2012年12月11日火曜日

野田総理!「政治が動いた」が、「覚悟を決めた」のが遅すぎたのでは 

民主党の全面意見広告
2012.12.11 読売新聞

野田総理! 「政治が動いた。」が「覚悟を決めた。」のが遅すぎたのではないか。もっと早く覚悟を決めていたら、今回の選挙で予想されるほどの痛手は避けられたのではないか。新聞休刊日明け11日の朝刊で民主党の全面広告「覚悟を決めた。政治が、動いた」が目に飛び込んできた。

今回の選挙で野田総理は「前へ進め」と訴える。でも、「政治が動いた」要だが、「覚悟を決めた」のが遅すぎたのではないか。

財政再建、将来の安心を目指した社会保障と税の一体改革、消費税増税は民主党内の反対も押し切り、野党との協調路線で「近いうち解散」と引き替えに成案となった。増税へのGO 判断までには、まだ幾多のハードルがあるが自民党小泉政権でも避けたテーマに挑戦した。

3.11大震災での福島第一原発事故に伴い脱原発の世論が高まった。よく調べれば調べるほど原発が活断層と思われる断層の上に建っている。この反省にたって民主党政権は原子力規制委員会を設置し、規制強化へ舵をきり、2030年代までに原発ゼロを実現するという。

行財政改革、公務員制度改革、選挙制度改革など自民党政権時代から上げられていたが、官僚組織の抵抗もあり大きな進展はなかった。しかし、「近いうち解散」と引き替えに野田総理は安倍総裁に議員定数削減、選挙制度改革の実現を迫り、来年の通常国会で決めるという。

確かに野田総理の決断で政治は動いた。

消費税増税では、党内反対派を切ってまで野党と協調し成し遂げた。輿石幹事長も先送りを表明していたので、野田総理は決断できないのではないかと思っていたが、自らの判断で解散権を行使した。

野田総理のしたたかさを見せた局面でもあった。

総理の専権事項である解散権、総理としての絶大な権限に野田総理も気づいたのだろう。「動かすのは、決断」だと言うことを。

そこで一番後悔されることは、解散・総選挙の決断が遅れたことではないだろうか。

マニフェストに記載のない消費税増税は菅政権の時の唐突な提案から始まり、「消費税増税前に国民に信を問う」と言わざるを得なかった。誰でも国会に消費税増税法案を提出する前の解散・総選挙を考えていたが、その意に沿わなかった。

もし、法案提出前に解散していれば、今回の選挙で予想されているような民主党の惨敗は避けられたのではないだろうか。

野田総理に言われなくても政治を動かすのは、総理の決断力だ。

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