもしれないが投票結果は安倍総理引責辞任の可能性も強い。自由党の小沢さんも同じ考えだ。
でも国民投票結果の評価に問題がある。
投票率60%、賛成50%では3人に一人の賛成での憲法改正なんて情けない。やっぱり投票率70%、賛成70%ぐらいでやっと半分の賛成になる。
憲法改正なんて簡単ではない。
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