国民の半分以上が反対した「国葬」を強行し、「弔問外交」を果たせたと岸田総理は言うが、首相側近は「外交で成果を出しても決定プロセスで批判を受ければ解決にならない」と真っ当な意見が出ているし、官邸内からも「今回は失敗だった。このままでは支持率が落ちてしまう」と言う。
国葬前から言われていたことではないか。
岸田総理は臨時国会に臨み世論が反発する課題が多く、安倍の残した宿題だという。安倍元総理が生きていれば何かと重みになって岸田リュウのやり方が出来なかっただろうが、安倍なきあとも安倍を尊敬する自民党政治家は多い。如何に安倍派が右往左往していようと岸田が間違えれば反発を暗い、政権基盤ももろくなる。
その重要課題が、「防衛費の大幅増額」「原発の新増設、建て替えの検討」「社会保障改革」「大胆な金融緩和を続ける黒田総裁の後任人事」を朝日新聞は挙げている。
防衛費はGDP1%枠を超えて2%になろうとしている。10兆円規模だ。北朝鮮の核開発、ミサイル発射、尖閣諸島への領海侵犯、台湾有事の際の日本有事への対応は日米同盟強化による「米の核の傘」を期待している。
トランプ前大統領と良好な友好関係を築いたといっても背景には巨額な軍備の購入である。役立つかどうか分からないイージス・アショアなど採用を急ぐ甘利検討不十分の結果になっている。
岸田総理でバイデン大統領と会うたびに巨額の兵器購入話など無理だろう。それよりも右肩上がりの防衛費をどうするかだ。
原発についてはウクライナ侵攻でのエネルギーの高騰もあり、国民生活は苦しくなっている。電力不足に古い火力発電所を再稼動させている。
しかし地球温暖化対策でのCO2排出量ゼロを目指す計画を掲げている。そのためには原発が頼みだが安全対策、使用済み核燃料の保管など残された問題は多い。福島第一原発での放射能汚染水の海洋投棄も順調ではない。
それでも原発に頼らなければならない政権の都合があるのだ。
社会保障改革も高齢者の負担増など国民にしわ寄せが来ている。年金制度だって維持できるか。
黒田総裁の後任人事は重要だ。アベノミクスで異次元の金融緩和を採用、円安の展開になったが、海外の中央銀行が量的緩和縮小、利上げの踏み切った現在、日本だけが物価上昇る2%を目指しゼロ金利の量的緩和を継続するという。金利差によりますます円安傾向だ。
146円を前に2.8兆円の為替介入を財務省は実施したが、140円台に行っとく円高になったがすでに元の価格に戻っている。外貨準備ですくに使える金額は20兆円ほどである。効果のない為替介入を何度も実行できるものではない。協調介入など米国はやらない。
今回の介入でおかしな動きがあった。黒田総裁が「量的緩和策を継続する」と記者会見をやっている背後で財務省は2.8兆円の為替介入に踏み切ったことだ。政府と日銀の不調和をあらわす事態だった。
もう直ぐ黒田総裁に任期が来る。政策委員の交代で、リフレ派から正統派経済人に代った。恐らく岸田政権はリフレ派から正統派へ、金融政策の正常化を目目指すべきだ。
今の円安も金利差から来ている状況なのだから金利差を縮めるためにも野ほんの「利上げ」すべきときなのだ。国債。株式市場、および国民生活のどんな影響が出てくるか。
すべては岸田総理の責任、批判が集中する。果たして耐えることが出来るか。
その前に旧統一教会問題で解散総選挙になり自民党が政権の座から転落することはないにしても与野党拮抗の国会になるか。
0 件のコメント:
コメントを投稿