野田総理が不退転で臨む「待ったなしの増税」と思っていたが、選挙を控えての政局絡みの局面になって来たかと思ったら、民主党執行部で「待ったあり」でもよさそうな動きが出てきた。消費税増税関連法案を先送りにしてでも、特例公債法を先にやりたいと言い出し、解散・総選挙を急ぐ自民党と対峙することになった。
先の参院予算委員会で、「たちあがれ日本」の片山議員をして「欲深い」と言わしめた野田総理であったが、25日の参院予算委員会でも山谷議員から「執行部は先送りを臭わせているが、どうなんだ」と追及される始末だ。
NHKの国会中継がある度に聞いていたが、「今何故、消費税増税か」と質問されても野田総理、安住財務相の答弁からは緊急性はうかがえなかった。
その一方で、国債残高は増加の一方だ。安住財務相は質問に答え、国債残高は25年前は145兆円だったが、現在は670兆円、銀行の保有残高も52兆円から280兆円になったという。長期金利が2%上がれば、銀行は13兆円の損失を被り大きな影響があるという。
消費税増税で国民に負担を強いることになり政治家として切ない感じがするが、安定財源の確保であり、増税分は全額社会保障に充てるので、負担ばかりでなく、受益分も考えるべきだと野田総理は言う。
消費税増税は「待ったなし」に変わりはないという。
でも、ここに来て「待ったあり」もあるのだ。
早期の解散・総選挙を目論む自民党は、中央公聴会→一体改革関連法案採決を急ぐスケジュールを提案したが、民主党は特例公債法を一体改革関連法案に先駆けてやりたいと主張、これに内閣不信任決議案、参院での問責決議案などが絡み、党内分裂の拡大を回避したい民主党の姑息な増税採決先送りが出てきた。
来月上旬にかけて、目の離せない政局になってくる。
解散・総選挙後の新しい体制で、社会保障と税の一体改革関連法案を審議した方が国民にはスッキリすると思うが、世論調査では早期の解散への支持は30%チョッとだ。
野田総理は増税は「待ったなし」と言い続けるが、民主党の政治手法は「待ったあり」もあるのだ。その理由は、党内分裂回避という身勝手な理由なのだ。
新聞報道によると、野田総理はメデイアのトップらと会食し「民主党の代表選での再選が濃厚なのではないか」と問われ、「油断はいけない」と言ったそうだが、意欲は持っているようだという。
今の民主党で代表選に出る者はいないだろうし、コロコロ総理が変わることも問題だ。再選、続投の可能性はあるだろうが、政権の座にいられるのも時間の問題だ。
民主党のキャッチフレーズだった「国民の生活が第一」を小沢新党に取られ、新しいキャッチフレーズを国会議員、党員に募集したらしい。本来なら代表である野田総理が提案すればいいものだが、これといった目標を持っていないのだ。
そんな野田総理に国民はいつまでもついては行かない。
民主党のキャッチフレーズだった「国民の生活が第一」を小沢新党に取られ、新しいキャッチフレーズを国会議員、党員に募集したらしい。本来なら代表である野田総理が提案すればいいものだが、これといった目標を持っていないのだ。
そんな野田総理に国民はいつまでもついては行かない。
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