2015年2月17日火曜日

2月17日8時6分、三陸沖地震M6.9,震度4:3.11の余震、割れ残りか、エネルギーの戻りか

2月17日8時6分三陸沖地震 気象庁地震情報
3.11東北地方太平洋沖地震の震源域では割れ残り、エネルギーのもどりなどで大きな余震が心配されているが三陸沖を震源とする地震が2月17日、8時6分に発生、M6.9で広い範囲で震度4の揺れを観測、津波警報も出された。

NHKテレビより
9時頃、外から帰って来てテレビをつけると岩手県宮古市からの中継画面が映り、釜石市で避難勧告が出て、観測された津波10cmが表示され「津波に注意」のアナウンスが繰り返されていた。津波の予想高さは1mと言われ、画面では漁船が港を出ている。

直ぐには震源域などが分からなかったので気象庁の地震情報を開いてみた。

震源地は宮古の東210kmの日本海溝付近で深さも10mと浅い。

震度4は青森県五戸町、岩手県宮古市田老、宮城県石巻市、秋田県秋田市などで観測、震度3は函館市、鶴岡市、福島県桑折町、新井田が県村上市、東京都、長野県、静岡県でも震度1だ。

津波の予想高さは1mだが、久慈では10cmから20cmに高くなった。

この辺を震源とする地震では震度4位であっても津波の被害は大きい。1933年にはM8.1,日本海溝の外側だったが津波は28m、1896年三陸津波地震はM8以上で、死者21000人、最大震度4だったが35分後に38mの津波が来襲したという(日本列島「巨大地震史」全網羅マップ SAPIO2014.4)。

3.11余震震央分布図
今回の震源は3.11東日本大震災の
震源域の北の端に当たる
気象庁記者会見資料より
9時半頃始まった気象庁の記者会見では、3.11の余震震央分布図の震源域の北の端あたり、日本海溝の内側か外側かは分からないが、東西方向の逆断層型だそうだ。2011.3.11~2015.2.17までにM5以上の辞林が866回発生しているという。

三陸沖地震は多くの研究者が警告している地域でもある。

静岡大生田助教はプレートの動く速度と過去111年間の地震計の記録からエネルギーのたまりやすい場所を解析した。この三陸沖を震源とする地震はM7から9の巨大地震を起こすエネルギーがたまっているという(朝日新聞2013.10.31)。

又最近は、筑波大とスイス連邦工科大学の研究者が東日本大震災を起こした東北沖の震源域でプレートにかかる力の状態がすでに地震前の水準まで回復し、巨大地震の発生間隔は従来考えていたより不規則であることを発表した(読売新聞2015.2.4)。

静岡大生田助教の資料{朝日新聞2013.10.31)
震度が低いので安心してはいけない。三陸沖を震源とする地震は巨大な津波を伴う地震なのだ。津波予想が1mだと今までは港に様子を見に行っていたが、今日は3.11の教訓を生かし避難行動を取ったようだ。











[ 後記】
震源域の修正が発表された。
実際には100km陸側で、原因は近くで小規模の地震が発生したためらしい。従って津波の到達時間も10分ほど近くなるようだ。

2015.2.18 NHKニュース7




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2015.2.8掲載
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