2015年2月16日月曜日

安倍首相施政方針演説:笑点のお題流に言うと「政治家の「日本を変えてみせる」」は「説得力のないセリフ」か

安倍総理の施政方針演説の「日本は変えられる」は、笑点のお題流に言うと「説得力のないセリフ」になるのか。2月14日の笑点で歌丸師匠がお題に「説得力のないセリフ?」を上げると誰かは忘れたが、「政治家の「日本を変えてみせる」」と答えると拍手がわき起こり歌丸師匠は「座布団一枚」と言った。

私は笑点のファンで、視聴率ランキングの20位のトップクラスに必ず入っていることに「さもありなん」と感心するのだが、この発言で直ぐに安倍総理の13日の施政方針演説を思い出した。

施政方針演説の中に「2020年の日本」で「日本は変えられる」と安倍総理は言っているのだ。

今回の施政方針演説は、あれほどアベノミクスを続けると言っていながら、そして「日本を取り戻す」ためには「この道しかない」と訴え国民の支持を得たと思えるアベノミクスの言葉が1カ所しか出ていないのだ。

それも「社会保障の充実」の中で消費税増税が延期された中にあっても、アベノミクスの果実もいかし、社会保障を充実するというのだ。

鳴り物入りで始めた安倍総理の経済政策「アベノミクス」もその成果は賛否両論で、第一の矢の金融政策しか成果(?)らしきものはなく、それも日銀の仕事だ。今更アベノミクスを言うことに無理があったのだろう。

そして、至る所に「○○○してまいります」と改革断行への意気込みを見せるが一内閣でこれほどの改革が出来るのか疑問も出てくる。

特に5年後の「2020年の日本」の項が目についた。2020年まで安倍内閣が続いているかは分からないが、2020年の日本の姿を国民に示しているのかと読んでみた。

東北の被災地の復興は喫緊の課題であることに違いはないが、日本を飛び立った「はやぶさ2」の核心技術は福島で生まれたが、その「はやぶさ2」が2020年に日本に帰ってくるのだ。オリンピック、パラリンピックも開催される。

日本にとってはいずれも大きなイベントなのだ。
そして続いて「日本は変えられる」というのだ。

今まで日本は資源に乏しい国と言われていたが、メタンハイドレートが日本近海で見つかり技術開発も進んで「資源に乏しい国」の常識は非常識になると言う。しかしこれもOPECの石油価格に影響され価格が下がれば開発もコスト高で思うようには行かないだろう。

デフレもそうだ。自信を失って悲観的になってばかりいても仕方がない。自信を持って脱デフレを目指そうというのだ。

そして国民のために選挙制度改革、定数削減、憲法改正に向け国民的議論を進めようではないか。未来を開くための「戦後以来の大改革」を今国会で成し遂げようと言うのだ。

チョット待った。選挙制度改革、定数削減は民主党政権時の野田総理と野党自民党の安倍総裁との党首討論で「やることを約束してくれれば明後日解散します」と野田総理が言った政治課題だが、安倍政権になっても一向に進展せず野田元総理は「騙された」と述懐していた。

国会審議で野党から質問されても安倍総理は「議会の問題で、議会で議論して欲しい」と逃げ腰だ。

それなのに何故、実現できるというのか。

憲法改正は課題にはなるが具体的にまず何をしようとしているのか分からない。国民的議論を進めようと言うが、政権の方針に逆らう発言にはことごとくクレームを付け牽制する強権政権下でどんな議論が出来ると言うのか。

改革断行には岩盤規制への打破が叫ばれる。安倍政権は農政改革で農協改革を進めようとしているが小泉政権時の郵政民営化に匹敵する政策だ。その郵政民営化も小泉政権が終わると改革の内容に変化が出て来て今は見直しがされている。

農協改革も佐賀県知事選でも明らかになったように選挙での集票力は自民党候補の死活問題でもある。地方選出議員は統一地方選を控え農協虐めに抵抗している。

これら一大改革が成功するかどうかは国会議員、時の政権のやる気の問題だ。

笑点のお題である「説得力のないセリフ?」に対して「政治家の「日本を変えて見せる」」は何時の時代にも指摘されることだ。

メデイアは「大改革の成果が問われる」(2015.2.13読売新聞)と言うが野党の評価はいつも酷評だ。

笑点に笑われないような政治をやってほしいものだ。国民は改革に異論はない。 



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