2020年8月31日月曜日

「次の首相にふさわしい人」:国民の人気では石破、永田町自民党議員では菅?

 

 

 

日本経済新聞

調査全体

日本経済新聞

自民支持層

共同通信

石 破

   28%

   28%

    34%

河 野

   15

    18

   13.6

小 泉

   14

    13

   10.1

  菅

   11

    16

   14

岸 田

    6

     9

    7.5

                          日本経済新聞 WEB版

「次の首相にふさわしい人」は誰か、どのメデイアの調査を見てもトップは石破さんだ。他のいかなる候補も及ばない。岸田さんはいつも下位に甘んじている。何が原因か、知名度が問題と言っているが安倍政権で長く外相を務めた経験があるが、昔から外相は人気がないのだ。 

ところがここにきて、菅さんが安倍政権の継承として自民党内で支持を広げてきた。発端は二階幹事長の口説きだというが、二階さんも幹事長続投を狙った行動ではないか。 

人気の低い岸田さんが出馬表明したが、石破さんは総裁選出法により結果が大きく変わっていることを考え、選出法が決まるのを待って決めるのではないか。もし、両院議員総会になったら、菅さんの信任投票になるか。 

残り任期が1年ちょっととはいえ、新型コロナウィルス対策ばかりではない。東京オリンピックもあるし、経済対策、外交、安保と課題は山積だ。アメリカの大統領選もある。 

指導力、国際感覚、安定性を考えると安倍総理継承で菅さん? 政策の変化、新しい政治手法、清潔感、人柄、信頼性を考えると石破さんか 

安倍総理の政策継承といっても「負の遺産」が多い。国会軽視、説明不足、公文書偽造など民主政治の根幹をするがす行為、安倍総理自らの不祥事についての追及忌避、内閣人事制度の悪用などは継承してほしくない。

一方、石破さんは事あるごとに安倍政権を批判してきた。すべてが180度変わるわけではないが、新鮮さ、安倍路線からの脱却も期待したい。

しかし、菅さんの信任投票の動きにならないか。日本の顔として海外で通用するか。外相に経験のある人材が必要だろう。河野さんか。 

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2020.8.30掲載

安倍総理辞任表明(3):なぜ、負の遺産を継ぐ菅さん有力?

yamotojapan.blogspot.com/2020/08/blog-post_49.html

2020年8月30日日曜日

安倍総理辞任表明(3):何故、負の遺産を継ぐ菅さんが有力? 岸田、石破さんは?

 来るべき自民党総裁選に「出るぞ出るぞ」と言っても、実際にその時になると慎重になるものだ。今、安倍総理の辞任で自民党の総裁候補は仲間を集めて会合を重ねているようだが、選挙区へ帰った議員も支持者の考えを聞いているはずだ。

候補者はたくさんいるようだが、最終的には官房長官の菅さん、自民党政調会長の岸田さん、そして人気のある石破さんに絞られると専門家も見ている。

安倍政権からの政策の継続性を考えると未だ態度を示していない菅官房長官か、安倍政権で長期政権を支えた張本人だ。しかし、何を継承してほしいのか。

新型コロナウィルス対策では分科会など専門家の助言があるし、厚労省など関係する官僚は同じだ。そんなに政策が変わってくるとは思えない。逆に官邸の官僚が変われば優先順位などが変わってくるかもしれない。

一方、残り1年ほどの期間、新型コロナウィルス対策ばかりでない。他の政策も必要だ。森友事件の再調査、安倍後援会の「桜を見る会」「夕食会」での疑惑解明ですでに解決済みと調査を回避される危険もある。内閣人事局制度を悪用した人事など、安倍政権の負の遺産まで継承されてはいけないのだ。

岸田さんはどうか。当初は宏池会出身で安倍総理の保守的政策に対してリベラル色を出せば民主政治に戻すチャンスではないかと考えたが、新型コロナウィルスでの生活保障政策では失敗し、求心力を失った。参院選での河井議員の公選法違反、政治資金規正法違反事件は岸田さんに地元広島選挙区だ。おまけに落選した現職議員は岸田派の重鎮だった。

各メデイアの世論調査でも期待が極めて低い。でも今回は出馬に意欲的だ。今回失敗したらもう芽はないかもしれない。

石破さんは世論調査でも圧倒的に期待が大きい。自民党が民意を反映した選択をするなら石破さんだろうが、選出法によっては結果が違う。地方党員などには人気があるが、永田町では不人気なのだ。両院議員総会での選出にでもなれば可能性は低い。

今のところ本命不在の自民党総裁選だ。

しかし、ことを荒立てないためには麻生さんのワンポイントリリーフの手があるが、最近の麻生さんの記者会見での発言には違和感がある。総理としての資質に欠けるのだ。




何時までマスク着用だ!:飛沫は7~8割防ぐ、では飛沫の吸収は

 

                                          2020.8.26 読売新聞

何時までマスクの着用が必要なのか。夏になり熱中症でマスクの着用にも工夫が必要になってきた。町を歩くと早朝の高齢者の散歩ではマスクをしていない人も目立ってきたし、昼間でも未着用者が多くなってきた。元の日常生活に戻る可能性もあるか。

マスクの着用ではその効用と弊害のバランスだ。 

新聞報道やテレビの情報番組で不織布、綿製布、ポリエステル製布マスクの「富岳」をつかった飛沫抑制効果の結果が報じられた。 

それによると、マスク着用時、咳を1回したときの飛沫の通り抜ける粒子の数、隙間から漏れる粒子などがシミュレーションされた結果、どのマスクでも7~8割の飛散を防止することが出来、体調の悪い人、咳などをする人がマスクを着用する効果はあったようだ。 

マスクをして咳をした人の口、鼻、目の周辺に飛沫が集まり、使い捨てと洗顔の大事さが分かる。しかし問題はウィルスの濃度の問題だが、マスクや顔に付着したウィルスは、どのくらい活性化を保持しているのか。 

一方、移らないためにマスクをする効用がどの程度あるのか。私たちは「移さないため」は分かるが、「移らないため」の効用には疑問を持っていた。マスクの乱用は資源の無駄遣いにならないか。 

体調が悪い人はマスクをし出歩くが、新型コロナウィルスでは軽症者、無症状者が多いと聞くと健常者も出歩くときには必要になるのか。 

             テレビ朝日 ニュースの会

テレビの情報番組(テレビ朝日 ニュースの会)で飛散の吸収も2/3を防ぐことが出来るという。

では人ごみの中ではどんな人がいるか分からないのでマスク着用は必要になるし、今、家庭内感染が41%を占めるという。感染者がいる家庭ではマスク着用が必要なのだ。トイレ、シャワーが要注意らしい。特に高齢者と同居している家庭は大変だが、預けることも出来るらしい。

飲食店、会社の会議室、休憩室、食堂など人の集まる場所は必要だろう。 

しかし、人の少ない場所、2m以上の距離が保てる場合、学校での運動など感染の可能性の低いときはマスクをはずすことも可能だ。 

道路わきでは捨てたマスクが目立ち始めた。苦しくなってはずしたのか。拾うと感染する危険があるので注意という。 

兎に角、マスクの着用者が減ってきて、東京の新感染者数も200~250人ぐらいで安定することを期待したい。ゼロリスクはないのだが、インフルエンザの流行期が来る。

安倍総理辞任表明(2):一番ショックは日銀・黒田総裁では

 

今回の安倍総理辞任表明で一番ショックを感じているのは日銀・黒田総裁ではないか。安倍総理の意向を受けて物価上昇2%まで異次元の量的緩和を続け、銀行経営、日銀の金融政策に大きな影響が出てきているにもかかわらず、方針転換が出来ないのだ。 

当初は頻繁に安倍総理と会合をしていたが、最近では何ヶ月ぶりの会合をいうニュースが目立った。

政策決定会合後の黒田総裁の記者会見では「・・・・、万一のとき(景気下落の兆候が見られた時)は躊躇無く更なる量的緩和の実施」という。リフレ派の政策委員が地方で後援するときも同じような発言だ。 

日銀の政策も量から金利へ、ゼロ金利政策だが、国債の購入の「80兆円めど」が撤廃され、機動的に購入するらしい。ETFも12兆円のペースで購入するらしい。その結果、日銀の総資産の8割、485兆円の国債を保持、政府の赤字財政を国債購入で支える「財政ファイナンス」の危険もある。 

財政規律を失い、市場はゆがみ、国債の暴落は日銀の経営を破綻させる。「政府と一体だから」倒産することはないというが、日銀は資本金1億円の会社だ。 

安倍総理の登場で、日銀はリフレ派に占められるようになった。

民主党政権のときは、日銀は白川総裁で、政権も白川さんに量的緩和を強化するように強要していたが、白川さんは緩和な量的緩和しかしなかった。そこに安倍総理が登場しリフレ派を重用、任期が来た政策委員にリフレ派学者を送り込んだ。 

白川さんは、任期6か月を残していたが政府の攻勢を見て辞任した。その後に黒田さんや武藤さん(元財務省事務次官)の名前が挙り、結果として黒田さんが総裁に就任した。 

安倍総理のアベノミクス第一の矢で「2年で2%」、2年で物価上昇2%を達成すると豪語した。しかし7年たっても未達で先送りだ。誰も2%達成が出来るなど考えていないが、日銀は「期待感」を煽り市場の安定を図る。 

何時出口になるのか。国民誰もが考えることだ。国会でも野党議員が「2%を決めた根拠は」「出口戦略はどうなっているのか」など安倍総理を追及した。安倍総理は「専門家は2,3,4%というが、一番達成が可能な2%にした」、「このまま量的緩和を続けるわけにもいかない、私の任期中にどうするか考えたい」と答弁していた。 

その任期中が、1年を残して任期途中の退陣になった。どうするのか。 

日銀がモタモタしている間に、海外の中央銀行も一度は止めた量的緩和に戻っているらしい。 

FRB のパウエル議長は、安定的に2%に達するまで異次元の量的緩和を続けるという。一時的に2%を超えても容認し、一定期間平均2%を目指すというのだ。物価上昇が低迷している今、下支えでインフレを目指すらしい。 

思い出すのはアメリカ発のMMT理論だ。「貨幣の発行権をいる国は、インフレになりまで印刷すればいい」という理論だ。日本をモデルにしたというがFRBが採用決めたのか。

国民生活を守る金融政策は厄介なものだ。新政権が出来、日銀の金融政策にどう対応するか注目だ。黒田総裁の任期はまだ長い。財務省が復権を目指し行動を起こすか。

2020年8月29日土曜日

急加速するポスト安倍選び:菅、岸田、石破?悪い慣習を切り、新しい政治を

 昨日の安倍総理の辞任表明を受け、ポスト安倍選びが急加速しているようだ。菅さん、岸田さん、石破さんの名前が挙がっているが、安倍政権時の悪い慣習を破り、新しい政治への開拓が必要ではないか。

海外メデイアを含め「安倍政権ほど力のある政権は出来ないだろう」とか、「誰がなっても政策の違いはないだろう」と論評するが果たしてそれでいいのか。

安倍政権での説明不足、国会軽視、憲法の安易な解釈変更、恣意的な法解釈、政権運営、責任の無い任命責任、内閣人事制度の悪用などで自らの政権を強化する政治手法がいいと思っているのか。

森友問題などの政権の暗部にメスを入れることが出来ないか。民主政治の根幹を揺るがす財務省の公文書偽造、隠ぺい、本人は否定しているが安倍さん自身の関与の有無など知りたいところはたくさんある。

従来の政権の継続では何の問題も解決しない。新型コロナ対策が変わってはいけないというが、専門家集団、官僚はかわらないから大丈夫だ。むしろ安倍政権でできなかったことをやってみるべきだ。

新型コロナウィルス対策では、情報の公開、PCR検査、新感染者数などデータの正確さと解析、第3波えの対応、東京都と政策の一致を見るためには小池知事の先行、独走を許すな。

そこで名前が挙がっている菅さんはどうか。安倍政権で危機管理をやってきた。政策の継続を考えれば可能性はあるが、安倍政権からの悪い慣習の継続は切り捨てるべきだ。また、海外で日本の顔として通用するか。

岸田さんは安倍さんが推薦する後継者だろうが、国民の期待も低く、最近は求心力の低下がささやかれている。本人は出馬すると断言した。

石破さんは相変わらずの人気だが、永田町自民村では人気がない。総裁選出法によっては可能性がある。一度はやらしてみたい人材だが、今回のチャンスの逃すともう芽はないのではないか。

安倍総理は特に後継者を指名しなかった。指名すると党内が混乱するのだ。小泉さんは「安倍さんでいいのでは」と発言し第1次安倍政権が誕生した。

誰がなっても厳しい状況に変わりはない。






安倍総理辞任表明(1):今さら「負託にこたえられない」とは

 

             朝日新聞 2020.8.29

安倍総理が体調不良理由に「持病再発で、このままでは負託にこたえられない」と最長記録達成直後の辞任表明となった。昨夜のテレビニュースでは詳細が分からなかったので今朝の新聞で状況を確認した。 

「まさかの辞任」という閣僚、議員や経済団体トップの談話が載っているが、本当に辞任想定が出来なかったのか。議員連中は「当然の辞任」などとコメントすると「冷たいやつ」と批判されるのを恐れての「まさか」発言だったのだろう。

27日までのメデイアの報道でも「辞任」を臭わす記事は見当たらなかった。道半ば、後1年ということで何とかなるだろうとでも思っていたのか。 

ここで辞任を表明した理由は「やる気を無くした」のではなかろうか。安倍総理自身の病気の説明では8月に入って潰瘍性大腸炎が再発し、今後の治療法を検討していたという。確かに官邸での安倍総理の動きをテレビ画面で見ると体調不良は良く分かる。 

でもやっぱり「やる気の問題だ」。新型コロナウィルスの対策では失敗が続く。国民が喜ぶだろうと思っていたマスクの配布も「アベノマスク」と揶揄され、税金の無駄遣いが批判された。 

打つ手は小池都知事に後れを取り、小池知事が「やってる姿」を見せるたびに政府に政策に支障をきたした。緊急事態宣言発出が遅れたのも小池知事がロックアウトなど過激な政策を臭わせたため、混乱を防ぐためだったようだ。 

更に悪いことに、官邸内、自民党内で主導権争いが出てきた。今まで安倍政権を支えた連中がいがみ合いを始めたのだ。「今は、菅長官で政権が動いている」などの報道は安倍総理にとっては頭に来たのではないか。 

総理として3選目、1年の任期を残して道半ばでの辞任という。選挙にも強く、一強独裁安定政権を気づいた安倍総理に「もう1期」ということで自民党は総裁任期を2期から3期に延長した。 

本来なら在位最長記録など考えられないことなのだ。すでに政権から去っている身なのだ。 

ところで安倍総理は「在位日数ではなく何をやったかが問題」レガシーを重視する発言をしていたが、第1期、第2期、第3期でどんなレガシーを残したのか。 

安倍総理は、「国民が判断するのか、歴史が判断するのか」というが、「東北地方の復興無くして日本の再生なし」を掲げた東北復興計画、円高、株安から円安、株高への異次元の金融緩和のアベノミクスの3本の矢、400万人の雇用の創出、集団的自衛権などを上げた。 

しかし、3.11東北地方太平洋沖地震、津波、福島第一原発事故で民主党政権時、当時の菅総理が野党の自民党に副総理格、復興担当相の就任を打診したときに、自民党は「民主党に手を貸すことはない」と谷垣総裁の就任を拒否した経緯がある。ところが政権に復帰した安倍総理は事あるごとに被災地を訪問し復興に力を入れていることをアピールする。 

アベノミクスの3本の矢の一つ、「異次元の金融緩和」により「2年で物価上昇2%」を掲げたが、実態は1%程度で未達だ。これには触れず、「雇用が改善したのだから良いじゃないか」と言い出した。 

3期目で何をやったのか。最長在位がレガシーか。寧ろ「負のレガシー」が大きい。更には「政権の私物化」は安倍総理夫婦そろっての疑惑事件は憲政史上まれなる疑惑事件だった。 

安倍総理には民意が分かっていないし、今後は裁判が待っている。

森友事件は、安倍総理が関連する内容の載った文書は隠蔽、改ざんされる公文書管理に重大な欠陥を出し、民主政治の根幹を揺るがしている。総理は国会で十分に説明責任を果たしたと考えているようだが、国民はそうは思っていない。 

加計学園問題での獣医学部開設は規制緩和に名を借りた重要人物の権益付与に協力した。四国からの受験者は全員不合格、学部の施設も先端技術には不十分な施設だという。

安倍総理の後援会活動での「桜を見る会」、「夕食会」は政権の私物化、公職選挙法、政治資金規正法違反容疑がかかり法務関係者660人が東京地検に告発している。東京地検が受理するかどうか分からないが、受理して安倍後援会の悪事を暴露すべきだ。 

また、参院選広島選挙区での河井陣営に1億5000万円を自民党から資金提供したことが河井陣営の裁判でどう解明できるか。安倍総理が関与していることは間違いないが安倍総理は否定しているし、河井陣営は「党勢拡大にため」と投票依頼を否定している。二階さんを人事で無碍に出来ないのはその辺を知っているからだろう。 

辞任後の安倍総理を待っているのは裁判だ。

しかし、最後には「やってる姿」を見せるのを忘れなかった。新型コロナウィルス対策では「政策パッケージ」を、北朝鮮対策では安全保障対策を打ち出した。 

次期政権にも「コロナ対策に全力を」と訴えた。 

一国のトップが「マスクをし弱々しい姿」を海外に見せること、ポスト安倍が政局になっている内政を残り1年続けることは誰が見ても「国益」に反する。 

寧ろ遅すぎた辞任だ。

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2020年8月28日金曜日

小笠原諸島・西之島が沈む?:小松左京さんの「日本沈没」の再現か

 朝日新聞(2020.8.27)の「西之島がなくなっちゃうかも!?」の記事に驚いた。1973年、小笠原諸島の島、沈没とくると、思い出したのが小松左京さんの「日本沈没」だ。日本が沈没することはあり得ないが、小松左京さんの想像力の豊さがわかる。

新聞記事によると、小笠原諸島の西之島が2013年活動を再開、今年に入り活発になってきた。調査の結果、火山灰の組成が変わり、最初は溶岩を噴き出していたが、それが火山灰に変わったそうだ。地下の深いところからマグマが上がってマグマだまりが大きくなり、爆発的噴火になればマグマだまりは空になり、火山が陥没するそうだ。カルデラ噴火となれば島全体が陥没し津波が発生する。

広い地域に大きな影響が出るカルデラ噴火はいくつも例があるのだ。

ところで小松左京さんのSF小説「日本沈没」のストーリーは、197X年夏、小笠原諸島近くの島が一夜にして海底に沈んだ。物理学者の田所教授が小野寺がそう艇する深海艇「わだつみ」に地質学者の幸長と乗り込み調査のため日本海溝に潜った。そこで見たのが海底に走る奇妙な亀裂と乱泥流の発見だった。伊豆半島は地震が発生、天城山は噴火、情報科学者中田も加わり、マントル流に急速な異変が起き、日本列島は2年以内に地殻変動で沈む見解で一致し、日本脱出計画「D計画」が実行されたという構想だった。

さらに、京都、東京に巨大地震、富士山火山帯では火山が相次いで噴火したともいう。京都では宇治ー京都大学グランドー修学院ー三千院を通る花折断層帯など3つほど活断層帯が知られているし、大阪でも上町断層帯は要注意だ。東京はもちろん首都直下地震、関東大震災も予測されている。

小松左京さんは不遇な時代、百科事典を熟読したという。だから発想も現実味を帯びている。

日本が沈没することはないが、今の日本は全国で自然災害は頻発した9世紀に酷似していると専門家はみている。





新型コロナウィルスの本当の姿?:危険なコロナか、否、そうでもないのか

 

そろそろ新型コロナウィルスの本当の姿がわかってきた? 本当に危険なコロナウィルスだったのか、そうでもなさそうなのか。厚生労働省の機関は当初暫定的に「指定感染症」の2類相当にしたが、今、見直しを始めた。

毒性も強く、死亡者も多いということだったが、今は無症状、軽症の感染者が多く、対応する保健所は機能マヒ、医療機関はひっ迫していることを考え見直しするらしい。2009年に流行した新型インフルエンザも当初は1類相当だったが終結宣言も出たことで5類にランク下げされた経緯がある。今回はどうなるのか。  

妙な肺炎患者が出ていると中国武漢の眼科医が警告してから8か月、人から人への感染が否定されていたために当初は油断していたが、感染者が急増するたびに手ごわい新型コロナウィルスとわかってきた。

震源地は武漢だが、日本で感染が拡大したのは中国から欧州に移りそこから日本に入ってきたのだ。入国規制をもたもたしている間に急速に感染拡大した。その間遺伝子が変異しているともいわれた。

東京は人口も多く、歓楽街も抱え、近県都市との人の移動も頻繁で感染者数が多く、「東京由来」の感染が地方に広がっている状況もあった。政府の対策が後手になっている間に東京アラートなど独自の感染防止対策を小池知事は打ち出した。

小池知事はテレビのニュースキャスターよろしく毎日顔を出し、感染者数にコメント、要所要所で標語を発し、かえって危険をあおり「やってる姿」を見せている。

東京の感染者数も500人に近付いたかと思うと100人を切る日もあり、変動は大きいが200人前後に収れんするのではないかとみている。ゼロにはならない。827日は250人、標語は「防げ重症化、守れ高齢者」だ。言っていることは当然だが、小池知事に言われたくはない。皆わかっている。

酒類を提供するカラオケ店、飲食店の営業を夜10時までに短縮する要請を23区内は来月15日まで延長するという。事業者は不満らしい。そもそも10時までと10時以降営業での効果が出ているのか。歓楽街では10時以降が儲けの時間帯なのだという。どんな客層か知らないが、営業時間が長いほど経営も楽なのだ。

営業自粛には補償がつきもので協力金15万円を支給するらしい。これも財源は税金だ。夜遊びしている人のためにそうでない人も収めた税金を使っていいのか。税の公平性に欠ける。

以前は震源地は夜の街、接待を伴う飲食業などだったが、今は家庭内感染、職場感染、会議感染などに広がっている。それでも夜の繁華街で遊んだ人が震源になっているのか。

そして最近、厚労省の専門家組織、政府の分科会が感染者のピークが過ぎたと言い出した。7月末、8月初めがピークで減少傾向にあるという。しかしピークアウトではないらしい。今後減少するか、増えるかはわからないというのだ。 

そんなことは素人でも感染者数の推移をみればわかる。時々テレビの情報番組で7日間の平均感染者数の推移を報じているし、新聞でも実効再生産数を掲載し沖縄の1.2を除く北海道、首都が1、中京、関西、九州は1未満だ(朝日新聞2020.8.25)。データからは収束に向かう期待はできる。

まだ、感染が収まっていないのに政府は「GOTOキャンペーン」を始めた。観光地、施設、業者が訪日客の減少で経営難にかかっているために国内旅行を奨励したのだ。東京だけ感染者数が多いことを勘案し東京発着は除外した。このため4兆円の経済効果がパーになったという。

政府は社会経済活動に軸足を移し経済再開に力を入れる。当然に人が動くので感染拡大の要因にもなる。 指定感染症の類見直しは歓迎だが厚労省は見直しに慎重だという。必要があるのに入院しない例が増えると感染拡大につながるのだ。

ワクチンの開発も進んでいるらしいが、急ぐあまり安全性の確認がおろそかになる。政府は開発機関と供給契約を急いでいる。

一方で、「自然免疫説」などが出てきて日本では死亡者数が少ない理由に挙げている。第2波、第3波などないのだ。 

WHOのテドロス事務局長は「感染拡大防止にリーダーが先頭に立って行動を」という意味のメッセージを発していた。昨日テレビの情報番組がスウェーデンの成功例を放送していた。お国柄にもよるが、大事なのは政府が情報を公開し、国民に信頼されることが大事だという。

日本はどうか。政府や東京都、各自治体がまちまちなことをやっている。PCR検査数も少ない、発表するデータに東京都と厚労省に基準の違いがある。安倍総理は国民の前に出ず、やっと28日に記者会見するらしい。 

新型コロナウィルス対策が「日本モデル」として成功したかのように発言しているが本当はどうか。

GOTOキャンペーンに東京を加えるかどうかを9月に専門家会議で検討するらしい。もし東京が加えられたら私は「堂々と東京ナンバーの車で実家に帰るぞ」と考えている。

2020年8月27日木曜日

安倍総理の「続投か、退陣か」の決断のポイントは「国益」がどうかにある。

世界が新型コロナウィルスの感染拡大防止、経済再開という「国難」にあっているときに、各国のトップが精悍に陣頭指揮を執っている今、日本のトップが「マスクし弱弱しい姿」を見せることは誰だって国益を害していると思う。

しかし、おおっぴらにそうとは言えないのだ。

だからこそ、安倍総理自身が考え、決断することだ。どちらが国益にあっているか。第1次安倍政権の最後を考えると、重視しようと考えているであろう自分のメンツなど2の次なのだ。

問題は「国益」なのだ。

 

2020年8月26日水曜日

飛び交う安倍総理の重病説、退陣説

 

米大統領選でのバイデンvsトランプの選挙戦に気を取られていたが、国内でも安倍総理の重病説、退陣説が飛び交い政局となってきた。きっかけは人間ドックに続き検査、さらに再検査で安倍総理の持病である潰瘍性大腸炎が悪化したのではないかと憶測を呼んでいる。

メデイアは情報番組で安倍総理の病状を専門医を招いて解説する。 

難病と言われる潰瘍性大腸炎をアサコールとかいう薬で治療しているらしいが、効き目が悪く他の薬剤との併用を検討しているらしいと言う。そのために検査という。 

期間が長くなればガン化も考えられるらしい。専門医の話だ。

慶応病院への人間ドック、検査、再検査がいろんな憶測を呼んでいる。想像するに人間ドックはおそらく精密検査だろう。最初の検査は何か新しい兆候が見えたので再検査だ。再検査と言われているのは、おそらく主治医から詳細な病名、症状が説明されているとみる。 

安倍総理は公務に復帰し、精力的に公務をこなしているようだが、すでに覚悟はできているはずだ。28日に記者会見をするらしい。

この難病はストレスが禁物だ。政権を途中で放り出した第1次安倍政権の時は、年金問題、閣僚の「政治とカネ」の問題でストレスは溜まっていたはずだ。前の農水相が政治とカネの問題で辞任した後、新たに任命された赤城さんも同じ問題で追及された。顔にばんそうこうを張っての記者会見は異様だった。記者の質問に「問題なし」を繰り返していた。

そして今回はどうか。以前のストレスは外交、野党つぶし、憲法改正、集団的自衛権、人事などでストレスの解消ができたが、新型コロナウィルスでは自らストレスをかぶらなければならなくなるとともに、官邸内、党内の主導権争いで自分の思うようにならなくなった。 

ストレスは第1次政権の時以上にたまっているはずだ。

G7があれば行くだろうが大統領選後に先送りされた。今、外交をやってみても海外のトップは安倍総理の病状をしっかり調査しているはずで、まともには相手にされないだろう。トランプ大統領だって友好関係を維持しているといってもビジネス中心だ。まともに相お手にはしないだろう。

28日の記者会見でそんな話が出てくるかメデイアはいろんなケースで番組編成を考えているだろう。

しかし、安倍総理にとって大事なことがある。海外に向け「マスクをし弱弱しい総理の姿」を見せることが国益にかなっているか」を自ら考えるべきだ。世界が国難を抱えているとき精悍なトップの姿こそ重要なのだ。自分本位の考えではなく国益を考えた判断が必要なのだ。

2020年8月25日火曜日

今日の新聞を読んで(385):マンション管理の問題点は、国交省登録の管理会社にある

 

マンションは多くの区分所有者が占め、それぞれ考え方が異なるし、管理会社が「何でもやります」式の提案をするから名義貸しの状態で管理会社の好き勝手に管理される。悪いことに国交省は,たいした審査もせずに業者として登録してしまう。だからデベロッパー系の管理会社は何の努力もせずに親会社の分譲したマンションの管理が出来る。 

確かにマンション管理は大変だ。老朽化したマンションの管理、建て替え問題、区分所有者が高齢化のために理事会組織が結成できずマンション管理が滞る。2回目の大規模修繕工事では高額な修繕費の不足を生じる。

マンション管理は誰もやりたくない。だから理事は各フロアーから2年交替で順番に選出される。マンション管理の知識が特にあるわけではなく、ほとんどが無関心だ。すべてが管理会社お任せだ。

管理会社にとっても会社にマンション管理のマニュアルがあるわけではなく、多くの管理会社が「担当者任せ」の状態で、能力のない担当者に当たったら「運が悪かった」と諦めるしかない。

ひどいときは総会や理事会の議題を決め、議長の役までやってしまう。理事長や理事は楽だから任せっぱなしになる。そこに目をつけ管理会社は「手抜きの管理」をやってしまう。 

議事録も管理会社の担当者が作成してくれる。安心していると大変だ、自分の都合のいいように書かれる。管理会社への要求など無視されるか内容を矮小化される。

こんなこともあった。総会で重要事項に関して疑義があり質問したが総会では管理会社からの説明が無かったが、総会の議事録では回答欄が設けられ審議が終わった格好になっていたのでクレームをつけた。更に重要事項ではあるが一担当者が自分の考えを書いている。重要事項は管理会社と管理組合がマンション管理に関する契約の基本事項であることが担当者には理解されていないのだ。 

驚いたことに予算や決算を理事会で審議せずに総会で提案されることもある。だから理事に「一般会計の予算はいくらだ」と聞いても誰も答えられない。これじゃコストダウンなど出来ない。 

そういう問題を見過ごして管理会社に任せっぱなしにしていたが、2回目の大規模修繕工事で高額な工事費が不足していることが分かり始めて管理会社に任せっぱなしはまずかったということが分かる事例が多いのだ。

一時金として数百万円を徴収するか、毎月の管理費を数倍にして徴収するかということになる。管理会社は管理組合の問題だから良い対策は出せない。仕方ないから管理組合が主導で対応することになる。

私の住んでいるマンションの管理会社もデベロッパー系で、他の地域で管理費の横領事件を起こした。その前に「7年の節目だから会計監査を専門業者に委託したらどうか」と総会で提案したら、「○○管理会社のどこが悪いんですか」という発言が飛び出した。ブランド力は影響が大きい。 

マンションの円滑な維持や管理を促す改正マンション適正化法が先の国会で成立したという。管理組合に自己責任を促すのは当然としても、問題は管理会社の質、契約を取りたいために「なんでもやります」という姿勢にある。

要は国交省が管理会社への指導を強化し、管理会社の質の向上を図ることだ。質の悪い管理会社を申請があれば登録する。そこに問題があるのだ。登録された管理会社はそれなりの力を持っていることを国は補償すべきだ。

管理組合の主導するマンション管理の方向性を邪魔しているのは管理会社のマンション管理のやり方にある。

ひどい管理会社が多すぎないか。

安倍総理!「散り際が大事」:長期政権をレガシーに早期の退陣を

 

安倍総理の立場が急変してきた感じだ。居並ぶ政治家を差し置いて長期政権を達成した。でも安倍総理は「政治においては何日間在職したかではなく、何を成し遂げたかが問われる」と記者団の前で述べた。

健康不安がささやかれ退陣の芽も出てきた昨日の官邸でのコメントに「すべての国政選挙で力強い支持をいただいた国民のおかげ、心からお礼申し上げたい。大変厳しいときにあっても、至らない私を支えてくれたすべての皆様に感謝したい」とのあいさつは何か退陣を暗示する内容ではないか。

安倍総理はすべてわかっているのだ。長期政権でも残せるレガシーは何もない。挙げておけばすべてが「負の遺産」なのだ。しいて言えば野党つぶしにかかった国政選挙でことごとく勝利したことだけだ。 

そして一番気にしているのが、①河井陣営へ1.5億円の政治資金を交付したこと。当時広島選挙区では自民党は2人の候補者を立て全員当選を狙っていたが、岸田派の現役が落選した。1.5億円という巨額の資金は総裁である安倍総理の許可がないと出資できないと皆見ている。二階さんも内容は知っている。二階さんをないがしろにすると「ばらすぞ」と脅されているかもしれない。

②自らの後援会の「桜を見る会」その前夜の夕食会の公職選挙法違反、政治資金規正法違反疑惑、自らの後援会の政治資金規正法違反では屁理屈を並べた言い訳が「安倍方式」と言われ違法ではないと主張したことだ。これには660人に上る法曹関係者が地検に告発した。専門家は怒り狂っているのだ。

③森友事件で自殺した近畿財務局の職員の妻が国と当時の理財局長を相手に損害賠償を提訴したことだ。再調査を「必要なし」と安倍総理は判断したが、裁判中にどういう資料が出てくるか、新しい状況が出てくるか。注目なのだ。

お隣の韓国では大統領をやめたとたんに大統領時代の悪事で有罪判決を受け、刑務所生活をしたり自殺者が出たり混乱している。検察が強すぎると改革を試みたが失敗した文大統領も気が気ではないのだ。

悪事にレベルからするとそこまではいかない安倍総理だが負のレガシーは大きい。 

東京オリンピック、パラリンピックも先行き不透明で、WHOは新型コロナウィルスは2年は続くとみている。IOCがWHOに開催の助言を求めるとしたら「NO」だろう。あれほど「誘致ではしゃいだ」安倍総理だ。一人で全責任を負ったらどうか。

これだけの持病を抱えて、「さらに任期いっぱい頑張りたい」は無理な話だ。ここは潔く責任を取って退陣すべきだ。「俺が責任を取るから部下に責任はない」と一言言えないのか。

 

財政健全化「何処へ」:日銀頼みが規律を失い、市場はゆがみ、IMF管理?


財政再建、健全化が言われて久しい。2020年PB黒字化を目指していたが2025年度に先送り、今まで一度も達成できず一般会計の赤字を国債発行でまかなう。日銀頼みは財政規律を失い、市場はゆがみ、国債暴落は日銀の経営破たん、日本がIMF管理下に入る日が来るのか。 

日本の経済、財政状況は悪化している。日銀展望レポートによると物価上昇も2022年0.4~1%の見通しで、異次元の緩和から10年、一度も2%を達成していない。「低成長」、「低インフレ」、「低金利」が日本経済の特徴になり世界の中央銀行も「日本化」が進む。

FRBも政策金利は0~0.25%、23年以降も続くらしい。ゼロ金利下での金融政策の選択肢は狭まることは日銀も同じだ。物価上昇も1.7%、失業率も9%を超える。

財政試算も悪化、2021年度にV字回復を目論んでいたが断念、PB黒字化も難しい状況で2025年度時点でも7.3兆円の赤字だ。

コロナ対策で支出は増える。20年度の歳出は160兆円になり、新規国債発行も90兆円で巨額な経済対策のためだ。

政府は「感染防止」と「経済活動」の両輪政策を進めているが歳出改革は必要だ。

政府の無謀な財政出動に日銀が無条件に応じることは「財政ファイナンス」の恐れがあり政府、日銀は否定するが海外からは疑問視されている。国債増発は金利上昇の圧力がかかり日銀は国債購入を増加させ金融緩和を明確にした。政府の経済対策と財政出動に日銀の政策がセットされているのだ。

当初、量的緩和だったが金利政策にウェイトを置くが、「80兆円めど」を撤廃、機動的に購入するという。 

財政ファイナンスは政府の財政規律を失わさせる。米国では借金の上限が決めれており、変更する場合は議会の承認が必要なのだ。米国がデフォルトの危機としばしばいわれているが、その都度議会が承認し回避している。

日本は財政規律があいまいだ。今回の補正予算でも10兆円の予備費が認められている。国会を閉会しても予算執行が困らないようにするためらしい。国民にとっては税金を何に使われるかわからない。予算の民主化に反する政府の姿勢だ。

日銀の総資産を聞いて驚く。資産は6045000億円というが8割にあたる485兆円が国債らしい。ETFも年12兆円のペースで購入している。国債が暴落する羽目になると日銀は経営破綻だ。しかし、政府と一体だから大丈夫という説もあるが日銀は資本金1億円の会社なのだ。 

日銀の金融政策も市場をゆがめているのだ。新型コロナウィルス感染で景気悪化、株価下落が考えられるが、それに反して株価はコロナ以前の水準だ。「市場に見えざる手」など働いていない。

市場はゆがんでいるのだ。何か事があるト一気に株は暴落だ。日本は年金の維持ができなくなる。

また、日本の国と地方合わせた借金は国債発行残高で964兆円、GDPの190%になる。先進国一悪い状況だが、対外純資産もあり問題ないという専門家もいる。

財政赤字も先進国はIMFのいうGDPの3%以内にコントロールしているが日本は例外が認められている。日本はGDP500兆円とすると3%は15兆円だ。それ以上の赤字国債に頼っているのだ。世界がいつまで容認するのか。

政府と日銀のタッグは財政規律を失い、市場はゆがむ。日本がいつIMFの管理下に入るのか。それまでに財政上の改善が進むのか。

 

 

2020年8月24日月曜日

情けないが、これが安倍総理のレガシーか


安倍総理が居並ぶ政治家を抜いて連続在職最長を記録したとメデイアは報じるが、評価する声は聞こえない。なぜかというと「これはというレガシー」が見つからないのだ。逆に「負のレガシー」はいくらでも挙げられる。民主政治の根幹を揺るがす結果になったのだ。

2012年、安倍さんが自民党総裁選に出馬した。同じ派閥の長であった町村さんも出馬する異常な自民党総裁選だった。地方党員も含め人気があった石破さんが予備選では1位になったが、自民党議員だけによる本選挙で安倍さんが選ばれ、返り咲いた。

どうして安倍さんだったのか。思い当たることが無いが、石破さんは自民党が下野し大変なときに離党したことが影響しているのか。菅さんたちが必死で安倍さんを担いだ。第1次政権の汚名を挽回したかったのだろう。

しかし最初はうまく行った。円高、株安に悩む日本経済を正当派でないリフレ派の主張する量的緩和で円安、株高に転換し経済再生のきっかけを作り安倍総理が評価を得たかに見えた。日銀の政策委員はリフレ派で占められるほどだ。

アベノミクスの当初の目標は「2年で物価上昇2%」だったが達成時期を先送りしながらいまだ未達状態だ。目標達成が出来ないと見ると「雇用が改善したからいいではないか」と言い出した。 

そして危機管理が評価されていた安倍政権でも経験したことがない「国民の安全、健康」にかかわる分野で、新型コロナウィルス感染拡大にあたり生活、事業支援策、感染拡大防止策で右往左往する結果、支持率を落とす結果になった。

民主党政権での3.11東北地方太平洋沖地震、津波、福島第一原発事故も国民の安全に大きく影響する事態で当時菅直人さんも苦労したと思う。「あの悪夢のような民主党政権」とことにつけ安倍総理は揶揄したが、今は「あの悪夢のような安倍政権」といわれかねない。

このような非常事態は政権にとっては「運が悪かった」ということだろうが、どの政権であっても対応は厳しい。

長期政権が在職日数を最長にしたが、首相秘書官、補佐官も在職が長くなり政策が偏りすぎた感がする。谷垣さんもそこを指摘していた。民意が挙ってこないのだ。どうしても出身官庁の政策に影響される。

「政治とカネ」の問題では閣僚の不祥事が続いた。その都度「任命責任は私にある」と言いながら責任を取ったことがない。だから政治家の責任もあいまいになってきた。最後は自らの「桜を見る会」などで公職選挙法、政治資金規正法違反疑惑が出てきた。

側近政治、内閣人事制度を悪用した。側近連中がアドバルーンを上げ安倍総理の意向を臭わせ、あらかじめ反対の芽を摘み取った。安倍総理自身が汚い仕事をしなくて良かった。

「モリカケ問題」では夫婦で私利私欲に取り組んだことは憲政史上まれなる疑惑事件を生み出した。究明を妨害する安倍政権にとって未だかって国会で追求されている。国会で追及されるのを嫌って野党が要求する臨時国会の開催を拒否している。

また、国会軽視もはなはだしかった。集団的自衛権行使は閣議で憲法解釈をやってしまったし、重用する○○審議会で打ち出す政策にお墨付きを得て国会での審議をおろそかにする。時間がきたら強行採決だ。

数の多さに物を言わせた国会運営だが、自らの不祥事を追及されるのを嫌がり野党の国会への出席要求を拒否した。森山自民党・国対委員長の発言を新聞で見るたびに「哀れさ」を感じる。

そして今、「国会を開かず」「閉会中審議に出ず」「記者会見せず」の安倍総理の姿勢は職場放棄で、「休養がほしい」にいたっては海外のメデイアの顰蹙を買った。

安倍長期政権は何を残したか。憲法改正は進まず、拉致問題は北が相手にしてくれない。北方4島問題は返還のハードルが高くなった。尖閣諸島問題も米政権のけん制に期待するが効果は薄い。頼みのトランプ大統領もビジネス優先の外交では何時までも頼れない。

安倍総理にとっては「負のレガシー」しか残せなかった在職最長政権になった。

2020年8月22日土曜日

バイデンさん頼みます;同盟国として日米関係の公正、公平化を

 バイデンさん頼みますよ。米大統領の外交は私たちの国にも大きく関係する。同盟国として日米関係の公正、公平化を求めます。日本の自民党政権は長く日米同盟、特に大統領との友好関係を築くことに長期、安定政権の基盤を築いてきた。

しかし、安倍政権になってオバマ前大統領との関係以上にトランプ大統領とは異常な友好関係を築いてきた。他国の首脳が距離を保っているときに、ゴルフ外交、お土産外交は恥ずかしいほどだ。

安倍総理は友好関係を築いていると思っているだろうが、トランプ大統領にとってはビジネスだ。「何か言うとすぐ買ってくれる」と言ったことがあるし、ボルトンさんの暴露本では友好国の説明をしたとき日本に対して「真珠湾攻撃があったではないか」と嫌悪感をあらわにしたという。安倍総理の友好関係なんて国益に無関係だ。 

共和党で親日派といわれたアーミテージさんも「何時までもトランプ大統領であるはずはない」と警告したほどだ。

今、大統領選の予測ではトランプさん41%、バイデンさん50%、米大統領選に向けた世論調査だ。バイデンさん優勢といえるが油断は出来ない。接戦州での勝敗が全体の結果に大きく影響する。総得票数ではないのだ。

「トランプ大統領が再選なるか」以上に「民主党候補者が誰か」が話題になった。当初は急進左派のサンダースさんが中道派バイデンさんを抑えていた。

サンダース陣営には若者が集まり政策をつめるようになり圧倒的に優位だったはずだ。

中道派バイデンさんはオバマ政権で副大統領を8年やったというが実績はわからないが、手堅さが認められたのか。サンダースさんを抑えて民主党の大統領候補に押され、指名受諾した。 

ハリスさんを副大統領候補に指名したことで人気が一気に上がった。バイデンさんは78歳、2期目はないと考えるとハリスさんが大統領候補になる可能性が出てきたのだ。米国初の女性大統領となると話題は尽きない。

日本だって、国民民主と立憲民主との合流で野党第一党が150人規模になった。もし政権をとった時の総理、副総理、財務相、官房長官を発表してみたらどうか。安倍政権と比べてみるのもいいではないか。

バイデンさんはトランプさんの生み出した暗闇、分断を終わらせたいという。投票してくれない人のためにも懸命に働く、同盟国、友好国とともに立つとも言う。トランプさんの政治姿勢を批判している。

新型コロナウィルス感染拡大は米国が世界最悪の感染者数だが、これに取り組み米国を守るという。不況対策、人種差別、気候変動、最低賃金あげ、同盟国重視政策だ。

バイデン陣営は「反トランプ」で「民主党を団結」しようとしている。 

一方のトランプ大統領は「バイデンは最後の悪夢」と自由貿易協定で労働者が失業、産業の衰退、都市の疲弊をもたらしたという。

トランプ大統領の「アメリカ第一」、同盟国の絆を害するような政策が続く。日本だって例外ではない。最近ドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領はトランプ大統領と距離を置くようになったが、安倍総理はどうなのか。

日米同盟強化と言っても中国の尖閣諸島領海侵犯では日本は日米安保で中国をけん制しようとするが、アメリカは「厄介な問題」にはかかわりたくないようだ。 

オバマ政権時は、最後の方でやっと「日米同盟の範囲内」とコメントしてくれたし、トランプ政権でも日本政府の再三の要求に「尖閣は日本の施政権内」とコメントしてくれたようだ。

自民党政権は日米同盟強化で政権基盤お強化を図っている。だから新しい政権が誕生するとまずアメリカ詣でだ。アメリカ大統領が訪日すると親密さをPRする。伊勢湾サミットでの安倍総理はオバマ大統領に付きっ切りだったし、トランプさんが大統領になると決まったら、安倍総理は即トランプ詣でだ。 

最近国際政治でトランプ大統領が一人浮いてくるとトランプ頼りの安倍外交も影響が出てくる。

在日米軍事費の負担増を臭わせる。今思いやり予算2000億円だが5倍の増額を要求するらしい。1兆円規模だ。トランプ大統領は米軍が日本を守っていると誤解している。沖縄の海兵隊は沖縄に駐留することでアメリカが海兵隊を維持するためには一番経費が安いのだ。ドイツや韓国では応じなければ撤退、縮小すると脅されている。

米国の高額な兵器購入で防衛費は急増している。トランプ大統領に頼みごとをすると手土産が必要だ。「シンゾーに何か言うとすぐ買ってくれる」と言ったことがある。北朝鮮の脅威を煽っていればいくらでも軍事費を増すことが出来るのか。

レーガンー中曽根以来米大統領との友好関係は日本の総理にとっては力なのだ。外交で自信がないからそうなったのか。 

憲法9条、自衛隊は日本が国際舞台で活躍するには足かせになる。特にアメリカが紛争国などで警察活動するには日本の支援が必要なのだ。昔、アーミテージさんが「ショー ザ フラッグ」と日本に言ってきたことがある。「カネではなく人を出せ」ということらしかった。

そのためには自衛隊を派遣するしかないが、今度は同盟国が敵から攻撃されたときにどうするかが問題になり、「集団的自衛権行使」を閣議決定してしまった。憲法解釈を閣議で決定してしまったのだ。

拉致問題を含め、北朝鮮の各ミサイル開発は日本の安全を脅かす。6カ国協議に変えてトランプ大統領が金委員長との友好関係で2人で解決しようと米朝会談を繰り返したが、北の核施設の放棄も不十分で会談は進んでいない。それでもトランプ大統領は金委員長との友好関係を重視する。 

米朝会談は不発でもトランプ大統領は友好関係を維持しようとする。ボルトンさんの暴露本でその理由が分かった。トランプ大統領は北朝鮮の開発にビジネスチャンスがあると思っているのだ。トランプ大統領には任せられない。6か国協議に戻すべきだ。 

果たしてバイデンさんが大統領になるとこれらの日本が抱える外交問題も改善に向かうのか。

2020年8月21日金曜日

新型コロナ第2波で大切なこと:政治家、専門家に惑わされず、今何をすべきか

 

メデイアは東京の新感染者数をトップで伝え、情報番組はどの局も同じような内容を流す。コメンテーターも固定されてきたようだ。危機を煽るコメントから冷静な解析に移ってきたか。

東京ばかりが何時も多いと思っていたら東京が186人、大阪が187人、クラスターも発生、そういうこともあるのだ。それでも政治家と専門家の見解は違うことが多い。 

新型コロナウィルス感染の実態はどうなのか。日々の感染者数の比較だと凸凹の数値だが7日間の平均ではピークを過ぎているという確かにそう見える。8月上旬に減少に向かっているようだ。

実効生産者数1をきっている。沖縄は下火だと専門家が言えば、沖縄の担当者はとんでもないと批判する。

ところで感染症学会の理事長が「第2波真っ只中」と言及したことが新聞に大きく報道されたが、素人は実感でそう思っているが、政府は否定する。第1波は3月末から2ヶ月、15000人、第2波は6月末から2ヶ月40000人だ。

ところが西村さんや菅さんは「定義があるわけではない」というが西村さんは「大きな波、重症化に警戒」という。加藤厚労相は「緊急事態宣言発出は専門家の意見を聞いて」と慎重な発言だ。 

今日のテレビのニュースで東京の感染者数のデータを見て、専門家はピークは過ぎているという。根拠は実効再生者数が1をきっているのだ。理論上は収束に向かっているのだ。しかし、若者層から40台へと感染者層が移っているし、家庭内感染の割合が上がってきた。家庭内で軽症者や無症状者が家族や同居する高齢者に移す危険がある。

自分は移っているのか、大丈夫なのか。相変わらずPCR検査が問題になる。検査をやればやるほど陽性者も増える。隔離をどうするかが問題で医療体制逼迫につながる。

従来の感染症学にドップリつかっている感染症学者や公衆衛生学者ほど蓄積された知識が禍し感染防止の妨げになっていないか。初めて感染症に接する学生のように一つ一つ学ばないと正しく理解できないのではないか。 

テレビに映る専門家は皆同じことを言う。データの見方によっては違いがあり将来予測も難しい。飛沫感染、接触感染が重要視されていたが、新たに空気感染の危険も出てきた。こうなったら「はしか」と同じだ。

私たち国民は、報じられる情報を元に、「どう行動するか」考えることの出来る人こそ「国の宝」と比叡山の開祖の伝教大師・最澄が「一隅を照らす」で若い弟子たちに教えている。

しかし、テレビや新聞で情報を見て考えている年配者に比し、余り見ず真剣さの欠如した若者もいるだろう。

新型コロナウィルスの本体がどうあろうとやらなければならないことがある。 

○若者をはじめ、行動力のある人は動き回るが、感染の危険のある場所、安全対策の採られていないと思われる施設には入らない。自ら行動を制限することだ。感染経路不明者が50%になるが、本当に不明なのか。まずいから隠しているのではないか。本当に感染が分からないのであれば空気感染が疑われる。

○接待を伴う飲食業はリスクの高い業種だ。案全対策をとることは当たり前だが、従来からの業態を維持すること事態が間違っていないか。ウィルスコロナと共存する時代では、廃業も考えるべきだ。「公共の福祉」と「職業選択の自由」をどう考えるかだ。 

○休業補償を要求するのはエゴだ。最高裁判例では「公共の福祉」の観点から私権が制限されるのだ。

長丁場だ。やることはわかっている。