物価高にあってこれでは国民の生活に影響が大きいのに、日銀。黒田総裁は円安の要因になる「金融緩和の継続」を決めると、政府は物価高にための生活支援にために29兆円の補正予算を組んだ。赤字財政は結局は国民負担になる。
物価高の局面にあって政府と日銀の考えが大きく異なっているようではないか。政府の判断が違えば政治家だから選挙によって国民の信任を受けることになるが、日銀の総裁は誰が信任しているのだ。国会の承認を得て政府が選任するのであれば一応国民の信任を得ていることか。
今の円安は、日本の経済力の低下もあるが、米国との金利差が要因に一つ出ることは明らかだ。それを縮めるためには米国が利上げのスピードを落とすか、日本が金融緩和をやめ、利上げに移るかだが、住宅ローン、国債価格への影響を考えると黒田総裁は踏ん切りがつかない。
一方政府も統一教会問題や物価高問題、さらには統一地方選、場合によってはっ衆院の解散総選挙が控えていることを考えれば、今の支持率下落を食い止め、挽回する必要がある。そのためには税制出動だ。生活支援などで29兆円の補正予算を組んだ。
しかし、赤字財政のために国民の負担になる。すでに1000兆円を超える借金の上積みだ。
この政府の判断の是非は選挙で国民に信を問うことになる。
日銀・黒田総裁は物価上昇が2%を超え2.9%までなっているが「賃上げを伴わない物価上昇は好ましくない」と言う。「今年度末までに物価上昇は落ち着き、来年度は物価が下落する」と見ている。
日銀の決定会合後の会見でも「今後2~3年は金融緩和を引き締める方向に修正する必要はない」と言いだした。黒田さんの任期があとわずかなのに数年後のことまで言及したので顰蹙を買ったようだ。
黒田さんはアベノミクスの第一の矢で安倍さんに登用されたが、今はその安倍さんも居なくなった。誰を庇護と考えているのか。
市場は黒田さんの任期中は現在の金融緩和策維持と考えるだろうが、次の総裁人事が出てきた時点で「縮小→利上げ」も考えるべきだろうが、すでに想定内になっているのではないか。
米国の協調介入は期待できない。イエーレン財務相は「市場に委ねる」考えだ。表向きなのか「日本の為替介入の話は聞いていない」という。
だとすると、為替介入は限界がある。直ぐに使えるカネは20兆円と言われているがすでに半分は使っているはずだ。
市場、国民は慌てないように「縮小→利上げ」の考えも含めて経済活動をしたほうがいいのではないか。
0 件のコメント:
コメントを投稿