2012年7月15日日曜日

たらい回しで、弱い野田総理に、何故手こずっているのか


たらい回しで出てきた野田総理に何故手古ずっているのか。国会・民主党村での代表選で「ドジョプがどうしたこうした」で泡沫候補から一転、代表→総理の座に就いた野田総理だが、消費税増税採決で民主党は分裂、造反者を抱えたままの危うい党内運営、野党からは解散・総選挙を要求される始末で、何故「野田おろし(?)」に手古ずっているのか。

国民は一度も野田総理の顔での政治ポスターを見たことがない。

内閣支持率は20%台、政党支持率と併せても50%を切る危険水域にある。

そんな野田総理だが、「やるべきことをやるんだ」と「決められる政治」に突き進む。

組閣以来、任命する大臣は次から次へ問責決議され、内閣改造に追いやられるが野田総理の任命責任は問われずじまい。

党内政治基盤は脆弱で、他グループの支持がなければやっていけない。

もし自民党政権だったら降ろされている事態であるが、何故野田総理は総理の座にしがみつけるのか。

総理には国務大臣の任命権がある。国会議員は皆、大臣待望組だ。選挙区では「早く大臣を」と切望されるので総理には逆らえないのだ。任命責任を問われたが「責任はある」と言ったきり責任らしいとり方はしていない。

解散権を持っているから、選挙が怖い国会議員には解散をちらつかせて反対をけん制することができる。選挙の時は公認権を持っている。今回野田総理が消費税増税賛成を公認の判断基準にすると言って党内が騒ぎ、弁解していた。

内閣不信任決議案がでれば、内閣総辞職で改造すれば辞めなくても済む。

参院での問責決議案では無視すればいいが、今は「ねじれ国会」状態だ。参院審議がストップすれば政治は停滞する。

今、野田総理は生き残りをかけ、自・公との連立での政権運営を目指している。修正3党合意があるので、参議院でも通ると思っているのだろうが、どうもそうはいかないようだ。自民党は「舐められている」と見て態度を硬化している。

野田総理が解散権を使って総選挙に突っ込むのか、野田おろしで退陣するのか。「弱い総理」と言っても、大きな権限を持っており手古ずるばかりで、そのうちに任期いっぱいになる。

逆に強い総理として小泉さんが挙げられるだろう。自民党でも派閥の長でもなかった小泉さんが総理の座に就いたのは、長老支配からの脱却という自民党のイメージチェンジの必要があったからではないか。

今までの総理と違って「郵政民営化」に並々ならぬ熱意を持っていた。一説によると、郵政相時代に軋轢が出来たとも言われている。

そしてワンフレーズで理解は別として、わかりやすい政治を国民に訴え、メデイアも乗せられ、小泉劇場が始まった。メデイアを上手く使った総理だったのだ。

しかし、郵政民営化が一段落すると、キッパリ総理の座から降りた。国会を延長せずに閉めたのだ。その後の政権で年金問題が噴出し、自民党政権は大きな痛手を被ることになった。小泉さんは、次は年金問題が噴出することを察して早々と国会閉会したのだ。

そして小泉さんがメデイアと組んで強引に進めた郵政民営化が今どうなっているのか。自民党は分裂、郵政民営化改革はゴタゴタで、初志とは違ったものになってきた。

強い総理と言われた小泉さんも、この程度だ。

弱い総理と言われる野田さんだが、意外に強い。財務省の知恵が入っているのかと勘繰りたくなる。

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