2019年5月20日月曜日

財政赤字国のポピュリズムが目指す「アベノミクス経済」、喜んでいいのか?

財政赤字で苦しむ欧州でポピュリズムが台頭し問題になっているが目指す財政政策が「アベノミクス経済」だという、喜んでいいのか。朝日新聞でMMTに関する記事が掲載されたとき、私もブログで「リフレに次いでMMT:日本の金融財政に押し寄せる異端経済理論」を掲載した。

財政赤字1100兆円を超え、対GDP比245%で先進国一悪い財政で、IMFからも財政再建を警告されている日本経済をニューヨーク州立大ステファニー・ケルトン教授が唱えたMMT(現代金融理論)がモデルにしているというから驚く。

要するに、自国通貨の発行権を持っている国は財政赤字が許される限り気にすることはないという。何かおかしなことになりそうだとすぐに正常な財政に戻せばいいという内容だった。

ところが財政赤字が許される限界については言及されていないし、正常な財政に戻せばいいと簡単にいくものか。日本の異次元の金融政策も維持したまま出口が見えない状況だ。間違えればインフレ、超インフレの危険もある。

当然のことながら安倍総理、黒田日銀総裁をはじめ海外の専門家は猛反対する。当然だろう。

今、日本はリフレ派経済の下での日本経済のかじ取りをしている。先の見通しもできないままに今度は「日本をモデル」にしたMMT理論が米国から発せられた。

驚いたことに財政赤字に悩む欧州でポピュリズム政党が台頭してきたが、そのポピュリズムもMMTを謳っているという。

朝日新聞(2019.5.15)「多事奏論」財政赤字への誘惑 「アベノミクス化」する世界」で原編集委員は安倍政権が、増税先送りや日銀の事実上の財政ファイナンスを利用して長期政権を築いている事実は世界のポピュリストたちを誘惑すると指摘している。

安倍総理は国連演説で自慢顔に「BUY ABENOMIKUSU]と演説したことがあるが今その成果が出てきているのか。

これが素晴らしいことか、空恐ろしいことかと原編集委員は問うている。

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2019.4.18掲載
リフレに次いでMMT:日本の金融財政に押し寄せる異端の経済理論
yamotojaoan.blogspot.com/2019/04/blog-post_18.html

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